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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.5
- 出版社: ダイヤモンド社
- サイズ:20cm/234p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-478-31221-6
読割 50
紙の本
ライブドア監査人の告白 私はなぜ粉飾を止められなかったのか
著者 田中 慎一 (著)
「投資事業組合を解散しなければ、監査を降ります」 私は堀江、宮内両氏に迫った…。ライブドアの監査はなぜ歪んでしまったのか。当事者である会計士が、粉飾の経緯とカラクリ、そし...
ライブドア監査人の告白 私はなぜ粉飾を止められなかったのか
ライブドア監査人の告白
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商品説明
「投資事業組合を解散しなければ、監査を降ります」 私は堀江、宮内両氏に迫った…。ライブドアの監査はなぜ歪んでしまったのか。当事者である会計士が、粉飾の経緯とカラクリ、そして監査制度の限界を赤裸々に告白。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
田中 慎一
- 略歴
- 〈田中慎一〉1972年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。港陽監査法人ベンチャーサポート部パートナー。公認会計士。
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紙の本
勇気ある赤裸々告白は脱帽!でも「守秘義務」は大丈夫?
2006/08/16 11:14
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:会計士受験生 - この投稿者のレビュー一覧を見る
株式市場だけでなく、社会的にも注目を集める大企業といえば、従来は世間の目を気にしながら、手堅く業績を伸ばしていくというのが日本的な経営であったと思う。
そこには、業績を伸ばして株主価値を高めることよりも、これまでの成長速度を鈍化させてでも、リスクは抑えていきたいという、守りの姿勢がみてとれた気がする。
だが、ライブドアは株式100分割や、積極的なM&Aによって、アクセルを踏みつづけた。
それは時として法的にグレーな手法につながりかねず、そのために外部の監査人がブレーキ役となり、犯罪を未然に防ぐはずなのだが、この事件でそれが機能することはなかった。
本書は、まさにそのライブドアの会計監査人をつとめた、元代表社員によって描かれた、「ライブドア事件」の真相と、会計監査の本質と限界について語られた、類書にないリアリティあるノンフィクションである。
全体の印象としては残念ながら、自らの潔白を前面に押し出しているような、言い訳がましい書き方になっているように感じられた。たとえば「会議でダントツに若い私は、当時、存在感も発言力もなかったため、審査会ではあえてほとんど発言しなかった(P64)」と重要会議で唯々諾々としていたことを堂々と記していたり、我々は「騙されていた」と被害者であることを強調したりと、プロの監査人からは聞くに忍びない言葉が書き連ねられている。
だが、事件報道以降の動揺した様子や、不安に駆られる心理状態が生々しく記される一方で、時間が経つにつれては冷静に自身の行動を思い返し、信念を持って監査を行ってきた姿勢がよく伝わってくる内容で、当事者にしか感じ得ない臨場感に富んでいる。
マスメディア等によって誤解を生じている「会計士像」ではあるが、そのような社会的な批判を甘んじて受けながら、会計監査の限界と未来について語り、そして、今回の事件の原因には自らの責任が大なり、と公認会計士の資格を自主返上するなど、著者の愚直なまでに強い倫理観伝わってくる。
会計士の守秘義務に関して、ここまで書いて良いのかな、と疑問に思う箇所も多いが、よくぞ当事者として書いてくれたと、著者の勇気ある行動に敬意を表したい。
紙の本
監査人からみたライブドア事件の真相。
2009/04/04 17:12
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る
監査人からみたライブドア事件の真相。
一般人が正確に理解できないライブドア事件の細部。
特に「投資事業組合」を使ったスキームの違法性の部分は専門家でも意見の分かれるところ。
グレーと黒の違いは?
本書の著者もかなり悩んでいたと思います。
でも、監査制度自体の問題点も感じます。
監査する監査法人や公認会計士は、結局クライアント企業から報酬をいただきます。クライアント企業の思惑と違うことを言うと、契約の継続が困難になることも考えられます。
クライアント企業の意向に反したことで契約解除されても、クライアント企業は自らの意向を汲んでくれる下院差法人と契約することになるので、結局市場の公正化を目指す監査制度自体がおかしなことになってしまっているのです。
ライブドア事件では、さまざまな問題が提起されたと思います。
新たなことを実行しようとする会社にとって、現行の日本のあらゆる制度が機能不全になっているのかも、と考えさせられる一冊。
龍.
http://ameblo.jp/12484/