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メリーゴーランド

  • 出版社:新潮社
  • サイズ:16cm/445p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-123033-1

メリーゴーランド (新潮文庫)

荻原 浩 (著)

  • 全体の評価 43件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:66218pt
  • 発行年月:2006.12
  • 発送可能日:24時間

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商品説明- 「メリーゴーランド」

過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。…って、再建ですか、この俺が?あの超赤字テーマパークをどうやって?!でも、もう一人の自分が囁いたのだ。“やろうぜ。いっちまえ”。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるが—。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。【「BOOK」データベースの商品解説】

ユーザーレビュー- 「メリーゴーランド」

全体の評価
4.0
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4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/08/18 12:06

「普通のことを普通にすれば、普通に客が来るってことさ」

投稿者:どーなつ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

田園都市の市役所に勤務する主人公啓一。平凡な彼の日常に突如舞い込んだ仕事。それは超赤字で死滅寸前のテーマパークを再建しろ、という任務だったのです。
最初はやる気なし、不安の中の航海だったのですが、次第に「やってやろう」という闘志がわいてきます。

「普通のことを普通にすれば、普通に客が来るってことさ」。
その普通のことができないのがお偉いさん。なんでも慣習、前例がない、今まで通りにこだわりすぎて新しいものを受け入れられない。いい意味でも悪い意味でも老成しすぎてますね。
まずはマニュアル、分からなかったらマニュアル、とりあえずマニュアル。ちょっと待ってマニュアルを確認します。都合が悪くなると「状況がよく把握できていませんで」「いま調査中です」「お答えできません」
ちょっと堅苦しいな、と皆さんも感じていると思います。
でも、その堅苦しさがお役所であって、それだけ誠実に実直に仕事を行ってくれているのであれば問題ないのですが、最近はいろいろとTVでバッシングがあったりして、役人さんは優遇されてるんだなぁ、とも感じます。
お役所仕事の良点、悪点が良く見える1冊でしたね。

古いものを残すのは良いこと。だけど、それを利用して懐を蓄えようとか、業者との癒着なんかが蔓延ってしまうとダメ。主人公は、いろんな圧力にめげることなくテーマパークに新しい風を起こそうとします。全てがハッピーではないけれど、天晴れでした。

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4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/06/24 20:08

変わることはとてもむずかしい。

投稿者:kumataro(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

メリーゴーランド 荻原浩 新潮文庫 

 なぜメリーゴーランドなのだろう。主人公にこどもの頃の思い出があって、その夢をかなえることによって幸福感にひたるということが、わたしが読む前に描いたストーリーでした。しかし、タイトルの意味について明確な理由が語られることはありませんでした。
 冒頭の小話部分が最後に種明かしとして紹介されると推測して期待もしましたが、それもありませんでした。映画渥美清主演「男はつらいよ」シリーズの冒頭のようでした。この部分に登場するカップルはすでに亡くなっている。冥土の世界という印象をもちました。
 遠野恵一さん36歳、家電メーカー退職後、ふるさとの駒根市役所に勤務。わたしは駒根市を長野県駒ヶ根市に読み替えて読みました。奥さんは路子(みちこ)さん、哲平君小学校1年生、かえでちゃん3歳の4人家族です。駒根市は人口7万人、市職員は500人。恵一さんの仕事は、衰退化したテーマパークアテネ村を活性化させることにあります。チームのメンバーは、室長が丹羽さん、林田さん(34歳、野球部キャッチャー)、徳永雪絵さん(あだなは幽霊)、柳井君(茶髪)、河野係長です。
 いつの時代の市役所であろうか。記述はかなり古い。51ページまで読んで悲しくなってくる。公務員のやる気の無い仕事ぶり、その背景にある権力闘争、そして生まれてくる事なかれ主義。いちがいにそれがいけないともいえません。仕事がない国では仕事を細分化して、できるだけたくさんの人たちに仕事が行き渡るようにします。その結果、少ないけれどだれもが収入を得ることができるという構造がつくられています。そこでは、効率化とか能率という言葉は優先されません。その構造を変えれば貧富の格差は広がります。この物語には、あたりまえのことをあたりまえにやろうと奮闘する恵一さんが活躍する姿があります。映画「生きる」志村喬(たかし)主演を思い出しました。メンバーの人物紹介は夏目漱石著「坊ちゃん」の冒頭のように楽しい。
今していることを「変える」ということは大変なことです。目的がしっかりしていて、情熱が失われず、時の運に恵まれないと人の意識ややり方が変わるというところまで到達できません。物語で駒谷市が置かれた設定位置から堕ちていったのが、財政破綻した北海道「夕張市」になるのでしょう。
 恵一さんががんばる動機が「メリーゴーランド」にあるのですが、その部分の理由がくっきりと浮かび上がってきません。こどもに父親の仕事を立派だとほめてもらいたいという記述からメリーゴーランド=家族団らんであることはわかるのですが、力強い説得力には欠けています。
 251ページの「豆男」はいい話です。世の中、そんな話ばかりです。いくら努力しても結局変われない。同じところをぐるぐる回っているだけです。だから「メリーゴーランド」なのでしょう。294ページでは、恵一さんに「がんばれ!」と声援を送りました。来宮(らいみや)座長以下の劇団「ふたこぶらくだ」は、レモニー・スニケット著「不幸な出来事集第1巻」に出てくるカウント・オラフ氏率いる劇団を思い浮かべながら読ませていただきました。また毎年11月に静岡市で開催される大道芸フェスティバルの様子も思い出しながら楽しみました。
 386ページ、現市長の権力闘争話から物語はつまらなくなります。その前に物語を完結させたほうがよかった。長野県の田中元知事がヒントになって、物語の最後は終わっているようです。

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4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/06/21 00:09

しょぼくれたテーマパークを蘇らせる!

投稿者:由季(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

毎度お馴染、荻原浩さんの小説です。
寂れたテーマパークを立て直すという、ものすごく好きな部類の話(最近だと、映画だけど「県庁の星」が好き♪)だったんですが、なんかいまいちすっきり感が少ない物語でした。
というのも、主人公が昔入っていた劇団仲間が途中から乱入してくるんですが、これが物語自体もぐちゃぐちゃにかきみだす感じがあるんですよね。
最後はそれが効を奏すわけですが、ちょっと寂しい終り方だし、タイトルにもなったメリーゴーランドはあまり目立たない。
うーん。面白かったけど、なんかもう一歩だなぁー

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