- 出版社:講談社
- サイズ:22cm/597p
- 利用対象:小学生
- ISBN:978-4-06-213964-9
ルーディーボール エピソード1 シュタードの伯爵
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- 税込価格:2,310円(66pt)
- 発行年月:2007.9
- 発送可能日:24時間
- 本
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商品説明- 「ルーディーボール エピソード1 シュタードの伯爵」
治外法権の村ドルフに住む猫顔のラックス、犬顔のインギースク、兎顔のバーサルは、商人の荷を襲う盗賊稼業。ある晩、襲撃した馬車に積まれていた木箱を開けると、そこには大量の金貨が!だが、彼らが手にしたその金貨は、あまりにもやばい金だった—。ルーディーボール帝国を復活させようとたくらむ公国の陰謀、封印された伯爵家の秘密、そして古い書物に残された皇帝の血統…。かつてない壮大なスケールで描く、ファンタジーの金字塔。【「BOOK」データベースの商品解説】
猫顔のラックス、犬顔のインギースク、兎顔のバーサルが襲撃した馬車に積まれた木箱の中には大量の金貨が! 顔は動物、体は人間という異形のものたちが暮らす星ルーディーボールの、封印された謎の扉が開かれる…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「ルーディーボール エピソード1 シュタードの伯爵」
斉藤 洋
- 略歴
- 〈斉藤洋〉1952年東京都生まれ。中央大学大学院文学研究科修了。86年「ルドルフとイッパイアッテナ」で講談社児童文学新人賞、91年路傍の石幼少年文学賞を受賞。他の作品に「日曜の朝ぼくは」等。
ユーザーレビュー- 「ルーディーボール エピソード1 シュタードの伯爵」
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/02/02 21:28
日本人が西洋風のファンタジーを書くと、平均点はとれてもそこを抜けることはなかなか出来ないんですが、斎藤はそこをあっさりクリア。これって、日本の男性作家が生んだファンタジーのベストかも
投稿者:みーちゃん(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
ファンタジーブームは相変わらず続いているようですが、私などはそれ一色に染まったかの感のある書店の平積みコーナーを見るたびに、ウンザリ。読者を馬鹿にするんじゃない、なんて思いますよ、一時、週刊誌が軒並みやっていたヘアヌード特集と何が違うんだ!横並び護送船団方式は銀行・新聞だけじゃなく出版社も同じかって・・・
じゃあ、読者はこの味噌糞一緒くたのファンタジー本の洪水にどう対抗すればいいのか。いうまでもありません。映画化決定、なんていう言葉に惑わされずに、何が本物であるか、ウン千円の価値を冷静に考えて、しっかり選ぶんです。今まで、その作家はどういった作品を過去に書いてきたか、何を考えているか。そして何より、自分のアンテナにピピっとくるものがあるか。
で、久しぶりに私のアンテナに引っ掛かったのがこの本です。斉藤洋?何だか聞いたような・・・。そう、私自身が一昨年熱中した『源平の風』『洛中の火』『蒙古の風』『戦国の雲』の作家ではありませんか。気になる点がないではありません、タイトルにある「エピソード1」が、軽いというか、時代に媚びたというか、知性を全く感じさせないのです。
カバー折り返しの案内だって
おれは、こう思うのだ。
おれたち、ドルフの者がシュタードに出てきては
こまる事情が、伯爵にはあるんじゃないかってな。
だろすれば、それはなんなのだ?
おれは、このシュタードという伯爵領全体に、
どこかゆがみのようなものがあるような気がする。
おれは、そのゆがみのようなものをただしたい・・・・・・
とまあ、ひら仮名ばかり。でも、予感がするのです。乱歩賞をとったばかりの栗本薫が書いた『豹頭の仮面』に目をつけた時、G・K・ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』 を出版前に予約した時、フィリップ・プルマン『黄金の羅針盤』を出版と同時に図書館にリクエストした時、そしてクライヴ・バーカー『アバラット』に手を伸ばした時に抱いた「これは凄いぞ」という予感が・・・
ここで書いておきましょう。これは日本のファンタジー史上、一、二を争うものになる可能性があるものだと。クレーの絵を彷彿させるパヴェル・スクドラーク/「コメント」という装画も、597頁というボリュームも、出版社の謳い文句
今、はじまる! 斉藤洋が放つ遥か異世界の長編ファンタジー!
デビュー20周年記念特別作品
顔は動物、体は人間。異形のものたちが暮らす星、ルーディーボール。封印された謎の扉が開かれ、新たな歴史が動きだす。
治外法権の村ドルフに住む猫顔のラックス、犬顔のインギースク、兎顔のバーサルは、商人の荷を襲う盗賊稼業。ある晩、襲撃した馬車に積まれていた木箱を開けると、そこには大量の金貨が! だが、彼らが手にしたその金貨は、あまりにもやばい金だった――。ルーディーボール帝国を復活させようとたくらむ公国の陰謀、封印された伯爵家の秘密、そして古い書物に残された皇帝の血統……。
かつてない壮大なスケールで描く、ファンタジーの金字塔!
