- 出版社:光文社
- サイズ:20cm/243p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-334-92494-8
もしも、私があなただったら
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(3件のユーザーレビュー)
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- 税込価格:1,470円(42pt)
- 発行年月:2006.4
- 発送可能日:購入できません
- 本
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商品説明- 「もしも、私があなただったら」
6年前に会社を辞め、郷里の博多に戻ってきた藤川啓吾。小さなバーを経営する現在の彼には、どうしようもない孤独と将来への漠たる不安があるだけだった。そんな彼のもとへ、ある日、会社時代の親友の妻・美奈が突然訪ねてくる。ほろ苦い過去を引きずりながら再会した啓吾に、美奈は驚くような相談を持ちかけてきたのだった—大人の男女が互いに愛し合うとは一体どういうことなのか?誰もが悩む恋心と性愛との不可思議な関係を卓抜な言葉で解き明かす傑作の誕生。【「BOOK」データベースの商品解説】
会社を辞め、郷里の博多に戻ってきた啓吾のもとへ、会社時代の親友の妻・美奈が突然訪ねてくる…。中年男の「最後の恋」の行方を緻密な心理描写を駆使して描く、書下ろし恋愛小説。いまだからこそ、あの人と心が通い合う−。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「もしも、私があなただったら」
白石 一文
- 略歴
- 〈白石一文〉1958年福岡県生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。2000年「一瞬の光」で小説家デビュー。著書に「僕のなかの壊れていない部分」「私という運命について」など。
ユーザーレビュー- 「もしも、私があなただったら」
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/06/26 05:59
心が通い合っていれば…。
投稿者:佐々木 なおこ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
東京での仕事を辞めて離婚もし、六年ぶりに地元博多に戻ってきた藤川啓吾、49歳。
彼を追って、東京から彼の親友の妻である神城美奈が博多に到着することから、
物語は始まる。
「しばらくのあいだ、おそばに置かせてもらえませんか」と
いきなり切り出す美奈。
「よく理解できない」と答える啓吾に
「正直に言います。私、藤川さんの子供を産みたいんです。」
あまりに唐突の申し出に戸惑う藤川だったが、
実は六年前、東京を去るときに、美奈を置き去りにした過去があった。
それは彼が親友の妻である美奈と一緒になろうと誓ったわけではなく、
美奈の一途な想いから起こった行動のはずであった。
しかし、申し出を断った藤川に美奈が投げかけた
「もしも、私があなただったら、こんな私のことを置いていったり絶対にしない」
この言葉が忘れられない藤川だった。
世間から見れば、
五十間近の男のもとに四十過ぎた女が一人転がり込んできた
それだけのことかもしれない。
確かに藤川は自分の気持ちに正直に振り返れば、
自分と美奈とはずと心が通い合っていたと思う。
それも初めて会ったときから、それは分っていた。
だから、親友の妻である彼女からなんらかのアプローチを受けても
自分は割りと自然にその事実を受け止めていた。
今回、六年ぶりに突然訪ねてきた美奈と成り行きとは言え
関係が進んでいるとうことも、
彼女と自分の心がいまだに通い合っているのではないかと思う。
「ここから先は、
恐らく俺にも彼女にも
どうすることもできないのだろう。
なぜなら、
通い合った心は、
もはや俺のものでも彼女のものでもない、
まったく別の一つの心なのだろうから」
藤川は静かに悟る。
藤川が自分の経営するバーで、美奈のために料理を作る。
美奈が藤川のために料理を作る。
黒豚のバラ肉と博多ネギを細かく刻んで混ぜ込んだオムレツだったり、
昆布とかつおのダシにたっぷりと醤油を利かせたねぎま鍋だったり、そのどれもが美味しいそうで、
ページをめくる手がとまる。
「こうやって美味しいご飯を一緒に食べていると、
とても落着かないか」
藤川の問いにしっかり頷く美奈。
幾度も幾度も美奈とは通じ合う心があると思う藤川。
そして、もしそう思う心がなければ、藤川が妻と別れたり、
美奈が夫とうまくいかなくなったりするようなことが
起こるのかもしれない。
心が通い合っていれば、おのずと…。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/07/06 00:48
テーマは尊いのだが、登場人物に魅力が乏しいのが残念。
投稿者:トラキチ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
『女は心と身体で生きる、男は目と頭で生きる。
男に好きになってもらうのが仕事の女性と、女を好きになるのが仕事の男性。(本文より引用)』
白石一文さんの書き下ろし最新長編を手に取ってみた。
主人公の藤川啓吾は49歳。
東京の勤務先を退職し地元九州に戻ってきてバーを開き6年になる。
元妻とも離婚、のほほんと孤独な生活の毎日を送っていたある日、サラリーマン時代の親友だった神代の妻・美奈から突然電話がかかってきて、内密な相談を持ちかけられる。
内省的で思慮深いのが白石さんの登場人物の特徴かもしれないが、少し懐疑的過ぎないかなと言うのが率直な感想。
話の展開的には始めは美奈を追い返そうとし、その後、タイトル名でもありキーワードともなっている6年前の別れの時の言葉「もしも、私があなただったら」から、美奈の重要性を認識して行く姿が描かれたいわば純愛物なのだけど・・・
美奈を愛することによって、思いやりっていうものが芽生えてきたのでしょうか。
何の疑いもなく啓吾を愛する美奈とのコントラストが印象的であった。
愛することはたやすいけど、信じることはむずかしいのかもしれませんね。
冒頭に引用したテーマ。
素晴らしい言葉で本当に的を射ています。
作中で白石さんの言いたいことはよくわかるのであるが、主人公の男としてのスケールが小さくって噛み合っていないというのが正直な印象。
途中で主人公が美奈の夫に会いに行く場面があります。
そこで今まで知らなかった美奈の男性遍歴を聞き唖然とするシーンがあります。
そのあとの懐疑的になる場面と、ラストの疑いが晴れる場面の安直さがちょっとどうかなと思いました。
結局、本作の主人公に作者の代表作と目される『一瞬の光』の浩介のような確固たる信念を感じられなかったのが残念である。
タイトル名は何回か作中で出てくるのだけど、相手に立場に立って考えることの重要性を謳った言葉である。
でも、本当に心が通じ合ったのであろうか?
個人的には、主人公は本当に幸せになれるのだろうか?という疑念が湧くのである。
ひょっとして尻に敷かれっぱなしになるのではないか?
通常、ハッピーエンドって読者にとっても晴れ晴れすることである。
だが、本作は・・・
いずれにしても美奈のしたたかさが目立った小説でした。
怪我をしたのも半分故意のような気もします(ちょっと考えすぎかな)
従兄弟の慶子といっしょになった方がよっぽど主人公にとったらしあわせだったのに・・・そう思われた方も多いんじゃないかな。
是非、読んで確かめてください。
活字中毒日記
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2007/05/28 12:45
これはどうでしょう……
投稿者:由季(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
久しぶりの白石一文です。
最初に読んだのが「私という運命について」だったので、(これは…物凄い作家に出会ったもんだわ!!)と思っていたのですが、なんせこの方が書く主人公の男性は暗い(~_~;)しかもなんかしら病的な面があり。。
これも一度は挫折しかけましたが、主人公ののんびりした雰囲気と対極的な女性の存在が、なんとかバランスを保ってくれました。
私的には、主人公がやっているお店が流行るきっかけになった、彼女の夢のエピソードが好きです。







