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蒼いみち

  • 出版社:講談社
  • サイズ:20cm/207p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-06-213448-9

蒼いみち

小澤 征良 (著)

  • 全体の評価 42件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,36539pt
  • 発行年月:2006.5
  • 発送可能日:7~21日

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商品説明- 「蒼いみち」

なんて深くて、なんて大きな夜だろう。立ち止まった私は、そのまま夜空をあおいだ−。爽やかで、明るい女性が主人公の、清らかで颯爽とした始まりの物語。小澤征良が初めて挑戦した青春小説。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「蒼いみち」

小澤 征良

略歴
〈小澤征良〉1971年サンフランシスコ生まれ。上智大学比較文化学部卒業。メトロポリタン歌劇場のデイビッド・ニースの助手としてオペラ演出を学ぶ。著書に「おわらない夏」「思い出のむこうへ」など。

ユーザーレビュー- 「蒼いみち」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/08/27 22:55

懐かしくも考えさせられる

投稿者:チョボ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

社会人になってから欲しいと思うようになったのは、行きつけの店と日々の愚痴を聞いてくれる人間だろうか。主人公の幼なじみとの、べったり感のない兄弟のような関係は、こんな人が周りにいたらいいなと思ってしまう。
日々の生活に目標を見出したきっかけになったエピソードに好感が持てなかったが、読んだ後はジャズやクラシックなどBGMを用意してからもう一度読みたくなった。
表紙から夏のイメージを持っていたが、もうちょっと空気に透明感が出てくる冬の始まりに読んだほうが、本の中の世界に入りやすかったかもしれません。

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4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/11/28 21:15

小澤征爾の名前をとったとき、何が残るかで、この作品の価値は決まるんでしょうが、すでによしもとばなな、がいる以上、同じ土俵じゃあねえ

投稿者:みーちゃん(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

ともかく爽やかそうな造本です。色合いは『蒼い』とは違って清々しい陽光の中の緑、といった感じで、葉の裏から陽射しが感じられるようなものです。私はてっきり日本の現代美術家の小林孝宣の作品ではないのかと思ったのですが、注をみるとカバー PaPa.graphics/A.collection/amana、装丁 坂川栄治+田中久子(坂川事務所)と書いてあります。
ま、ある共時性とでもいえるものがあるのでしょうが、例えば中央公論文庫の川上弘美『光ってみえるもの、あれは』のカバーを持て欲しいのです。これは美術館に所蔵されている小林孝宣の作品が装画として使われていますが、似ていませんか。色合いといい、そのちょっとソフトフォーカスなところや、木々の葉の描き方。
しかも帯には
さわやかに
のびやかに
きらめいて
小澤征良 初の青春小説
と書いてあります。この「初」というのが「青春小説」に掛かっているのか、「小説」だけに掛かるのかは、このキャッチだけでは分りませんが、彼女の出版物を検索する限り、これが処女小説ということで、それが青春小説に分類されるということのようです。ただし、26歳の女性が出てくる話を青春、と言われると、時代だなあと思いはします。少なくとも私にとっての青春は高校生まででしたから・・・
ついでに叱られるのを承知で書けば、父親、小澤征爾氏の長女ということなしに、果たしてここまで評価されたのか、そこを確かめたくて読み始めました。
主人公はレナちゃん、こと励奈です。年齢ははっきりしませんが、入社して三年とありますから25歳としておきます。勤務は南青山にある、父親の学友が立ち上げた会社です。これもはっきりとは書かれませんが、ファッション関係の小さな商社と考えておけばいいでしょう。といっても、正社員六名とバイトの女の子三名の少人数でやりくりしている小さな会社です。
そこで、自分の会社で扱う服を雑誌社やセレクトショップなどに紹介する仕事をしています。父親はカメラなどに使う部品を扱う会社に勤め、今はドイツに派遣されています。そして、小学三年のときに母親を肺がんでなくしています。レナにはフユちゃん、こと草野冬彦という六歳の時からの幼馴染みがいます。彼は恵比須にある、いろいろな雑誌社から記事の編集の下請けを受ける会社の、とある部署で働いています。
基本的には、この幼馴染みという関係にどっぷり漬かりこんで、周囲からは恋人同士としか見られていない二人の、なんともモラトリアムな関係を、ほんわりと描く小説で、劇的な展開を期待すると肩透かしを食った感じがしますが、基本的には実に上品なお話といえるでしょう。ただし、ちょっとしたサスペンスタッチの事件があって、そこでレナは一皮剥けるのですが・・・
どこか、よしもとばななの小説を連想しないでしょうか。ともに社会に背を向け、自分の世界にだけ目を向ける。でも、ばななの話には、上品さこそ感じはしないものの、人間のあり方に対するより強い思いがあります。人間関係ももっとエキセントリック。しかも、似通ったりとはいえ、ばななはこの道の第一人者、強さがあります。
心地よさをあげる人がいることは認めた上で、でも、これなら他の人でも書ける、って、島田雅彦だったら言うでしょう。むしろ私はもっと堂々と父親や家族のことを書いてほしかった、それこそが貴方を他人と隔てる最大のポイントなんだから、っていいます。ヒンのいいことは分かりました。でも、あくまで余技。それならエッセイで充分です。

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