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省察(ちくま学芸文庫)

  • 発行年月:2006.3
  • 出版社:筑摩書房
  • レーベル:ちくま学芸文庫
  • サイズ:15cm/306p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-480-08965-9

文庫

  • 国内送料無料

省察 (ちくま学芸文庫)

ルネ・デカルト (著), 山田 弘明 (訳)

紙書籍

1,080 ポイント:10pt

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ユーザーレビュー

全体の評価 4.4
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訳者山田弘明さんには五つ星進呈

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/02/26 16:45

評価4 投稿者:仙道秀雄 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 スタンダールが言っているそうだ。第二省察までは面白いが、第三省察からは坊主論議だと。この説になかば賛成する。なかばというのは言い切る自信がないからだが、一生懸命読んだが分らんことは間違いなく、いくら世間で良い書物だと言っていても、自分が分らなければやはりそれは自分には無縁だと判断せざるをえない。
 メルロ・ポンティは第6省察を心身合一の立場から評価するそうなので、第6省察は再読するべきかもしれない。
 第二省察からインスピレーションというと大層だが、「オモロイ」と思えた箇所があったので(英文ではあったが)牛王5号でのエッセイのタネにさせてもらった。
 付録の「幾何学的仕方で配列された神の存在と精神と身体との区別を論証する諸根拠」はスピノザのエチカを思わせる。実体・共通概念という概念もある。
 注解が解説ともども良くできていて、分りやすく大変参考になる。とくに自分らのような素人には。227頁から235頁には本文のパラグラフに対応した要約がついている。この要約をガイドにして本文にあたれる。本当に親切な本である。こういう仕事をした山田弘明さんには五つ星を進呈したい。

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評価0 投稿元:ブクログ

2014/11/26 21:34

デカルト(山田弘明訳)『省察』ちくま学芸文庫,2006年
1642年出版。6つの省察からなる。第一省察はすべてのものについて疑いうることを示す。有名な「最高の力と狡知をもった霊が、あらゆる努力を傾注して私を欺こうとしている」という「悪霊」の想定がある。第二省察は物より心のほうがよく知られることを論ずる。蜜蝋の例がでてくる。蜜蝋は温度によって変化し、味覚・嗅覚・視覚・触覚・聴覚のもとに感じられたものはみな変化する。第三省察は、私が考えているときは存在し、無ではないし、無にはできないことが指摘され、私には完全性の観念があることから、これは神から与えられなければありえないので、神は存在するとされる。表象的実在性とか形相的実在性とかの概念がやっかい。観念とは映像のごときものだという言い方もある。第四省察は人には知性と意志があり、知性は神が与えたものなので、これに従うかぎり誤らないが、自由意志を不正利用して知りもしないものに同意を与えると誤ってしまう。しかし、神が意志を与えたのは良き意図からだし、意志は不可分だから、神は誤謬の原因ではないことが指摘される。第五省察はすべての知識の確実性は神の存在に依存することが指摘されている。第六省察は精神は考えるもの、体は空間(延長)をもつものとして区分されることを述べる。
 デカルトの『省察』は神の存在と魂の不滅を証明しているのであるが、これはマテオ・リッチが『天主実義』で証明するものと同じ対象である。リッチは中国人という本物の異教徒に説いたので、明快で分かりやすいが、デカルトはヨーロッパの知識人相手にやっているので、書き方が難しいし、よく分からんところがある。山田氏の訳注は細かくていい。とても敬服する努力であるが、関連するほかのテキストを注釈でつけるというのは、中国の古典学では「互注」という方法で珍しくないし、量が多くなるので、せいぜいノート程度である。これをまとめて、簡潔にシテ的確な注をつくってもらえたらと思う。

評価5 投稿元:ブクログ

2015/01/07 15:25

「方法序説」より格段わかりやすいと言われた意味がわかった。
原著はドイツ語だったから。それを知っていれば、こっちから読んだのに!と実に本を読むときには順番があると感じるこの頃(笑)

評価5 投稿元:ブクログ

2008/06/05 00:40

結局、神の存在に落ち着いてしまっているけれど、
どうもそれは、いわゆる「神」とは違うんじゃないかと
思い始めてしまったので、再読します。
文章構成天才。リズム感抜群。

評価4 投稿元:ブクログ

2014/10/04 20:56

[ 内容 ]
近代哲学の父にして偉大な数学・物理学者でもあったデカルトが、『方法序説』の刊行後、形而上学にかかわる思索のすべてを、より精密に本書で展開。
ここでは、一人称による六日間の省察という形式をとり、徹底した懐疑の積み重ねから、確実なる知識を探り、神の存在と心身の区別を証明しようとする。
この著作は、その後、今日まで連なる哲学と科学の流れの出発点となった。
初めて読むのに最適な哲学書として、かならず名前を挙げられる古典の新訳。
全デカルト・テキストとの関連を総覧できる註解と総索引を完備。
これ以上なく平明で精緻な解説を付した決定版。

[ 目次 ]
ソルボンヌ宛書簡
読者への序言
概要
第一省察
第二省察
第三省察
第四省察
第五省察
第六省察
諸根拠

[ 問題提起 ]


[ 結論 ]


[ コメント ]


[ 読了した日 ]

評価5 投稿元:ブクログ

2012/02/06 14:38

異様に面白かった。
ただ解釈を間違えば一瞬にして、下らない読み物と判断を下してしまうような繊細な著書。

神に依らない方法で世界観を建てる、ということが近代哲学の方法であり、デカルトがその始発点にいるのだが、
彼はこの書の中で神の存在証明を行っている。
神の存在が、私の正しい認識の前提になっていることを示す意図がある。

訳者自身この神は「哲学の神」だとは言うものの、神に依らないで建てる哲学に神が前提とされていることに十分理解が得られていないように思う。

認識に対する妥当性は何かとするデカルトの問題のためには、なにか基盤が必要であったのであり、そこに神が建てられている。それは別に「哲学の神」である必要はなく、認識を保証する神であればよい。むしろ、現代では神という名をつける必要はない。

この方法的懐疑と認識論、問題設定は、18世紀のカントへ受け継がれる。

評価5 投稿元:ブクログ

2015/10/23 22:24

総索引や解題、極めて充実した注釈、新しい時代の翻訳文で、極めて難解ではあるものの、だいぶ読みやすく、わかりやすい訳でした。三木先生の訳文は、読み解くのがすごく難しかったですが、こちらは、だいぶとっつきやすいです。といっても、取り上げているテーマ(形而上学。精神と身体の関係と神の存在)も、省察内容も難解なのですが。

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