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かめちゃんから借りた本。
行政職員なら一回は読んだ方がいいと思う。
頑張ろうかな、なんて思える。
海士へ行ってみたいな。
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隠岐の島海士町の名物町長,山内道雄が二期目に書いた本。袋小路・日本が直面するさまざまな課題を解決するためにヒントが町長のやったことのなかにあるという。
町政運営は企業経営である,「やってやる」から「やらせていただく」へと言われることは,言葉としては理解できる。しかし,この町長のやっていることと私の立ち位置の間には大きな川が流れているようで,はい,そうですかと言って簡単に近寄れたり,まねて行動できたりすものではない。いったいなぜそんな川があるのか。私が作ってしまっているのだろうか。
せっかくこんなすごい人が身近にいるのになあ。でも広島大学の勇木さんはこの海士町出身だということを以前も聞いていたのだろうけど,この本を読んだことによって海士町出身を覚えたぞ。これはこの本を読んだことに成果だ。
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島根県、隠岐島の海士町の話ということで、友人もいるので、読んでみました。
改めて、海士町のHPを見て、町長の挨拶に本の中身が凝縮されている一文を発見!!
『海士町ならではのまちづくりのテーマは、『島の幸福論』です。そこには住民の「自分たちの島は自ら築く」という挑戦の意志と、一人ひとりが足元から小さな幸福を積み上げ「海士らしい笑顔の追求」をしようという想いが込められています。
揺るぎない『島の幸福論』の追求と、 『協働で共生の島づくり』に、町民の皆様の一層のご協力とご支援をお願い申し上げ、皆様のご健勝とご多幸を心からご祈念して、年頭のご挨拶といたします。』
『島の幸福』を求める町長と、『島の幸福は自ら作りだす!』と考える住民とがあいまって、今の海士町があるんだろうなぁなんて、妄想が膨らみます。
いつか行ってみたい島の1つです。
粟島は、規模は小さいので、海士と同じようにはいかないところも多いと思いますが、マネもしながら、島づくりを進めていけたらいいなぁと思います。
以下、抜粋です。
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小さな町のいいところ。
その気になれば、住民一人一人と話をすることができる。
海士町には14の地区がありますが、そのすべての地区で住民集会を開き、住民の声を直接聞くことにしました。
住民集会では、合併によるメリットもデメリットも、できるだけ率直に話して、意見を求めました。
身を削ってでも、この島を守る。この島で産業を作り育てる。
行政は企業。「総合サービス商社」
あらゆる住民サービスを扱う商社。
町長は「社長」、課長は「取締役」、職員は「社員」、住民は「株主」であると同時に「顧客」である。
町を立て直すには「やってやる」意識をなくすこと。
「やってやる」のではなく、「やらせていただく」
「住民あっての行政」
「お役所イメージを払拭すること」
観光客には「島の論理」は全く関係がありません。
「島の論理」には無関係な人たちを相手にした商売をしなければならない。
「これからは行政も民間の感覚でやらないとこの島は生き残れない」
3つの柱
「人づくり」
「モノづくり」
「健康づくり」
町の経営指針
「~自立・挑戦・交流~そして限りなき前進」
「先憂後楽」
天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに遅れて楽しむ
行政は住民にサービスするのが仕事
スローガンをいくら並べても人は動かない。
何をどのように変えようとしているのか、どんなことをしようとしているのかを、実際に動くことで示す必要がある。
産業3課
「交流促進課」「地産地商課」「産業創出���」
島に産業を作り、島の商品を売り、島に人を増やすこと
職員が、どんどん仕事がでkりう環境や意識を作るのが経営者の仕事
「適材適所」を徹底
課長と係長を推薦制に
課長たちが評価した職員は、年功に関係なく昇進する。
「経営会議」
毎週木曜日、午後5時30分から
就業時間中に管理職が一斉に席をはずす、会議室に籠もるなど、あってはならないこと。
この先に希望はあるのだということを、実感してもらえている。
その希望があるからこそ、人は動くことができる。
守ってばかりでは、生き延びることはできても生き残ることはできません。
