短編小説のアメリカ52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史 (平凡社ライブラリー)
- 全体の評価
(1件のユーザーレビュー)
- あなたの評価
この商品を評価して本棚に反映
評価しました! ×
- 税込価格:1,365円(39pt)
- 発行年月:2006.9
- 発送可能日:1~3日
- 本 新書
- 今なら本も電子書籍も全て【ポイント3倍】!!
- hontoポイントスタート記念!文庫もコミックも電子書籍もCDもDVDも全てhontoポイントが3倍!
商品説明- 「短編小説のアメリカ52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史」
「アメリカの国民芸術」と言われる短編小説。その豊穣でドラマチックな世界を、雑誌・編集者・ボツ原稿・文学賞・ベスト作品といった具体的な裏情報を駆使して案内する、ユニークなアメリカ文化入門。〔「アメリカ短編小説興亡史」(筑摩書房 2000年刊)の改題改訂増補〕【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「短編小説のアメリカ52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史」
青山 南
- 略歴
- 〈青山南〉1949年福島県生まれ。翻訳家、エッセイスト、早稲田大学教授。著書に「ネットと戦争」「インターネットは貧者の味方!」「レイトショーのしあわせな夜」など。
関連キーワード- 「短編小説のアメリカ52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史」
ユーザーレビュー- 「短編小説のアメリカ52講 こんなにおもしろいアメリカン・ショート・ストーリーズ秘史」
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/02/15 18:48
『短編小説のアメリカ52講義』を読んで
投稿者:石曽根康一(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本は、2008年9月20日に読み終わった。多少の感想なども日記に残っていて
それを元にbk1に「書評」として紹介文を送ってみる。
この本はアメリカの短編小説の世界をコンパクトにまとめた本であると同時に、
出版やそれに携わる人たちの雰囲気も伝わってきておもしろかった。
また、小説を書いている人間にとっては、いろいろと考えさせられることも書いてあった。
(そもそも短編とは何か?……短編と長編の違いとは?……創作科ってどんなところ?
……創作科に意味はあるのか?)
これらの問いに青山氏が直接答えるわけではないけれども、作家や評論家の各々の考え方が、
ふんだんに引用されていて楽しめる。
僕がこの本を読んだ当時、一番興味を持ったのは、「小説を書くことは教えられるのか?(
逆に言えば、教わることができるのか?)」ということである。
これについても、肯定、否定の両方の意見が紹介されている。その中で、80年代に入ってから、
ベテラン作家たちから巻き起こった「創作科批判」がとくに興味深かった、というか、
どちらかといえば、僕はこちらの意見に近いかな、と日記には書いてある。
2008年9月20日からすでに4ヶ月以上が経っているわけで、
僕もその間に40冊くらいは本を読んだ。その中には創作科について触れているものもあって、
僕はこのテーマをより複眼的に見ることができるようになっていると思う。
また、いくつかの本が示唆する「長編を書かないと本物の作家とはいい難い」という(あるいは
出版界の)考え方に対して青山氏があまり肯定的ではないと読み取れるところにも好感がもてた、
と僕は日記に書いている。
ひとつの例から話を膨らませるのはおおよそ科学的ではないが、示唆させる例として、村上春樹
の『神の子どもたちはみな踊る』の中の「蜂蜜パイ」を挙げることができるだろう。
この小説の中で、主人公の淳平は編集者から長編小説の執筆をすすめられる。このように、日本に
おいても、短編だけでは作家として物足りないと見なされる傾向があるのかもしれない。
個人的に僕は500枚、1000枚といった長編を書いたことがない。
もっとも長いものは以前、「文藝」に送った「「河童」」という小説で、これは約200枚だった。
しかし、去年締め切りで、2009年2月14日に一次選考通過者が発表になった、
第25回太宰治賞に送った「雨の中の野良猫たち」という約100枚の小説を書き終わったときに、
僕はある程度の長さだからできることがある、ということを発見した。
しかし、そのある程度の長さだからできることがある、ということを発見しても、僕は、
どちらかといえば、長編より、短編が好きであり、同じような思いを抱いている方が
いらっしゃったら、この青山氏の『短編小説のアメリカ 52講』をご一読されることをおすすめする。
もしかしたら、短編とは何か?という定義は作家や評論家の数だけある、といってしまっても、
いいかもしれない。(たとえば、カポーティの「ティファニーで朝食を」は短編として紹介
されているのを見たことがあるが、数えてみると、この小説は400字詰め換算で200枚以上ある)。
しかし、短編は必ずしも長編よりも劣っているわけではなく、
それはそれとして、価値のあるものだ、という考えを今の僕が抱いているのも、
この本を読んだ影響かもしれない。







