- 出版社:新潮社
- サイズ:16cm/281p
- 利用対象:一般
- ISBN:4-10-148123-7
仕事と年齢にとらわれないイギリスの常識 (新潮文庫)
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- 税込価格:500円(14pt)
- 発行年月:2006.10
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- 本
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商品説明- 「仕事と年齢にとらわれないイギリスの常識」
〔「仕事と年齢にとらわれないイギリスの豊かな常識」(大和書房 2002年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
関連キーワード- 「仕事と年齢にとらわれないイギリスの常識」
ユーザーレビュー- 「仕事と年齢にとらわれないイギリスの常識」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2007/12/01 18:05
日本人の社会と人生に足りないものを考えるきっかけになるか
投稿者:cuba-l(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
イギリスに見られる、年をとることに人生の価値を見いだして、いくつになっても夢を可能性をあきらめない人々。また、異質な人とのコミュニケーションを楽しみとし、年老いても自立した人間が共生するためのコミュニティー・・・。
かたや若さを失うことにおびえ、若いうちは仕事の軋轢に呻吟し、老いては老後の不安におびえて暮らす日本から見れば、この本で紹介されるイギリスはまるで理想社会のようだ。近代産業社会の先頭を走り、繁栄とともに様々な歪みを経験した果てにある現在の成熟したイギリス社会と、そこに暮らす人々の知恵には日本が学ぶべき点は多い。
金品にとらわれず自分なりの幸福を求める態度、会社に多くを委ねず自らの責任で人生の方向を決断する姿勢、利己主義に走らず常に自分たちの社会はいかに在るべきかを考える社会参加の意志。どれも現代日本が失って久しい美点のようにも見える。
確かにイギリスは個人主義に根ざした社会の考え方から、生活や教育の基本的な権利に関わる問題に対処を重ね現在のような福祉国家を作り上げてきた。個人の尊厳が保たれ、人々が確かな自分を見据えて人生を楽しむこの本で描かれるイギリスは夢のような社会だ。
ただし、イギリス人の生活のある一面を紹介するのがこの本の目的だったのだろうから、そうした「素敵な」面に特化した描写がされているのだろうが、それでもイギリスの社会が平和で幸福な社会であるかははなはだ疑問なところでもある。犯罪や労働忌避、日本など比べものにならない絶望的な社会格差、階級の断絶に根ざす社会不安、これらもまた新聞やテレビでも良く見るイギリス社会の断片である。
市井のイギリス人の態度に学ぶべき点も多いし、日本人が見失いがちな徳目を省みさせることもある本ではあるのだけれど、イギリス絶賛調に鼻白むのもまた確かで、イギリスの抱える暗蒙や社会の負の側面にもちょっと触れていればもっと深みのある本になったことだろう。







