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不動産は値下がりする! 「見極める目」が求められる時代(中公新書ラクレ)

不動産は値下がりする! 「見極める目」が求められる時代 (中公新書ラクレ)

江副 浩正 (著)

  • 全体の評価 43件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:77722pt
  • 発行年月:2007.8
  • 発送可能日:1~3日
  • 新書

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商品説明- 「不動産は値下がりする! 「見極める目」が求められる時代」

再び、バブル崩壊とその後の“失われた10年”を繰り返すのか。その将来像の中で私たちがいま、知っておくべきことをまとめた、現代人必読の書。不動産に関する知識も網羅的に紹介する。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「不動産は値下がりする! 「見極める目」が求められる時代」

江副 浩正

略歴
〈江副浩正〉昭和11年大阪市生まれ。東京大学教育学部卒業。東大新聞の広告のコミッションセールスマンとなり、リクルートを創業。著書に「かもめが翔んだ日」「リクルートのDNA」がある。

関連キーワード- 「不動産は値下がりする! 「見極める目」が求められる時代」

ユーザーレビュー- 「不動産は値下がりする! 「見極める目」が求められる時代」

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18人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/08/16 01:23

題名に偽り有り?

投稿者:塩津計(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

みなさん、江副浩正という人間を知ってますか?あのリクルートを創業し、大成功を収めた人で、成功しすぎて、皆さんから嫉まれて「リクルート株事件」でマスコミから総攻撃袋叩きにあって、社会から抹殺されたこと、今のホリエモンにそっくりの人物なのであります。しかし、しかしですぞ。彼はリクルートの創業者で大株主でした。実体のない虚業だったライブドアはホリエ事件後空中分解して、ほとんど跡形も無くなってしまいましたが、江副が築いたリクルート帝国は今や往時のベンチャーから立派な大企業グループに大変身を遂げている。だから江副は社会から抹殺されても大金持ちとして生き残っていたのである。彼が社会から消えて約15年が立ったが、その間も彼は株式相場の仕手筋としてその名が時々取りざたされてきた。彼はリクルートという企業グループを起こした事業家であるが、彼の本質は「不動産投機家」だったのである。リクルートという就職情報雑誌や広告業は表向きの仮の姿で、彼の事業の中核はリクルート本社ビル(銀座)をはじめとするビル投資にあった。銀座の一等地に本社を構え、そのビルを担保に金を借りて次のビルを購入する。ビルを買うと、それを担保にまたビルを買う。こうして借金を重ねて資産取得を拡大する構図は、ほとんど堤義明が築き壊した「西武帝国」と同じだった。ただ彼の投資は堅実だったのだろう。彼はバブル崩壊の荒波を乗り越え、生き残ったのである。その不動産相場師・江副浩正が「不動産は値下がりする!」などという刺激的なタイトルの本を書いたので、「さぞや」と思って買ってみたが、内容は期待に反し、あまり出来の良くないものであった。不動産が供給過剰で値下がりすると明確に予言したのは長谷川徳之輔さんだが、江副の言っていることも、基本的には長谷川さんの主張の範囲を出るものではなかった。不動産は必ず値下がりする。このことは自明のことである。総人口が減少に転じ、総世帯数が減少する国で、どうして不動産が高騰しよう。家は既に余り始めているのである。ところがこの国は官民あげて不動産が高騰しないと回らない仕組みになっているのである。不動産が上がれば地方自治体は固定資産税収入が上がるのでバンザイである。しかも先の不動産暴落時に全国の地方自治体は土地公社を通じて大量の不動産を取得し、今もそれを損切り出来ず塩漬けにしてもっている。不動産価格が上がれば、この土地も不良資産から優良資産に変身する。この自治体の不動産買い支え資金を供給したのは全国の金融機関である。日本政策投資銀行も少なからずこの土地買い支えに関与している節があるので始末に悪い。そこへ折からの東京一極集中現象が起きて、規制緩和も手伝って、東京ではマンション価格が値上がりに転じた。これはこれで悪いことではない。しかしブームは所詮ブームだ。今まで有効活用されていなかった都心の空間が有効利用されるようになっただけの話で、床面積の供給は確実に増えているのである。今、市場は「耐震基準」という新たなハードルを持ち出して、古いマンションを切り捨てることで新築マンションの「希少価値」を演出しているようにも見える。本書を読んで、しかしがっかりしたのは、タイトルとは裏腹に江副が「これからは益々都心、中でも港区、千代田区、渋谷区に人口が集中し、都心のマンションは益々値上がりする」という煽り部分をひたすら強調し、では何時どうやってどこら辺から値下がりが始まるのかということをほとんど書いていないことだ。むしろ「これだけ国と地方自治体が借金しているのだから早晩日本ではインフレが始まる。そうなれば日本の不動産は必ず値上がりに転じる」などとさえ書いている。本書の「はじめに」で日本人の土地神話信仰を揶揄するようなことを書いておいて、本文ではそれと正反対のことを書いているのである。これでは題名に偽り有りと言われても仕方が無いだろう(もっとも先日財務省OBの人と酒を飲んだとき、その人も2014年あたりから日本でもインフレが本格化するだろうと予言していた)。題名は著者でなく出版社が付けるのが普通なのだと言う。売らんかなの気持は分かるし、出版社に取って、本なぞ売れてナンボのものであるということはわかる。しかし、このタイトルのつけ方はちょっと如何なものか。

