紙の本
柳原白蓮
2021/06/04 20:21
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投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る
大正天皇の「従妹叔母」という柳原白蓮の2度の結婚、若い男性との駆け落ちというドラマチックな人生に引き込まれて読みました。とても読み応えがあり、他の歴史小説も読んでみたくなりました。
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新しい柳原白蓮像を提示してくれる作品です!
2020/12/01 15:23
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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『ルンルンを買っておうちに帰ろう』、『夢見るころを過ぎても』、『幸せになろうね-働くおんなの意地とマコト けなげに上手にワーキング!』、『花より結婚きびダンゴ』、『ルンルン症候群』、『星に願いを』、『街角に投げキッス』などの作品で知られる林真理子氏の著作です。同書は、未発表の恋文700余通をもとに描いた新しい柳原白蓮像です。華族に生れ、炭鉱王に再嫁し、大正の世に「白蓮事件」と騒がれながらも、ひとすじに貫いた恋の物語となっています。同書は、柴田錬三郎賞を受賞した傑作もあります!
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中公文庫版の魅力は、巻末の瀬戸内寂聴の解説。
2014/10/10 10:04
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投稿者:きゃべつちょうちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る
集英社文庫版も読んだのだけれど、
このドラマで蓮子が着ていた着物柄と似ている装丁(!)に惹かれた。
そして、題字。
山梨文学館で「白蓮れんれん」の生原稿を見た記憶が蘇る。
ときは大正。華族の血をうけた柳原白蓮の恋のてんまつ。
そして周りの人たちの思惑。
階級というものに縁遠い現在の日本からみると、新鮮であった。
それと同時に考えさせられた。
身分の違いというものは、
これほどまでに考え方の齟齬を生むものなのか。
華族のお嬢さまで美貌と才能に恵まれた白蓮が、
どうしても手に入れることができなかったもの。
それは家族の愛情だったといってしまえば簡単なのだが、
どうやらそれだけではなさそうだ。
白蓮が運命に翻弄されたというのは一理あると思うが、
彼女はかなり残酷な部分を持った女性だったと思う。
それはかけおちうんぬんの以前の問題で、
彼女の、たとえば使用人や自分より身分の低い友人を見る目である。
常に自分は上からで、常に他人を値踏みしているようなところ。
林真理子が女性のこういう描写を描くのがうまいというのももちろんあるが。
この本を読んで「階級意識」というものの匂いをなんとなく感じられた。
「白蓮れんれん」の魅力は、なんといっても、
門外不出だった白蓮とその恋人の手紙(700通!)をベースに書かれているということ。
本文にはふたりの往復書簡の一部も引用されている。
いままで誰も資料にできなかったものを資料にして書き出すということは
とても画期的だし、それだけですごいと思う。
骨の折れる作業もあったのではないだろうか。
林真理子の本をひさしぶりに読んだけれど、読みやすくおもしろかった。
さくさくと情景が頭に入ってくるし、比喩が的確でとてもうまい。
それにしても、
この作家は色々な女たちの、赤裸々な心のなかを描くのが上手である。
立場や身分や職業の違いはもはやたいしたものではないと思えてくる。
「ひとりの女」としてなにを見つめてなにを考えているのか。
そこがはっきりと浮き上がってきて、おもしろくもありこわくもある。
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実在した人物にスポットをあて、その半生を綴った小説。今ですら…今だからこそ?…こんな恋愛はできないけど壮絶な人生を垣間見せられました。
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大正時代の美貌の歌人、
柳原白蓮の恋の物語。
同じような境遇であった九条武子との交流も
描かれていて、非常に興味深く読みました。
ちなみに柳原百蓮は「真珠夫人」、
九条武子は「無憂華夫人」のモデルとして、
菊池寛によって小説化されています。
どちらも読みましたが、彼女達の悲恋物語であるとともに、
大正時代の煌びやかな華族社会を垣間見ることができます。
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途中までは、伝記だと気づかず、なんだか読みにくい小説だなぁ。と思ってました。柳原白蓮さんの伝記です。かなり壮絶な人生というか恋愛というか。とにもかくにもすごぃです。
