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不気味で素朴な囲われた世界(講談社ノベルス)

不気味で素朴な囲われた世界 (講談社ノベルス)

西尾 維新 (著)

  • 全体の評価 3.53件のユーザーレビュー
  • あなたの評価 この商品を評価して本棚に反映 評価しました! ×
  • 税込価格:89325pt
  • 発行年月:2007.10
  • 発送可能日:24時間
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商品説明- 「不気味で素朴な囲われた世界」

時計塔が修理されない上総園学園の二学期の音楽室。そこから始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。歪な均衡を保つ学園の奇人三人衆、串中小串、童野黒理、崖村牢弥。そして起こってしまった殺人事件。迷路と弔士による探偵ごっこの犯人捜しが始まり、崩れたバランスがさらに崩れていく…。これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ。【「BOOK」データベースの商品解説】

上総園学園の2学期の音楽室から始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。いびつな均衡を保つ学園の奇人3人衆。そして起こってしまった殺人事件。探偵ごっこの犯人捜しが始まる…。ハードカバー版も同時刊行。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「不気味で素朴な囲われた世界」

西尾 維新

略歴
〈西尾維新〉1981年生まれ。「クビキリサイクル」にて第23回メフィスト賞を受賞してデビュー。

ユーザーレビュー- 「不気味で素朴な囲われた世界」

全体の評価
3.5
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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/11/02 06:08

前作を引き継ぐ二作目。そして病院坂、いいなぁ。

投稿者:ねねここねねこ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

『きみと僕の壊れた世界』西尾維新の作品でいちばんすきなのがこの前作。
シリーズ二作目のこのものは、推理小説への想いと考察という点で、前作からの提示に補強というものがなされていた。
表面の学園という空間と病院坂一族だけじゃない。中間までを読み、半ば予期していたのだが、やはりそうかといった感。登場人物のキャラクタを思って見てみれば、納得に近い(現在の推理小説において、作者たらん読者のそれぞれに究極の納得などできよう筈もない)ものを感じられるだろう。なるほどね。そうして書かれていたのなら帰結で飲み込みやすくもある、と。
ある意味、多く悪い意味において「現代らしい」ものを基盤に扱った作品に思う。つまりは「素朴で囲われている」得体の知れない「不気味な」感覚。繰り返される、「日常」と「異常」の言葉。そして「慣れる」こと、慣れることにも、慣れないことにも「慣れる」こと。刺激と非日常を求める。一瞬の異常に思った非日常も、慣れて日常になってしまう。そうした性質の不気味さ。囲われた先に囲いを思う構造。そしてそれから見るものは…。
読後感はよってそのまま。犯人は社会的に善人ではないし、そしてヒールの品格もない。前作からの提言をやはり思い出す。悪いものは、つまり…。そして囲いにある人物。その者は思想なきままに生を貪る。「人生はゲームと同じもの」かつて言った者は誰だったか。
小道具と設定の妙も活きて思える。そうして思えば文体も、なるほどと感じたところもあって思えた。
 
人間はとてもすてきだ。そしてすばらしいものだ。
そして同様に不気味だ。最悪の得体の知れないものでもある。
スリラとしての視点。だからこうして読みもする。
例え「推理小説」ではなくとも(まあ、推理小説なんだけど)、興味深い筋の作品だと思う。
そして構築されたもの。なるほど、中学生か…。西尾はこうして描いたが、それは思想的にどのような位置に呈しているのだろう。そのものが個々人の発達であることは言うまでもないものだが。
 
それぞれの歯車。囲まれた閉塞世界を構築する文の紡ぎは素晴らしい。そのような中で、言葉遊びのゲームがあること。閉塞と日常の中の飛躍、跳躍。二重三重に交錯し、内に垣間見る異能を思う。
骨太さはあまり思わないが、技巧的で優れた、西尾らしいタイプの作品ではないだろうか。
(萌え要素は良くはわからないけど…)

このシリーズ、やはり気に入るところのものだ。
読後に妙に絡みつく、粘りと湿度を思った上で。
 
そして思ったこと。やっぱり彼女が愛らしい。
病院坂、いいなぁ。

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3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/01/31 18:55

うひゃ、悪くはないけど、よくもない。『刀語』もそうだったけど、挿絵(古いな、イラストか・・・)に助けられている、っつうか。キミ、死に急ぐなかれ

投稿者:みーちゃん(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

『化物語』でその面白さを再認識させた西尾維新ですが、なぜかその後は鳴かず飛ばず。無論、『刀語』全12巻はその内容はともかく、無事2007年一年で出しきったわけですが、ポテンシャル低いまま。そんな状態に辟易していたところに飛び込んだ新刊ニュース、しかもノベルズ版とハードカバーの二本立て。

出版社、リキ入れてるわけです。期待が高まります。繰り返しますが、毎月頭発売の『刀語』の薄い内容にブルブル震えていたこの一年、でも考えてみれば、あの傑作『化物語』から一年経ったわけで、もうそろそろ一花咲く頃だろうな、って思うのが人情ですよね。もう裏切らないよね、維新・・・

ちなみに、帯の言葉は

退屈な“日常”はいらない。 欲しいのは、“異常”――。

西尾維新が今再び放つ「きみとぼく」本格ミステリ!