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6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/02/17 11:39

『見極める目』

投稿者:CAM(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 2007年8月の初版である。 昨年初夏頃は株価も堅調で外貨も強かった(円安)こともあり、“資産インフレ”の到来を予期している自分としては、新聞広告でこの書名を目にとめてはいたものの、読む気が起らなかった。 最近ビーケーワンを利用して購入してみたら「2007年12月15日8版」となっている。かなり売れているらしい。さっそく通読してみたが、どうも内容としては書名の「不動産は値下がりする!」という部分よりも副題となっている「『見極める目』が求められる時代」と言う部分こそ“体”を表わしているように思える。 「はじめに」の結びでも、「長期的に見れば、これだけ赤字国債を発行しているのだから、調整インフレで貨幣価値が下がり、不動産の価格は上昇するだろうからである。問題は、全体が上昇するのではなく、上がるところもあれば下がるところもあることで、不動産購入に際してその見極めが大切である」と述べられている。 書名は正確には「(全国の面積的には大部分の地域では)不動産は値下がりする!(しかし、大都市中心部とくに東京都心部は例外となろう)」と読むべきではないだろうか。

 江副浩正氏は、『中央公論』2008年2月号でも「再び不動産価格は暴落し、低迷政治が日本を潰す」という小論を書かれている。この中で江副氏は、これから不動産の中には大きく価格が下落するものが出てくるだろう、そし不動産バブルの崩壊はもう始まっており、東京や大阪でもベッドタウンと言われた周辺地域の不動産はこれから値下がりするだろうと述べている。 しかし、これも「不動産の“中には”大きく価格が下落するものが出てくるだろうということ」であって、東京や大阪でも「“周辺地域では”値下がりするだろう」と読むべきではないだろうか。

 今後の日本社会が少子高齢化に向かうことから、不動産価格の上昇はありえないという主張がある。 たしかに、需給バランスという要素において、今後の人口減少が重要な(全国平均的)需要減要因であることは間違いない。しかし、わが国全体としての人口「自然減」は不可避だとしても、他方で「社会的増減」という要素も大きいということを看過してはならないと思う。すなわち、「人口移動」という要素である。かつての高度成長期にも地方から大都市圏への流入は大きかったが、当時の需要は第二次産業の割合が高く、地方にも大工場が建設されて農村人口を吸収し、必ずしも大都市圏のみが人口を吸引したわけではなかった。しかしながら、「平成19年度土地白書」が述べるように「我が国の産業構造は、高度経済成長期の後、サービス業を中心とする第3次産業へのシフトが進んでいる。第3次産業は、人にサービスを提供するという性格上、多くの人が集まっている地域に集積しやすい。また、製造業などにおいても管理、販売、開発といった業務の重要性が高まっている。そのため、業務・商業機能の集積している大都市へのさらなる集中が進み、オフィス用地や商業施設用地などの企業の土地需要の動向が変化してきていると考えられる」わけで、「人口移動」も大都市、特に東京集中を加速するという内容となってきている。

