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水戸黄門漫遊記

  • 出版社:国書刊行会
  • サイズ:20cm/220p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-336-04763-4

水戸黄門漫遊記 (よみがえる講談の世界)

三代目旭堂小南陵 (編), 島田 大助 (編)

  • 全体の評価 21件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:2,52072pt
  • 発行年月:2006.4
  • 発送可能日:7~21日

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商品説明- 「水戸黄門漫遊記」

ご存じ、助さん、角さんをお供に連れた、黄門さまの世直し旅。テレビシリーズとは違った、水戸黄門漫遊記の決定版。講談の歴史、作品解説も収録。3代目旭堂小南陵による、完全新録音のCDつき。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「水戸黄門漫遊記」

三代目旭堂小南陵

略歴
〈三代目旭堂小南陵〉1949年大阪府生まれ。講談師。大阪芸術大学客員教授、日本芸能実演家団体協議会理事。大阪文化祭賞グランプリなど受賞。
〈島田大助〉1963年広島県生まれ。豊橋創造大学助教授。日本近世文学専攻。

ユーザーレビュー- 「水戸黄門漫遊記」

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/06/07 19:32

位山登りて辛き老いの坂麓の里ぞ住みよかりける

投稿者:松井高志(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 水戸黄門の諸国漫遊を描いた講談速記の復刻版。「よみがえる講談の世界」と名づけられた三巻シリーズの第一巻で、シリーズの編者は上方講談の三代目旭堂小南陵師。今時、講談速記を新刊で出そうという狂気、もとい侠気にファンとして拍手したい。
 ただし、おなじみの「水戸黄門」のお話とは味わいが異なっているので、テレビドラマの黄門ファンがうかつに読むと、あまり面白く感じなかったりするかもしれない。
 具体的には、まぁ黄門主従(助さん・格さんのみ、しかも格さんは「厚見角之丞」で「角さん」である。もちろん芸妓になったりお風呂に入ったりするおねえさんは同行しない)はともかく、いざご隠居の正体が先の副将軍、中納言従三位光圀公と明かされる場面で三つ葉葵の印籠が出ないということである。これは、講談の水戸黄門漫遊記というのがそういうものであるのだから仕方がない(テレビドラマ特有の演出なのである)。
 徳川光圀は、実は漫遊なんかしなかったのだ、と歴史通を気取り、史料をタテにつまらない茶々を入れて一人で得意になっている人は論外として、印籠が出る「水戸黄門」と出ない「水戸黄門」があり、たしかに後者の方が芸能として先行してはいるが、だからといって必ずしも後者が正統でかつ優れているとは限らないところに、講談がどうも廃れてきてしまったわけがありそうである。
 この本の「漫遊記」は、いままで私が個人的に読んだり聴いたりしてきた講談の「水戸黄門」に比べて、古拙の味わいがあり、プロットが古めかしい。主従が遭遇する事件にはドラマの情感が乏しく、単なる活劇の連続にすぎない。ご老公のキャラクターもこのままでは現代に通用しないであろう。仇討ちの助太刀をしたり、御家騒動を処置したりという筋には行かず、どこまでもドタバタである。
 昭和初年の「講談全集」(大日本雄弁会講談社)第一巻所収のものになると、もっとエピソードが練られてくる。巻末のもう一人の編者・島田先生の解説文は、そのあたりのツッコミがなく、やや物足りない。
原典をそのまま新たなテキストに起こしたのであろうが、昔の講談速記はルビが怪しく、それもそのまま復刻してしまったふしがある。「刑部」は「おさかべ」ではないか、「桜庭」は「さくらば」ではないか、「禅師」は「ぜんじ」ではないか、と思う。また、23頁「備前守様は」の「様」はトルべきである。96頁「悟りましたが」は「悟りましたか」であろう。

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