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イカルス・ガール

  • 出版社:産業編集センター
  • サイズ:19cm/451p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-916199-87-1

イカルス・ガール

ヘレン・オイェイェミ (著), 金原 瑞人 (訳), ふなと よし子 (訳)

  • 全体の評価 42件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,47042pt
  • 発行年月:2006.8
  • 発送可能日:7~21日

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商品説明- 「イカルス・ガール」

みんなにはティリティリの姿が見えないみたい。けど、あたしは彼女に教えてもらったのだ。「あんたには双子のお姉さんがいたんだよ」 イギリス人のお父さんとナイジェリア人のお母さんを持つ8歳のジェス、自分探しの物語。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「イカルス・ガール」

ヘレン・オイェイェミ

略歴
〈ヘレン・オイェイェミ〉1984年ナイジェリア生まれ。4歳でロンドンに移住。ケンブリッジ大学のコーパス・クリスティ・カレッジで社会政治学を専攻中。

ユーザーレビュー- 「イカルス・ガール」

全体の評価
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1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/08/09 21:01

飛んでも地獄 飛ばなくても地獄

投稿者:星落秋風五丈原(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

8歳のジェスはイギリス人の父とナイジェリア人の母との間に生まれた女の子。友達がいないが気にすることなく、どちらかというと一人でいる方が好き。そんな彼女が、一家揃って向かった母の故国・ナイジェリアで変わった雰囲気の少女ティリティリに会い…。

ティリティリがジェスの両親をはじめとして、大人達には見えない存在であること、子どもの中にもうっすらと存在を感じる子どもはいるが全ての子どもに対して見えるわけではないこと。
この二つから大人として現実的に導き出せる答えは、「ティリティリは内向的なジェスの別人格」であろう。でも、そう考えるとつじつまの合わないことがある。ティリティリは家族以外誰も知らないジェスの亡くなった双子の姉の事を知っていたのだ。それに、単に偶然というには出来過ぎなくらい、ジェスの知り合いの人達に次々と危険が及ぶ。

次から次へと奇妙な出来事が起こるが、その全てに答えを見出そうとするのは難しいだろう。ヒントをちりばめて書かれていないし、また、訳者が後書きで書いているように本作を「自分探しの物語」というのとも違うように思う。やはり、「誰もわかってくれない、自分にしか見えない不気味な存在と、たった一人で戦う少女の物語」というくくりでしか言い表せないと思う。「その気持ちをどうやったらわかってもらえるのかわからない。けれども自分が思っていることを打ち明けたらおしまい。絶体絶命。みんな、あたしの心の中にずけずけ入ってきて、なにもかもひっぱりだすに決まってる。(p113-114)」「言葉は切れ味の鋭いカミソリと同じだ。飲み込んでしまったら体じゅうを傷つけてしまう。そんな言葉を吐くつもりはないのに、止めかたがわからない。(p341-114)」バ「言葉は切れ味の鋭いカミソリと同じだ。飲み込んでしまったら体じゅうを傷つけてしまう。そんな言葉を吐くつもりはないのに、止めかたがわからない。(p341-342)イカルスのように自由に大空を飛びたいが、飛んだら最後ロウの羽が溶けて海に落ちてしまう。
金原さんの訳はとても自然で、やりたい事を抱えながら不安に怯える少女の内面描写をとても的確に表現している。

序盤の第一章、ティリティリが本格的に活躍し始める第二章に比べ、ラストの第三章の終わらせ方が性急である気もするが、何せこれを書いたのは、著者が十七歳の時。今書けば、いくらか終盤を膨らませることもできたのではないだろうか。

寝苦しい夏の夜に読めば、いっぺんに汗が引きそうなオカルティックファンタジー。

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/05/26 19:31

もうちょっと、が届かない怖さと不思議。

投稿者:小棗(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

奥に階段の見える光の差し込む廊下に、赤と白の風船を持った黒いウサギ(?)がぽつんといる。ふんわりとした牧野千穂さんのカバーイラに一目惚れして買ってしまいました。「土曜日の夜。あたしたちは<落ち始めた>。したに」「リリカルでパワフル、ちょっぴり怖いファンタジーの傑作!」という帯の文句にも興味をひかれて。
8歳のジェスの自分探しの物語、とあるけれど、自分を探す、という能動よりも、居場所のわからない不安やふたつの血による価値観や宗教観による混乱という受動のほうを強く感じます。自分を形作れない、どうしたらいいのかわからないジェス。そんなジェスが出会ったティリティリはジェス以外には見えないみたいで、そしてジェスは教えてもらうのです。「あんたには双子のお姉さんがいたんだよ」と。ティリティリがそのお姉さんなのかと思ったらどうやら違うみたいで。お姉さんが一体どうやって亡くなったのかが気になりました。
霊の出てくるオカルトと云われれば、ああそうか、と思うのは、子ども向けの感覚に近いのかもしれません 。‥‥腕の長い女の人は何なのかな。

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