攻めていかなければ、島に未来は来ないのです。
攻めとはつまり、「産業の創出」でした。
敵を知る前に己を知ること
農業と漁業を産業として再生することが、私たちの進むべき道
個別の商品を売るだけでなく、島をまるごと売ろう、島をまるごとブランド化しよう。
商品の1つ1つは小さな規模でもいいから、その小さな商品を積み上げていくことで、海士町の産業全体がトータルとして成立するようになろう。
ブランド化の一点突破。
東京市場を狙う。
高いハードルを作らず、背伸びをしないでやっていくことが、はたして現実的な方法なのでしょうか。
私にはそうは思えないのです。それは成功の可能性をも低くしてしまう、むしろ非現実的な方法のような気がします。
「島が生き残る」とは、この島で人々が暮らし続けること。
そのために必要だからこそ、産業を作りだす。
海士町すこやか子育て支援に関する条例
結婚祝い金20万円(ひとり10万円)、出産祝い金(最高100万円)、保育奨励金、妊娠出産にかかる交通費の助成
「若者」「バカ者」「よそ者」がいれば町は動く。(一橋大学の関満博教授)
「商品開発研修生」として全国の若者を募集。
給料は月給15万円。
研修生に求めたのは、「島で宝探しをすること」だけ。1年後にレポートを報告。延長も可能。
指示は1つ、「自由にやってくれ」
外部の目によって、今まであったり前だと思っていたことが当たり前ではなくなる、住民ひとりひとりが島の魅力について考えるようになる。
そういった意識の変化が、島の財産になる。
海士の中学校の修学旅行で東京に行き、一橋大学で講義をした。
中学生が一橋の学生や国立市民に対して、海士町が行っている自立への取り組みについての講義を行った。
講義内容はすべて中学生が自分たちで考えた。海士町の取り組みから歴史、文化を自分たちで調べ、自分たちの言葉で講義をした。
中学生は「自分たちが何もしらない」ことを知ってショックを受けた。
また、海士の産物を東京の人に説明し、買ってもらうという経験をした。
郷土に誇りを持つ、愛着を持つというのは、こうした経験から生まれるものだろうと思う。
自分で考えさせることが一番大事。
自分で経験し、考えることで、子どもたちの意識は確実に変わっていく。
「若者離島体験塾」http://www3.pref.shimane.jp/houdou/files/4B2B9C58-2C87-4B2B-ABA3-8A04395F2207.pdf
全国の未就労の若者たちを島に招いて、島の生活を体験してもらおうというもの。
「AMAワゴン」http://www.town.ama.shimane.jp/gyosei/torikumi/4021/vol.html
東京の新宿日本語学校と連携
日本語がまだうまくない状態で、島に入ってくる。そこで中学生たちと交流し、島の家庭にホームステイする。
「AMAワゴン」やフランスからやってくる学生たち、この年代が海士にはすっぽり欠けている。
20歳前後の人たちと接する機会が多くない。これは残念なこと。
やはり人として成長していくためには、すべての年代の人たちと接し、交流する必要がある。
商品開発研修生に毎月15万円を支給して、まったく好きなことをやらせる、成果は期待しない、ではまったくの無駄ではないかと思われるかもしれません。
しかし、私たちはそうは思いません。
むしろ非常に有意義なお金の使い方ではないかと思います。
何かが動く時は、最初に動き出すまでは大変ですが、一度動き出したものは、そのまま動き続けてくれます。
動き続けるだけではありません。動く方向もそう。当初、私たちが想定していた方向だけではなく、思ってもみなかった方へ向う可能性があるのです。
自分たちは、このお客さんを相手に商売をしているのだということを、常に意識すること。
すべてはお客さんが教えてくれる。
ハンディキャップをアドバンテージに
そこそこの品質のものを作っていればビジネスとして成立する場所では持ちようのない覚悟で、製品づくりに臨んだ。
熱意
誠意
創意
ハンディキャップをアドバンテージに変えるというのは、見方を変えてみろということ。
すべてのものはいろいろな意味を持っているはず。
離島は不利だ、海士は恵まれていない、というのは簡単なこと。
ただ、そう言っているだけでは、何も変わらない。
ぐるりと一回りしてみれば、どこかに別の景色が見えるはず。
そこが突破口になる。
最後尾から最先端へ。
「くるっと回れ右してみろ。先頭じゃないか。」
離島から日本を変える。