です。カバー後の案内は

時計塔が修理されない
上総園学園の2学期の音楽室。
そこから始まった病院坂迷路と串中弔士の関係。
歪な均衡を保つ学園の奇人三人衆、串中小串、童野黒理、崖村牢弥。
そして起こってしまった殺人事件。迷路と弔士による探偵ごっこの
犯人捜しが始まり、崩れたバランスがさらに崩れていく……。
これぞ世界に囲われた「きみとぼく」のための本格ミステリ!

カバー折り返しの言葉は

〈〈〈〈〈人生は
      心理ゲーム
       なんです。〉〉〉〉〉心当たりは
                  ありませんけど。
                   NISIOISIN

です。読み終わったところで、ふーっ。こんなものかなあ、と早速、維新大好き高二次女に渡しました。で、印象を確認。「あのね、維新ってバラツキが激しいわけ。特に、後半で崩れることが多いの。だから、期待しちゃいけないのね。それに、彼の代表作って言うのはもう完結しちゃった『クビキリサイクル』シリーズだし」と冷静。

とはいえ、楽しいところはあるわけです。たとえば、主な登場人物の人間関係を

ふや子さん→(畏敬)→崖村先輩
崖村先輩→(便利)→ふや子さん
ふや子さん→(苦手)→こぐ姉
こぐあね→(可愛い)→ふや子さん
ふや子さん→(ダウト!)→ろり先輩
ろり先輩→(天敵!)→ふや子さん

と示すあたり、私には才気と感じられますし

13頁、こぐ姉が駆使する口調について

ライトノベルのような音引き
純文学のごとき体言止め
翻訳小説よろしくの注釈
私小説を思わせる一人称
漢文らしき返り点
ファンタジー小説繋がりの幻想
BL小説チックな俺様
ケータイ小説によくある(笑)
SF小説的専門用語

といわれると、そうそう、と笑いたくなります。それにTAGROが描く迷路の絵が可愛くて、思わず大学一年長女に自慢げに見せてしまったし。でもなあ、死んじゃうんだなあ、好きだった連中が・・・。ま、これも次女に言わせれば、維新の小説って、結局みーんな死ぬんだよ、っていうことなんですが。

ま、皆さんの読後感想を聞きたいところです。あとはデータ編として羅列気味にまず、登場人物紹介。

串中弔士:ぼく、13歳、中一。
串中小串:こぐ姉、ぼくの姉、15歳、中三。UFO研の会長、奇人三人衆の一人。
童野黒理:ろり先輩、15歳。中三、幼き頃から嘘しか口にしないと決め、今まで実践。UFO研会員、奇人三人衆の一人。
崖村牢弥:15歳、中三。UFO研研究員、奇人三人衆の一人。
伽島不夜子:ぼくのクラスメイト、現役生徒会役員。
病院坂迷路:中二、13歳。一人奇人。学ランに身を包む美少女。
病院坂黒猫:迷路の従姉妹、18歳、女子高生。

ともかく迷路とこぐ姉が素適。CONTENTS等は
 
 007/もんだい編
093/大もんだい編
149/みかいけつ編
193/えんでぃんぐ
後書

Book Design Hiroto Kumagai Noriyuki Kamatsu
Cover Design Veia
Illustration TAGRO

です。

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2007/10/17 21:12

主人公は西尾シリーズ過去最悪

投稿者:朱色の猫(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

本筋はきみとぼくの壊れた世界より面白かったです。
しかし総じて見ると前作の方が良かった。
読後感は過去最悪かも知れませんね、良い意味でも悪い意味でも。
予想外、想定外な展開は読んでて楽しかったんですが

言葉遊びが不必要過ぎます。

序盤が言葉遊びだらけで読むのだれそうになりました。
あのやり取りはこのシリーズでは少し場違いだと思うんですけどね。
化物語の様に本筋より言葉遊びメインの物語なら良いんですが
このシリーズは一応ミステリーの分野にいる小説なんですから。

それと、「ミステリ小説~」がしつこいくらい出てきたのも不満。
氏の逃げ道に聞こえてしまうので、後書きにでも入れてください。

更に挿絵。毎回初めにあんなネタバレ絵を見たくありません。
ある程度ですがあれでストーリーラインが予想できてしまうんですよね。
絵を載せるなとは言いませんが、せめてオーソドックスな挿絵にして貰いたいです。

不満点多めですが、私はこのシリーズ好きなんで次作「きみとぼくと壊した世界」も期待してます。

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