- 出版社:幻冬舎
- サイズ:20cm/349p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-344-01096-5
砂漠の薔薇
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- 税込価格:1,680円(48pt)
- 発行年月:2006.1
- 発送可能日:7~21日
- 本
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商品説明- 「砂漠の薔薇」
ハイソな奥様の輪に加わり、愛娘の「お受験」にのめり込む中西のぶ子。その心の闇は、娘の合格でも晴れることはなかった…。平凡な主婦を殺人へと駆り立てた日常生活に潜む狂気を描くクライム・ノベル。『ポンツーン』連載。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「砂漠の薔薇」
新堂 冬樹
- 略歴
- 〈新堂冬樹〉1966年生まれ。金融会社勤務を経て、都内各所でコンサルタント業を営む。メフィスト賞受賞作「血塗られた神話」でデビュー。ほかに「鬼子」「銀行籠城」など。
ユーザーレビュー- 「砂漠の薔薇」
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/03/04 17:44
お受験の病理
投稿者:ナカムラマサル(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
1999年に発生した音羽幼稚園殺人事件をモデルとして書かれた小説。小さい子供を持つ読者には、他人事とは思えないリアリティがあるのではないか。
主人公中西のぶ子33歳。長女の美涼を国立大学付属幼稚園に合格させることに全てを捧げている。北村十和子はのぶ子の小学生以来の友人。のぶ子と違い、十和子は昔から大輪の薔薇のような女性で、現在は弁護士夫人であり、のぶ子と同じく5歳の長男と2歳の長女を持つ母である。普通のサラリーマンの夫を持つのぶ子にとってはお茶代さえもバカにならないのに、十和子が娘のこずえを若葉英才会に入れたと聞くとすぐに自分の娘も入会させ、ピアノを習わせたと聞くとすぐに同じピアノ教室に通わせる。お受験の情報を少しでも多く得るために十和子を中心とした金持ち夫人のグループと行動を共にするが、この中でのぶ子は恰好の餌食にされるのである。
お受験ママたちの熾烈な牽制合戦は滑稽でさえあるが、本書を読むと狭い世界の中で一つの価値観に捉われた彼女たちに疑問の声を投げかけることは無意味であろうことがよく伝わってくる。
本書を読んでいると、なぜ他人と同じことをしようとするのか、なぜ自分の娘と他人の娘を比べようとするのか、としばしば思うのだが、主人公の生い立ちが明らかになるにつれ、その理由が分かってくる。幼い頃の主人公が放つラストのセリフは悲しすぎる。
圧倒的なリーダビリティを持つ本書の読後は、ただただ痛々しさだけが残る。







