- 出版社:光文社
- サイズ:19cm/289p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-334-93379-3
技術空洞 VAIO開発現場で見たソニーの凋落 (Kobunsha Paperbacks)
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- 税込価格:1,000円(28pt)
- 発行年月:2006.4
- 発送可能日:購入できません
- 本
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商品説明- 「技術空洞 VAIO開発現場で見たソニーの凋落」
数字至上主義、歪んだ成果主義、社内の派閥争いが、ソニーから企業存立の根幹である技術を奪い去ってしまった! ソニーでVAIOの開発に携わった著者が、自身の経験と関係者への取材から、ソニー凋落の根源を明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「技術空洞 VAIO開発現場で見たソニーの凋落」
宮崎 琢磨
- 略歴
- 〈宮崎琢磨〉1972年福岡県生まれ。東京大学教育学部卒業後、ソニーに入社。ITカンパニー等でVAIOの開発に携わる。2005年に退社し、インターネットを使ったソフトウェア事業を手がける。
関連キーワード- 「技術空洞 VAIO開発現場で見たソニーの凋落」
ユーザーレビュー- 「技術空洞 VAIO開発現場で見たソニーの凋落」
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2006/05/15 14:02
モノづくりの精神と技術が消えた「SONY」を暴く
投稿者:みち秋(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
超優良企業であったソニーが、巨大化した組織の硬直化と経営戦略の失敗(ITビジネスの不成功、次世代TVの出遅れなど)で、世界的巨大企業の凋落してゆく様を鋭く抉る元社員の内部告発書。
モノづくりの中枢である開発設計部門からの告発は、他山の石として多くの教訓と忠告を示唆、ソニーが抱える問題は、同じモノづくりに携わるものとして共感、自戒させられる。
書かれている内容は、第三者から見れば憤まん、怨言など偏見や感情的な面も見受けられるが、世界のソニーがどのような経過を辿り、モノづくりの精神と技術を失って行ったか、経営・開発戦略、組織など広範囲に亘り克明に暴いている。その中には重要な証言も見えてくる。
中でも高い技術と先進性イメージの開発設計部門がハイモデルVAIO(パソコン)で市場制圧すると廉価PCにシフト、売上至上主義に陥り、次世代PCの開発を中止してしまった話、次々と凍結される研究開発の話は驚きである。
これが本当ならば、危機感、チャレンジ精神と技術力を失くしたエレクトロニクスのモノづくり企業としての復活はありえないであろう。
ソニー不振の原因は環境の変化に対応できずにビジネスチャンスを逸したという単純なものではなく、優れた技術力を持ちながら、経営陣がモノづくりのイロハを理解していない事が、経営理念・戦略においてスタッフとの間に深刻な対立が生じ、会社への求心力が失墜していったようだ。しかし本質はもっと深層部にありそうで、自らの職場と照し合わせながらじっくり読んでみたい。
ソニーの現状を見れば、確かに著者の指摘する経営・開発戦略の失敗、社員の士気の低下、自己保身など組織のゆるみが、衰退の主要因のようであるが内部に向けた批判ばかりでなく、家電業界を取巻く国内外の経営環境についても切り込んで欲しかった。
別視点で見ると更に高いハードルが見えてくると思う。
情報・家電製品は開発、設計、生産のノウハウの蓄積なしで商品化できる製品であり熾烈なコスト競争が繰り広げられている。製品の開発は革新的な開発よりも、目の前の開発競争に全力集中して勝ち抜いてゆくことであり、ソニーの企業体質である「自由闊達ニシテ愉快ナル理想工場」では熾烈な開発競争には勝てない時代になっている。果たしてソニーの企業体質でコスト競争に勝つ商品が生産できるかどうか見直しが必要であろう。
今まであまりにも自由闊達な企業風土により、個人の自由と組織の秩序とのバランスが崩れており、自らの個性を殺してまで会社に忠誠を尽くす社風がなくなっていることに企業経営者も著者も気付いていないようだ。そこに大きな矛盾が生じているように思う。
本書の信頼度50%と仮定してもソニーの大企業病はかなり深刻化しており、復活するには技術依存体質の企業文化を変える程の大変革が必要であろう。
企業風土は創業理念に固執することなく、時代に合わせて変革してゆくことが重要であると思う。ソニーユーザーとして一刻も早い復活を願っている。







