- 出版社:講談社
- サイズ:20cm/352p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-06-214002-7
カシオペアの丘で 上
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- 税込価格:1,575円(45pt)
- 発行年月:2007.5
- 発送可能日:1~3日
- 本
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商品説明- 「カシオペアの丘で 上」
肺の腫瘍は、やはり悪性だった—。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられたその日、俊介はテレビ画面に、いまは遊園地になったふるさとの丘を見つける。封印していた記憶が突然甦る。僕は何かに導かれているのだろうか…。『流星ワゴン』『その日のまえに』、そして—魂を刻み込んだ、3年ぶりの長篇小説。【「BOOK」データベースの商品解説】
肺の腫瘍はやはり悪性だった。40歳を目前にして人生の「終わり」を突きつけられた俊介は、テレビ画面にふるさとの丘を見つける−。北海道の雄大な自然を背景に、人生の素晴らしさを渾身の魂を込めて描ききる長編小説。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「カシオペアの丘で 上」
重松 清
- 略歴
- 〈重松清〉1963年岡山県生まれ。早稲田大学教育学部卒業。出版社勤務を経て執筆活動にはいる。99年「エイジ」で山本周五郎賞、01年「ビタミンF」で直木賞を受賞。他の著書に「流星ワゴン」など。
ユーザーレビュー- 「カシオペアの丘で 上」
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/06/12 23:26
つっかり、もっかかり
投稿者:kumataro(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
今朝から同作者の「きよしこ」を読み始めて、あと50ページほどで読み終えます。以前読んだこちらの本の感想を投稿してみることにしました。きよしこにも書かれているのですが、作者は吃音で、作品にも「つっかり、もっかかり」が現れているということが、この作家さんの特徴だと感じています。
カシオペアの丘で 上・下 重松清 講談社
タイトルからはロマンチックな物語を想像する。導入部では、小学校4年生の4人がカシオペアの丘で天体観測をするところから始まるので、甘酸っぱい展開になるのだろうと予測する。されど、この物語の内容は暗く重いものでした。
舞台は、北海道の閉山した炭坑の北都市(ほくとし)と東京。貫くのは、財閥の総帥倉田千太郎の許しを乞う気持ちです。
4人の少年少女たちは、ミッチョ(美智子)、トシ(ミッチョの夫、市役所勤務、遊園地カシオペアの丘園長)、シュン(倉田千太郎の孫、俊介、昔、ミッチョの同棲相手)、ユウ(雄司、テレビ報道番組製作会社勤務)で、彼らをつなぐのが、自殺願望者の川原さん(銀行員、犯罪被害者で娘を亡くし、妻とは離婚する。)です。それから雑誌社勤務のミウさんです。
時は、小学校4年生から、各人が39歳になる時点まで飛びます。
炭坑とか鉱山が次々と閉山に追い込まれたのは、昭和40年代初めから半ばの頃でした。福岡県で見送る立場にあったわたしは、たくさんの児童・生徒が短期間のうちに転校していく姿を見ました。あれからもう何十年も経ちます。記憶も薄れているのですが、なぜ西暦2002年から2004年にこの物語が新聞に連載されたのだろう。作者は岡山県出身なのになぜ炭坑のことがわかるのだろう。そんな疑問を持ち続けながら物語を読み継いでいきました。
炭坑のことは大半の日本人が知らないことです。炭坑生活者に対する鎮魂歌(ちんごんか)、魂を鎮めるための作品だろうか。作者は、暗くて重たい部分を素材として手をつけています。北都観音は歴史の象徴です。人は人を怨みながら生きていく。雄司の肺癌は死を意味する。彼は必ず死ぬ。原点に帰りたくても帰れない。1万人を救うために7人の命を犠牲にした経営者社長の倉田千太郎は39歳の俊介に会いたいのではなく、10歳の俊介に会いたい。
同棲していた男女がその後、別々の配偶者を得たとして、その双方の家族が仲良く集まることなどありえない。美智子と俊介の関係には無理があります。あの日あの時あの場所であの決断をしなければ、もっとしあわせになれていたのにということはある。
読んでいて、ぬるい感覚がある。新聞連載小説という制約のなかで書かれたことが原因だろう。毎日、定められた文字数の範囲で義務的にペンが進んでいく。いくら幼馴染とはいえ、他人同士は物語のように密接にはつながっていかない。夢、幻の物語です。
下巻260ページ、川原さんの言葉、悲しいときには旅をしたほうがいいは、同感です。人と人とは、近づけば近づくほど争うようになる。作者の思い入れが強く書き込まれた作品です。テーマは「許容」です。
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2007/09/25 12:49
カシオペアの丘で
投稿者:夢の砦(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
重松清が描く世界は、誰しも経験したようななつかしい過去に満ちあふれている。しかし、本当にそのような過去を読者は経験したのかと考えると、その世界が上手くできた虚構であることに気づくであろう。虚構が悪いのではない。いかにもありそうな虚構を描き続け、読者にノスタルジーを感じさせる重松清をどうも僕は好きになれない。