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民間企業勤務の後島根県海士町長となった著者が自らの活動を通じて会得した課題解決のための着想のヒントを紹介した一冊。地域に眠る資源とは、問題意識を共有する人たちとつながり、活動を共にすることを通じて発掘され、活かされていくものなのかもしれない。地域の持続可能性や現状打破の必要とされる全てのテーマに向き合う人へ。
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[ 内容 ]
「若者」「馬鹿者」「よそ者」がいれば町は動く。
財政破綻を目前にした離島の小さな町が、名物町長と“日本一安い給料で日本一働く町職員”を中心に、“奇跡の復活”を目指す。
「若者」「馬鹿者」「よそ者」とともに、彼らが見つけた“宝物”とは。
袋小路・日本の縮図である島の試みの中に、現代日本が直面するさまざまな課題を解決するためのヒントがあった。
[ 目次 ]
其の1 あえて単独での道を選ぶ
其の2 民間の感覚と発想で危機に対する
其の3 意思は言葉ではなく行動で示す
其の4 「守り」と「攻め」の両面作戦
其の5 「島をまるごとブランド化」戦略
其の6 誰もができないと思ったことをやる
其の7 人が変われば島は変わる
其の8 活性化の源は「交流」
其の9 答えは常に現場にある
其の10 ハンディキャップをアドバンテージに
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
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海士(あま)町。隠岐諸島の「島前(どうぜん)」と呼ばれる4つの島のひとつ「中ノ島」に成立する人口2500人の自治体。
そこにUターンした首長が、ポスト公共事業のマチづくりにチャレンジした。
間には≪平成の大合併≫もある。公共事業は縮減、合併議論では自立の道を選んだ自治体が、既存の資源の再構成、Uターン、Jターン、Iターンの人材を生かしながら、「人口は2500人が適正規模、その構成が高齢化から若返りをはかりたい」と、位置づける。
島の資源。サザエ、イワガキ、白イカ、隠岐国・海士ノ塩で、交流による「外貨獲得」。子牛で出荷していた畜産業を、成牛に育て東京でだけ出荷する仕組みで、キロあたり4000円という松阪牛を超える「隠岐ブランド」を成立させたこと。
この先、なんとか維持したいのが県立高校の存続。高校待つのではなく、高校をを売り出すことで維持したいという。
平成15年から19年までの実績。「全国一給料が安く、全国一働く職員、全国一の悪い町長」のもとでの、マチづくり策を公開。
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財政破綻前夜、生き残りに向けて立ち上がった
離島の町。難問解決のヒントがここにある。
著者は、島根県海士町長。
海士町は、隠岐諸島の一つ中ノ島にある町である。
少子高齢化と財政難にあえぐ離島の町長に就任し
た著者は、民間企業での経験を生かした、大胆な
行財政改革と産業創出で、島の生き残りを目指す。
本書は、新書らしくサラリと読めてしまう。
内容は多岐にわたるので、ひとつひとつが薄まって
いる感じもするが、地域づくりのヒントが詰まって
おり、元気を与えてくれる一冊といえる。
(下で働く職員は、やりがいがあるだろうけど、大
変そう。それが地域づくりの醍醐味かもしれないが)
海士町の今後に注目したい。
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五年前の本だけど、非常に面白かった。Iターンを実現させる離党の町長。現在も10年目の現職で、色褪せない。
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海士町に行ってる最中に読みました。島根県の海士町の町長さんが書いた本。島に外貨(本土のお金)と人を集める為の施策や姿勢が明確に記されていました。
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プロジェクトの関係で読んだ本。
地域活性化についてヒントをもらえた気がしました。
特に読んでいたのは「現場の大切さ」
「弱みと強みは隣り合わせ」だということでした。
よそ者。若者。馬鹿者。
わたしも新しい風をおこせる人になりたいと思いました。
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職員の大幅な給与カットなど賛同出来ない面もあるが、外部のコンサルタントやプランナーに委託せず取り組むところは、人材育成の面でさんこうになった。
