日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門 (講談社現代新書)
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- 税込価格:756円(21pt)
- 発行年月:2007.1
- 発送可能日:1~3日
- 本 新書
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商品説明- 「日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門」
いまの日本に欠けている政治思想はこれだ! 「自由と自己責任」「市場主義」の名のもとで進む格差・教育・地方の荒廃などの問題に対抗し、欧米でも実効力をもつ議論を紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門」
菊池 理夫
- 略歴
- 〈菊池理夫〉1948年青森県生まれ。慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程政治学専攻修了。三重中京大学現代法経学部、同大学院政策科学研究科教授。著書に「ユートピアの政治学」など。
ユーザーレビュー- 「日本を甦らせる政治思想 現代コミュニタリアニズム入門」
8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/07/07 15:51
たまには尾翼の自覚を持って左右を睥睨してやるのも悪くはあるまい
投稿者:SnakeHole(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
政治思想の話をするのは気が重い。個別の事件について何かコメントするごとに,右だ左だとレッテルを貼られるのには閉口する。映画「パッチギ!」を褒めただけで「このサヨクめ」……しかもこれがみんなハンで捺したようにカタカナ表記なんだよな。島田雅彦は偉大だ(笑),と罵られ,「音楽のセンセなんだから君が代の伴奏くらいしたらええんとちゃうの?」と言えば,「意外と右寄りなんだぁ」と驚かれる,そういう経験ありませんか?
現代ニッポンを主導している「コイズミ〜アベ〜フクダ路線」の政治思想はだいたい中道右派,細かい傾向を言うと「小さな政府」を標榜するリバタリアニズム,および市場の万能を信じるネオリベラリズムの色が濃い。ネットで「右」を自称する人の発言を読んでいると,彼らの多くはこのニッポンがけしからんサヨクだらけだと思ってるようだが大丈夫,現実の政権はちゃんと右寄り,すなわち多数派は右寄りである。つか前から思ってたんだけど,左右を問わず政治信条を前面に出して語る人ってとかく「周りは敵ばかり」という現状認識が好きだよね。ポジ派とネガ派に分けたらみんなネガ派。いっそネガ派で大同団結してマービン(「銀河ヒッチハイク・ガイド」に出てくる極端にネガティブなロボット)でも旗印にしたらいいのに……。
閑話休題。本書はそのリバタリアニズムやネオリベラリズムが生み出す格差や貧困を批判し,英米で徐々にチカラを増しつつあるコミュニタリアニズムをタイトルの通り『日本を甦らせる政治思想』として紹介,解説しようというもの。著者の菊池さんは以前,その政治思想の研究書として「現代のコミュニタリアニズムと『第三の道』」という本を上梓されており,この本はそれをより一般向けに書き直し,加えて現代ニッポンの抱える様々なモンダイ,格差社会や教育の荒廃,社会保障,経済政策などについてのコミュニタリアニズムからの解決案を示している。もちろんその内容に対しての賛否はいろいろだろうが,現状分析だけでも一読の価値はあると思うぞ。
本書にもあるが右翼・左翼というのはもともと,フランス革命の最中に「革命はもうこれくらいでええんとちゃうか?」という連中が議長に向かって右側に議席を占め,「まだまだ足らんわい,このすかたん」という一派が左側に座ったことから言われたものだ。だから語源から言えば議員でもなんでもないオレやそしてたぶんあなたのような「その他大勢」は,いくら右翼,左翼ぶっても結局のところ尾翼みたいなもんであり,飛行機が傾いた方のほっぺたに風が当るだけの存在なのである。たまには尾翼の自覚を持って左右を睥睨してやるのも悪くはあるまい。そういう視点を与えてくれる本でもある。