これが実際に起きた話。だから、余計に心に響きました。
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すごい。
実話なところがすごく考えさせられるのです。
昔の人はいろんなしがらみにとらわれてたということ。
そして、みんな人を愛すると言うこと。
これ大事。
マジでみんなに読んで欲しいよ。
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柳原白蓮という実在した詩人のお話です。
面白かったと言っては変かもしれないですが、
昔は大変な時代だったんだろうなと思います。
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林真理子の才能を堪能できる本。大正の不倫が罰せられた時代に愛に生きた華族出身の女性の、史実に基づいた物語。林真理子さんは女性を見る視点が好き。いろんな不幸や不満がありながらも頑張って幸せになろうとする女性に勇気づけられる。
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何度も読んでいるが、絶対、宮崎が出てくるくだりから読んでしまう。恋に落ちてから行動を起こすまでは見ごたえがあるのだが、ブツ切れ感があるのが残念。今、花子とアンが
放送されて、注目を集めているが、もっと白蓮のことを知りたかったら、「白蓮 恋の華」を合わせて読むことをお勧め。
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現在朝の連ドラで出演中の仲間由紀恵さんが演じている嘉納蓮子のお話。彼女のモデルは実在した柳原燁子(白蓮)という人物。彼女が離縁されて出戻り、九州に嫁いでいくところから物語は始まる。連ドラを見てそのイメージで読むとげんなりするほど生々しい話が含まれるのでご注意。って言うか連ドラはほんのサワり。健康的な爽やかさが求められる連ドラではしょうがないのだろう。
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夢中になって読んだ。
不倫・略奪婚は今では珍しくないけれど
例えば姦通罪で牢屋に入れられた北原白秋のように
大正時代は恋愛も命がけ・・
ましてや高貴な血筋の白蓮は夫ある身。
どれだけの覚悟を持ったことだろう。
恋の始まり、揺れる心の動き、子供を宿し堕胎したことは云わず・・・往復する手紙だけが頼り
兄に軟禁されたなか、百連は最愛の夫との子供を出産し・・・愛する夫は病魔に倒れるかと思いきや、長年寄り添う幸せな夫婦になった。
一気に読み終わった後、涙がこぼれたことが意外だった。本当に好きな男に自分の人生をかけようと決意した百連は素晴らしい。今よりずっと、女にとって生きにくい時代に、自分の意思を貫いたことに感動したのかなと思った。
女たちの描写が素晴らしく、流石だ林真理子さん、読む楽しみを味わせていただきありがとう。
宮崎龍介と柳原百連の娘さんご夫婦が提供した700通もの往復書簡を、林さんは参考にしたという。
700通・・・
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柳原白蓮。朝ドラで仲間由紀恵が主役を喰って演じた役。林真理子が書いてたとは知りませんでした。
でも、林真理子が書くべくして書いた女性、というか、林真理子好きだろうなぁ笑という女性。今の言葉では超肉食ということになるんでしょうか。
男性として、ここまで生々しい女性の感情に共感はできませんが、人間としてのエネルギーの強さみたいなものには惹かれる点がありました。ただ、明治大正の華族の人たちのプライドたるや、現在の庶民には想像を絶するところもあって…そこも読みどころのひとつかなと思います。
起こしたことがことだけに、これまで脚色されまくってきて語られた人なんだろうけれど、この本は書簡を基にしてるということもあって、事実に近いのだと思います。それを、初枝という視点で見ていることで、艶かしく、リアルに読めると思います。
派手な話ではないけれど、良い映画のような満足感が得られます。
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朝ドラ「花子とアン」 主人公花子の腹心の友 蓮様のお話。
華族に生まれ16歳で結婚。子供を出産したのち、家に戻る。
女学校生活を経て、九州の石炭王と結婚。
贅沢の限りを尽くすが、石炭王との間に愛はなく、やがて帝大生某と情を通じることに。
そして、ついには石炭王の元を飛び出し、元帝大生の弁護士と結婚。平民として生きる。
ほぼドラマで描かれているとおりですが、当然現実の蓮子さんの生き様のほうが生々しく、どろどろしている。
朝ドラのサイドストーリーとして、今読むのは旬だと思います。
なお、花子さんは登場しません。
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絶望的な状況のなかで、自分の望みを手に入れたのはすごい。強い精神力だと思う。白蓮もすごいが、やはり宮崎龍介もすごい。ここまでまっすぐな生き様は憧れる。これは小説だけど、白蓮の自伝も読んでみたい。