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海士町の町長の本。
興味を持ったので読んでみた。
読み物としてはどうということもないのだが、いかにして地元に帰るか。
そんなことを考える私には面白かった。
一方で思っていたほどには島で幸せに暮らしているというのとも違った。
小さい島で危機感を共有できるというのは素晴らしい。
ベッドタウンとして人口が増えるのとは訳が違う。
ともかく、これからは異なった価値観で暮らしたいと思われる町になれるかが生き残りの条件なのだろう。
とはいえ、それぞれの市町村がそうなれるわけもなく。
未来は暗い。
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まちづくりや地域活性化で注目を集める、島根県隠岐諸島の海士町の町長が書いた本。
市町村合併をせずに生き残ると決めた海士町での取り組みの数々。
その理念や動きが島全体に広がり、島外にもファンを多数かかえるようになったのは、行政が率先して身を削って訴えたからだろう。
何も難しい戦略が書かれているわけではなく、実践しているかしていないかの違いを感じる。
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(1) 島根半島の沖合60キロの日本海に、隠岐諸島という島々が浮かんでおり、大小おおよそ180の島からなっています。このうち人が住んでいるのは西ノ島、中ノ島、知夫里島、島後島の4島です。その中の中ノ島全体を町域としているのが、海士町です。
著者である山中道雄さんは海士町生まれで、2002年に海士町長に初当選しています。海士町は、財政破綻を目の前にしており、島がなくなってしまうかもしれないという状況にまで陥っています。そんな海士町の生き残りをかけて、山中道雄さんを中心とし、様々な人たちと協力して様々な活動を行っているという内容となっています。
(2) 山中道雄さんは海士町が生き残るためのキーワードは外貨獲得であると考えました。しかし、島に企業を誘致することは難しく、公共事業にも頼ることはできないということでした。
そうすると、島の外からお金を持ってくるということは、島の宝を島の外の人たちに売ることを意味します。この島にあるものにどれだけの価値を見いだし、あるいはどれだけの価値を付加して、島の外の人たちに買ってもらうか、ということになりました。
この島は半農半漁の島なので、島にあるものといえば自然と農産物、海産物ということになります。そこで、山中道雄さんや島の人たち目指したのは、個別の商品を売るだけではなく、島をまるごと売ろう、島をまるごとブランドにしよう、ということでした。
最終的には、海士町をひとつの総合デパートにするのが、皆さんの目標となっていました。その第一歩となった商品が、具にサザエを使ったレトルトパックのカレーでした。その後も様々な海士町の海産物などが商品化されたそうです。
海士町に多くの人を呼び込むためにも、海士町の魅力を伝えなくてはいけないので、島で採れた食材を使った商品開発はとても大事だと思ったので、良い提案だと思いました。
(3) 今回この本を読んで初めて海士町という場所を知りました。読み進めていくにつれて、海士町に住む人たちの大変さというものがわかりました。
山中道雄さんがどれだけ海士町のことを大切にしているかということも伝わり、とても良い町長さんだなと感じました。とても遠い場所ではありますが、ぜひ一度訪れてみたいと思いました。(Erii 20150105)
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地方創生時代の未来を走る島
島根県海士町は、メディアで地方創生のさきがけ事例として報道されていることから、その取組について学ぶために本書を購入。
地方創生が叫ばれる10年前から、国の方針とは違う方向で、国の政策変更に負けずと、町を率いた町長に興味があったためだ。
本書は、地方が変わるためのヒントにあふれていて、それが10の戦略として分かりやすくまとめられている。
特に、いいなと思った部分は、「其の3 意思は言葉ではなく行動で示す」である。
海士町長のすごいところは、スローガンの明確さと、それを実現するための組織づくり、そして自ら身を切る姿勢だろう。
このような町長のもとでは、職員の能力もいかんなく発揮されるだろう。
本書が書かれてからも、海士町では、沢山のIターン者が面白い取組をしているところであり、続編が書かれることを期待したい。