「平成19年度土地白書」によると「平成18年1月以降の1年間の地価動向は、三大都市圏においては上昇し、地方圏においては下落幅は縮小したものの引き続き下落となった」ということであるが、この傾向はますます強まっていくことになるのではないだろうか。要するに、三大都市圏では不動産価格は今後も上昇を続ける、特に東京都心部の上昇率はその他の地域の率を大幅に上回っていくのではないかということである。 2008年2月16日付・日経新聞土曜版で新築マンション価格比較を見ると、07年12月の前年同月比で、首都圏が25.8%の上昇に対して、近畿圏では14.9%の低落、中部圏では7.3%の低落(愛知県だけは13.3%の上昇)。首都圏内でも、東京23区内が46.9%の上昇に対して、神奈川県では18.9%、千葉県では23.4%、埼玉県では8.2%とかなりの格差となっている。しかも、例外なしに、上昇地域は07年の数字よりも上昇率を上げ、低落地域では下降幅を広げている。

 「格差」についても注意すべきは、かつてのような「都市圏と地方圏」「首都圏とその他」というような大きな区分ではなく、首都圏内でさえも「東京都心部と周辺部」から、さらには「都心4区とその他」というように局部的な格差となっていくのではないだろうか、ということだと考える。

 今後の不動産価格の動向に関しては、需給バランスだけではなく、さらに景気・金利の動きが重要な要素であろう。この点については、本書においても「第6章 金利の上昇は地価の下落に直結する」「第7章 近く金利は上昇し、不動産価格は下落する」で述べられている。ただし、この第6章でも、前後の主張とは矛盾する「もっとも10年先にはよいロケーションのマンションは値上がりしている可能性が高い」(p.167)というような記述が見られる。


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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2012/01/10 20:36

土地が「生産」されている!

投稿者:BCKT(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る


第一章 変貌する大都市
第二章 埋め立てや規制緩和で土地は「生産」されている
第三章 都心一極集中 土地が生産され続ける
第四章 都心周辺部や郊外部でも土地の生産が続く
第五章 インフラ整備に伴う供給の増加
第六章 近く金利は上昇し,不動産価格は下落する
第七章 不動産バブル問題


著者は1936(昭和11)年(大阪市)生まれ。特例財団法人江副育英会理事長。克明小学校(大阪府豊中市),甲南学園(中高,神戸市)を卒業後,東大(教育)卒。株式会社リクルートの創業者。リクルート事件(88年)の贈賄側人物。森稔(森ビル)とは学部の2年後輩。久米国貞(駐独大使)とは「クラスメート」(40頁)。

本書の趣旨は,東京(と大阪)の地価が下落する条件と環境を「網羅」(5頁)したもの。地方地価についての言及はほとんどない。名古屋の地価について,何か言及があったかなぁ? もっとも衝撃的な発言は,目次に見られるように,土地が「生産」されているということだ。つまり,都市部では,その「生産」方法として,埋め立てと容積率に関する法律の緩和で増床が容易化されたことが挙げられている。もちろん,供給面だけの議論に留まらず,少子高齢化と絶対的人口減少という需要面への言及もある。地下は下落傾向だという表もある。

はしがきで,「本書の内容はきわめて網羅的で雑誌のようになっている。見出しを見て,興味のあるところをお読みいただければ幸いである」(5頁)とある。このとおり,体系的な著作となっているわけではない。バブル期並みの地価の高騰傾向が見られるから,その反動が予測されるという内容が述べられている。社会科学的というよりは,新聞記事的だ(もっとも,著者は専門書や専門的統計書に言及できるほどよく研究している)。銀行についての記述もあって,興味深かった。しかし,それだけだった。

江副氏は趣味人のようで,よくスキーに行っているらしい。しかも,オペラに詳しいようで,東京の文化度の尺度としてオペラが挙げられていた。世界のオペラが東京ではよく上演されているらしい。著者の造詣を否定するものではないが,経済学的な刺激を期待している読者には,喰い足らない内容だろう。「『見極める目』が求められる時代」などという,“俺の言うことに従わなければロクなことにはならないぞ”的な脅し文句には少し閉口した。

(955字)

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