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黄金の王 白銀の王

  • 出版社:幻冬舎
  • サイズ:19cm/410p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-344-01398-8

黄金の王 白銀の王

沢村 凛 (著)

  • 全体の評価 52件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,68048pt
  • 発行年月:2007.10
  • 発送可能日:1~3日

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商品説明- 「黄金の王 白銀の王」

百数十年にわたり、国の支配をかけて戦い続けてきた鳳穐一族と旺廈一族。生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられていた二人の王。だが、彼らは過去のしがらみを断ち切った。そして、争いのない平和な世の中を作りたいという思いを理解し、陰で協力し合う道を選んだ。しかし、それは想像以上に厳しいものだった…。敵に捕われの身となった王と、混乱する二つの国をなだめて統べる王。二人が思い描いた理想は、はたして実現することができるのか。【「BOOK」データベースの商品解説】

生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられていた2人の王。彼らは争いのない平和な世の中を作りたいという思いを理解し、陰で協力し合う道を選んだ。だが、それは想像以上に厳しいものだった…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「黄金の王 白銀の王」

沢村 凛

略歴
〈沢村凛〉1963年広島市生まれ。鳥取大学農学部卒業。98年「ヤンのいた島」で日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞。他の著書に「さざなみ」「きみときみの自転車」など。

ユーザーレビュー- 「黄金の王 白銀の王」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/03/16 21:26

この血に恥じぬよう生きること

投稿者:kou(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

何代にもわたって玉座を奪い奪われ、そのなかで互いに憎悪を育んできた鳳シュウ(ほうしゅう)と旺廈(おうか)の一族。けれどそうして国力を衰退させている間に、海の向こうには巨大な統一国家が成立しつつあった。
そのことに危惧を抱いた、現在玉座にある鳳穐の統領・ヒヅチと、追われる身にある旺廈の統領・薫衣(くのえ)は、自らが治める一族と翠という国を守り導き育むため、「互いの一族を滅ぼせ、皆殺しにしろ」という父祖の教えに背き、この争いを終わらせるという苦渋の選択を取る。
敵の一族に囚われの身となった王と、混乱する国を統べる王。ふたりの選んだ道は、想像以上に困難なものだった...!
 
百数十年以上にわたって互いに争ってきた一族です。その間互いの身内を無残に殺され、その血肉に「相手を殺したい」という衝動を刻み込んできた一族の統領ふたり。
ここで重要な役割を果たすのは、迪学( じゃくがく)という教えです。これはおそらく昔の中国で言う儒教のような位置づけなのでしょうが、ひとつ違うのは、宗教・道徳の教えというよりは、人をみちびく者としての心構え、それに伴う必要な知識や体術も含めた実学だという点です。その教えの根幹は、なすべきことをなすこと、自らの集団を統べ、守り、育むこと、自らの血に恥じぬよう生きること。
この教えに従い、自らの中の衝動を抑え、父祖の教えに背く苦しみに耐え、誰からも認められない生き方を選択したふたりの生き様は、圧巻でした。
人の想いや生き様を変えること、変わることの困難さと、それを成し遂げる様子が丁寧に描かれています。
読んでよかった。おすすめです。
 
蛇足ながら、ちょっと気になったこと。
物語は、様々な登場人物の視点から語られているのですが、時々後世から歴史を俯瞰したような語りが入ります。歴史物語的側面を持っているお話ですから、それ自体はいい。ただその境界が曖昧で、ある人物の視点から語られていたと思ったら、そこに突然後世からの視点での語りが入ってくるので、一瞬没頭していた気持がしらけてしまうことがありました。
まあ面白さを損なうほどではなかったのですけれどね。

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3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/11/28 23:30

薫衣よ、あなたはえらすぎる!!。

投稿者:読み人(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 沢村凛さんは、ですね、「瞳の中の大河」を読みました。
これが、おもしろかった!!。
 この方も、日本ファンタジーノベル大賞でデビューの方で
この賞からデビューの人は大概はファンタジーという名と真逆の作風だったりするんですが、
(佐藤亜紀は、(自身もこの賞でデビュー)この賞は、ノンジャンル小説を生み出すという試みだった
 が、失敗した。という趣旨の文章をユリイカに発表していました
 別に失敗したとは、思っていないけど、半分謙遜と文章表現上の誇張です)
「瞳の中の大河は、ファンタジーど真ん中って感じの作品でそれでいて、とても面白かったのです。
 で、またもや、沢村凛さんが、ファンタジーど真ん中といってもよい作品を書いたと聞きつけ
読んでみました。

 最初に説明しておきますが、本書は、どこか和風でそれでいて
異国情緒を出すために、意図的に漢字を難しい読みで使用しています。
どうかご了承を。
 舞台となるのは、架空の国、翠("すい"と読みます)と呼ばれる島。
この島は、海上のちょっとはなれたところに強大な国を抱えています。
(日本と中国の関係みたいです)
で、島では、鳳穐("ほうしゅう"と読みます)という部族と
旺廈("おうか"と読みます)という部族が覇権を争いながら
他の部族を統合して治めています。現在覇権を握っているのは、
鳳穐のほうです。
鳳穐の王、?("ひづち"と読みます)は、
 雌伏し隠れていた旺廈の王、薫衣("くのえ"と読みます)
を捉え、幽閉するのですが、、、、。
 表題からも判るとおり子の二人の王のお話しです。
で、この国には、迪師("じゃくし”と呼びます)
と呼ばれる知的指導者集団がいます。一つの学問思想として体系付けられていて
中国の儒教の教えみたいな感じです。
 この辺が、本書のプロット兼、設定です。
 
 で、海を面して接する広大な国からの侵攻を防いだり
地方で反乱が起こったりと歴史絵巻的なお話しが、どんどん展開していきます。
 ストーリーテリングもさることながら、
この二人の王、特にとらわれの身であるはずの薫衣の生き様が、本当に素晴らしい。
別れ際に迪師から授けられた教えも本当に素晴らしいのですが、
それをきちっと守るこの生き様にほんと感動です。
 生きることは、一分一秒、堕落や、楽に生きることとの戦いで、
それを本当に打ち勝ち、清く正しく生きようとする薫衣の生き様が一つの読みどころです。
ネタバレになるので、詳しく書けませんが、自分の味方さえ、いや、
ラストの、、、、。
ここは、書けませんが、
(ヒントを書くとするならば、山本周五郎さんの「樅の木は残った」です)
本当に素晴らしい生き様です。
 ちなみに、本書は、北上おじさんが、年間ベストに挙げていました。
マジでオススメです。

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