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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2006.7
- 出版社: 新潮社
- サイズ:20cm/620p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-301451-2
読割 50
紙の本
大山倍達正伝
資料500点、証言者300人余、渾身の取材で驚愕の新事実続出! 同胞同士の抗争に明け暮れた戦後、アメリカ遠征激闘の真実、祖国のもうひとつの家庭に求めた最後の安息…。伝説の...
大山倍達正伝
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商品説明
資料500点、証言者300人余、渾身の取材で驚愕の新事実続出! 同胞同士の抗争に明け暮れた戦後、アメリカ遠征激闘の真実、祖国のもうひとつの家庭に求めた最後の安息…。伝説の空手家の真の人生が、いま明らかになる。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
小島 一志
- 略歴
- 〈小島一志〉1959年栃木県生まれ。早稲田大学商学部卒業。『月刊武道空手』等編集長を経て、株式会社夢現舎代表取締役。
〈塚本佳子〉茨城県生まれ。『新極真空手』編集長を経て、株式会社夢現舎取締役副代表。
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紙の本
「自らが学び、自らを鍛える」
2007/02/23 20:44
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:森山達矢 - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、説明するまでもなく大山倍達の一生を記したものである。しかしこの本は、「武道」「格闘技」の本来的意味とはなにか?ということも暗に問うているようにも思える。
この本に伏流するのは、大山の武道哲学である。
その武道哲学とはなにか?
それは、非常に簡潔である。
「自らが学び、自らを鍛える」
おそらくこれは、筆者らが大山から、極真空手から身を持って理解したことである。
こうした<身体化された哲学>があるからこそ、この本の執筆が可能となったのだと思う。
大山の武道哲学から見れば、現在の格闘技ブームは、武道・格闘技の本道から外れているのである。K-1もPRIDEも、結局は観て楽しむためのエンターテイメントでしかないのである。
空手の大会を開催し、ファンを増やすことの意味に関する大山の言葉を、筆者は引用している。
『プロレスを観て楽しむ人間には極真の試合を観てもらいたいとは思わない。キックボクシングの殴りっこに興奮するだけのファンは極真には必要ない。武道空手の現場で戦う選手たちの生きざまに感動してくれる人間に見てもらいたい。』
たしかに、PRIDEやK-1を観れば、「戦う選手たちの生きざま」が試合とともに映し出されている。しかし、大山が見せたかったのは、エンターテイメントとして消費されるために華美に脚色された選手の姿ではなかっただろう。
大山が見てもらいたかった「武道空手の現場で戦う選手たちの生きざま」とはなにか?
それは、共同執筆者の塚本がはじめに書いている。
塚本は、仕事の関係から極真を取材することになった。もともと空手なんかに興味の無かった彼女が、仕事をしていくうちに極真空手に関心を引かれたのは、選手たちの真摯な姿だった。彼女の関心を特に引いたのは、一流のトップ選手ではなく、無名選手たちである。
『たとえ試合で結果をのこせなくても、彼らの極真空手に対する熱い思いは一流選手となんら変わらない。華やかなスポットライトを浴びる一流選手の陰で、客席の歓声に包まれることもなく黙々と戦い続ける多くの無名選手——彼らの姿に、私は損得や地位、名声と関係なく極真空手に打込む純粋さを見た思いがした。』
そしてこうした無名選手の戦いは、目の前の敵を倒すということではなく、「現実の生活のなかで、ともすれば逃げたり妥協したりしてしまう「弱くて脆い自分の心」との戦いなのだといい、そうした選手達の姿に感動したのだと記している。
おそらく大山が見せたかったのは、そのような純粋に「戦う」人間の姿だったのだろうと思う。
そして、それがおそらく、極真に限らず、現代における武道の存在意味なのだと思う。つまり、武道とは、一つのことに徹底的に打込み、高みを目指し、一つ上の段階に立つということを一生続けていくこと、そうしたものを発見させてくれるもの、体得させてくれるものなのである。
問題なのは、それを<感得すること>である。そして感得した瞬間、私に対し<世界>は開かれるのである。
大山が見せたかったもの伝えたかったもの、小島が極真空手で体感したもの、そして塚本が無名の選手の中に見たもの、それは<開かれた「世界」の景色>なのだろうと思う。その景色は、自分の力で変えてゆくことができ、同じ景色なのだけれど、全く違った装いのものとして再現前させることができるのである。そうしたことを、大山は伝えたかったのだろうし、その意図を空手とは違う文章と言う形で伝えようとしたのが、筆者たちなのである。こうした意味で、筆者たちは、極真を引継ぎ分裂させた高弟たち以上に、大山倍達の<正統な>弟子たちなのである。
紙の本
大作です。非常に面白い
2022/01/26 09:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:東京のSS - この投稿者のレビュー一覧を見る
数多ある、大山倍達さんの本の中では圧倒的に面白い。風貌、言動から著書への批判も多いが、取材力、文章能力はずば抜けてます。中には若干の事実が違う解釈となり、批判も相当に多い。
しかし、時代背景を考えれば、よくぞここまで調べ上げたもんだと思います。著書はYoutubeで村上龍さんが絶賛、応援してくれた事も喋ってますね。
とにかく凄い本です。