も伊達じゃあない、って。読み終わった瞬間に、もう一度読み返したくなるし、続きが読みたくなります。カバーに書かれたタイトル、英文に使われた文字の凛々しさ、基調となる濃い青の深さの暖かさ、そして目を凝らせば浮かび上がってくる猫顔の愛らしさ。今となっては、本の分厚さまでもが愛おしい。こんなに面白いお話は、読んでもらうのが一番。そこで、前提となるこの世界のことを簡単に書いておきましょう。
ルーディーボールは惑星の名前で、そこには七つの公国があります。その公国が集まって出来ていたのが、ルーディーボール帝国ですが、帝国ははるか昔に滅び、今は幾つもの公国と領地に分かれています。その昔、帝国を治めていたのが皇帝で、その三武具といわれるのが赤輝竜、白雲盾、黒玉冠ですが、その行方は知れません。なんだか「太王四神記」を連想してしまいます。
主な登場人物について書いておきましょう。
ラックス:主人公で、ドルフに住む黒い猫顔の少年で14歳。字を読むことができません。父ゼロークの形見の鞘〈赤輝竜の尾〉を持ちますが、少年はその由来を知りません。ちなみに赤輝竜には頭と胴があります。途中で、カーテルベリ公国のムール・ダ・シュバール男爵と名乗らされ、17歳にされてしまいます。爪を刃物に変えることが出来ますがが、母に言われ人には秘密にしています。
バーサル:灰色の兎顔で、知略家の青年で、年齢ははっきりしません。カードの名人で、旅の途中から、カーテルベリ公国の二等市民で男爵の執事イェーテ・ボーンヘリと名乗ります。10歳のとき風隠しにあい、15歳でドルフに舞い戻ってきたという経歴をもっています。三人のなかでただ一人、字を読むことができます。
インギースク:弓矢の名手で、力自慢の若者でこれまた年齢不詳です。灰色の犬顔で、旅の最中は、カーテルベリ公国の三等市民で召し使い兼護衛のヌース・クールと名乗ります。ラックス同様、字が読めません。
メループ中尉:羊顔をしたウンデルナーゼ衛兵隊の隊長で、人望?があるが羊顔故に出世の道を閉ざされています。
グッキー・ウォンダ:衛兵隊退役曹長の老人。
フレパック:洞窟筒にに住む蝙蝠顔のアトラマーダの長老の息子。
フリューク:フレパックの弟。
ダ・シュタード伯爵:シュタードの領主
シェルゲング:ダ・シュタード伯爵の弟で、衛兵隊総隊長。
全34章、597頁の大作で、森田みちよの手になる地図イラストがついています。装幀者の記載がないようですが、私の見落としでしょうか。今後も読み継がれる本になること間違いなしなので、ここらのデータはきちんとしておいて欲しいものです。続きが待ち遠しい一冊。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2012/02/03 17:11
地に足のついたファンタジー?
投稿者:ト―チ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
ドルフ――それは、この国における治外法権の街。ドルフでは民達は法の外におかれ、ドルフの者もこの街を出れば法の外に置かれる。灯台の下、自給自足の名において外と隔絶された街――
そんな曰くつきの街で生まれた三人の主人公、ラックス、インギースク、バーサル。
彼らの「仕事」とは、時折この街にやってくる荷馬車の中身を頂戴すること。
白い月の三月七日、この街に六頭立てのの馬車がやってきた時から、物語は始まる。
蒼い装丁と分厚いページ、表紙を飾る抽象的な絵。
一見すれば剣と魔法のあふれたファンタジーでも通用しそうだが、なかなかどうして内容は現実味がある。
突如手に入った21箱の金貨のため、三人はこっそりとドルフを抜け出し、この国の都を目指す。戸籍の無い彼らがどうやってこの国を旅するか――何と彼らは外国の身分証を手に入れ、観光客と身分を偽って首都へ向かうのだ。
もちろん、ファンタジーらしい要素もある。ラックスたちのいる伯爵領があるのはこことは違う星、ルーディーボール。登場人物は猫顔や犬顔といった人々で、夜目が利く、耳がいいなどと言った動物の特徴を兼ね備えている。ラックスの父親の形見は、入れる剣をことごとく錆びさせてしまう奇妙な鞘だ。そして、ラックスの左手の秘密――。
だが、これらのファンタジー要素がある上で、バーサルの解説してくれるこの国の事情、伯爵の陰謀、なによりラックスやインギースクといった登場人物のの人間味あふれる会話がこの話の印象を「ファンタジーより地に足のついたなにか」というものに鮮やかに塗り替えている。
物語が読み進むにつれ、様々な謎が浮かぶ。ラックス・ダ・ノアルカッツとは誰か?あの21箱の金貨は何だったのか?鞘は?何故ドルフは隔離されているのか?そして、ドルフで起こる「風隠し」とは?
これらの謎はやがて伯爵という一点につながり、ラックス、インギースク、バーサルの運命に大きくかかわってくるーー
とても分厚い本だがハラハラするストーリーに飲み込まれ、一気に読んでしまう。そして、読むそのスピードに比べてとても充実感のある本だ。読んだらすぐにでも次が読みたくなってしまう。まだないのだが。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/09/22 21:57
約600頁一気に読めます。
投稿者:abikko(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
手にとって「厚っつ。そしてエピソード1ってスターウォーズ?」と思ったのもつかの間。
一度読み出すととまらなくなり、午前3時まで読み続け、翌日は通勤電車の中で読みふけってしまいました。
話としては、「内容説明」にあるように、人がみな動物顔のルーディーボールという星に住む3人の若者の冒険譚です。最初は、盗賊をしていた3人がある出来事をきっかけに旅にでるのですが、徐々に話が大きくなってくると共にスピード感が出てきます。
何が面白いのか考えるに、ファンタジーとリアルさの配合の塩梅のような気がします。それはちょうど人が動物顔というところにも現れていて、顔が動物だから一部その動物の属性を併せ持っていること(猫顔だと夜目が効くとか跳躍力が他の人よりある等)、登場人物が人だけど他の星の人であることが素直に受け入れられるという感じがします。そしてその特徴が登場人物の身分や仕事などお話に変化を生み出しています。また、貴族社会、軍隊の階級、治外法権の村などの記述もリアルさを加えているように思います。
エピソード2を待たないといけないことは悲しいですが、これは分厚いことがうれしくなる本です。







