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夢盗人の娘

  • 出版社:早川書房
  • サイズ:16cm/511p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-15-011589-3

夢盗人の娘 (ハヤカワ文庫 SF 永遠の戦士エルリック)

マイクル・ムアコック (著), 井辻 朱美 (訳)

  • 全体の評価 41件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:96627pt
  • 発行年月:2006.11
  • 発送可能日:7~21日
  • 文庫

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商品説明- 「夢盗人の娘」

第二次大戦前夜、白き肌とルビー色の瞳をもつフォン・ベック伯爵ウルリックの居城に、SS将校となった従兄のゲイナー公爵が訪ねてきた。ベック家に古えより伝わる「黒の剣」レーヴンブランドをヒトラーに渡せというのだ。拒絶したウルリックはただちに収容所に連行され、拷問を受ける。やがて反ナチ組織に属するウーナという娘の助けで脱走したウルリックは、敵の追撃をかわし、地下世界ムー・ウーリアへと逃れるが…。【「BOOK」データベースの商品解説】

ユーザーレビュー- 「夢盗人の娘」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2006/12/10 22:13

「第二サイクル」スタート

投稿者:Leon(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

第2次世界大戦前夜のドイツ。
先祖伝来の城の中に篭り、読書と思索に明け暮れる静かな日々を過ごしていた白子のフォン・ベック伯ウルリックだったが、彼の従兄であるゲイナーの訪問を受けたことにより、静寂は打ち破られる。
ウルリックより遥かに政治的な従兄は、台頭著しいナチスに傾倒したらしく、SSの制服を一分の隙も無く着用に及んでおり、訪問の理由も単なる社交辞令のためではなかった。
ゲイナーはヒトラーからベック家に代々伝わる”黒い剣”レーヴンブランドを入手するよう指示されており、頑なにナチスへの協力を拒んだウルリックは捕えられて収容所に収監されてしまう。
決して「黒の剣」の隠し場所を明かさないウルリックは、執拗な拷問の前にその命の灯火も消えかかっていたが、ある夜に、自分の分身としか思えない白子の青年が寝台に座っているのを目撃する。
身体を引き摺るようにして寝台に辿り着くと、分身の姿は消えていたが、マットレスの上にはレーヴンブランドがあり、その柄を握ると剣から身体にエルネギーが流れ込んで来た。
翌朝、いつものように現れた看守の太った腹に切っ先を突き刺すと更なるエルルギーによって全身が満たされ、次々とナチス看守を屠るうちに、ウルリックの口からは異様な響きの言葉が発せられた。
「アリオッホ! アリオッホ!」
「ストームブリンガー」によって神話的な結末を迎えたこのシリーズだが、21世紀に入ってから本書を始めとした「第二サイクル」ともいうべきシリーズが始まった。
元より「永遠の戦士」は数多の次元において様々な名前で存在しているという前提があるので、これまでもエレコーゼやホークムーンなどが一同に会する「一なる四者」などの概念が織り込まれて来たが、本書は第一サイクルから見ると外伝的な存在になるようだ。
スパイ映画の「007」にも似て、本シリーズにはボンド・ガールならぬエルリック・ガールが毎巻登場していたわけだが、大抵は不幸な結末を迎える中で「真珠の砦」でエルリックの冒険を助けた夢盗人ウーンは数少ない生存者であるばかりか彼の子供を宿した。
本書ではウーンの娘ウーナが、それぞれが窮地にあるエルリックとウルリックという二人の永遠の戦士を引き合わせることによってお互いを助けることを可能にするのだが、そのような多元宇宙世界に特有の幻想的な物語構造に加えて、ヒトラーや聖杯伝説など「この次元」に纏わる要素が数多く登場するのも興味深い。
このシリーズには映画化の話もあるようだが、「竜 VS メッサーシュミット」のような場面は映像化を意識したものか、これまでにはない派手な演出も目立つようだ。

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