- 出版社:光文社
- サイズ:20cm/288p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-334-92591-8
こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり
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- 税込価格:1,575円(45pt)
- 発行年月:2008.1
- 発送可能日:24時間
- 本
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商品説明- 「こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり」
江戸・橋本町の下っ引き宇多が、恋しい思いを伝えられぬまま亡くしたはずの、於ふじが帰ってきた—幽霊の身となって!神田川でこときれた於ふじと千之助兄妹の死の真相を探るうちに、九人の幼なじみたちそれぞれの恋や将来への悩みが絡み合ってきて—ほんのりせつない大江戸青春恋物語。【「BOOK」データベースの商品解説】
下っ引き宇多が恋しい思いを伝えられぬまま亡くなった於ふじが帰ってきた。幽霊の身となって! 於ふじの死の真相を探るうち、幼なじみたちの恋や将来への悩みが絡み合ってきて…。ほんのりせつない大江戸青春恋物語。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧- 「こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり」
| 恋はしがち | 5−47 | |
|---|---|---|
| 乞目 | 49−93 | |
| 八卦置き | 95−133 |
著者紹介- 「こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり」
畠中 恵
- 略歴
- 〈畠中恵〉1959年高知県生まれ。名古屋造形芸術短期大学卒。「しゃばけ」で第13回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞し小説家デビュー。ほかの著書に「つくもがみ貸します」など。
ユーザーレビュー- 「こころげそう 男女九人お江戸の恋ものがたり」
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/02/05 10:59
ちょっぴり切なく、そしてほのぼの
投稿者:紫月(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
畠中恵の小説には、心優しい青年が多く登場する。「しゃばけ」シリーズの若旦那然り。「まんまこと」の麻之助然り。「アコギなのかリッパなのか 」の佐倉聖然り。そして、本書の主人公、宇多然り。
優しくて、不器用で、でもとても誠実な人柄が好ましい。
本書には六つの短編が収められており、それぞれに事件が起こり、また、各々の事件をつなぐ大きな謎として、宇多の幼馴染の死がある。
この物語は幼馴染の男女九人を巡る恋物語であり、畠中恵お得意の人情捕り物帳だ。
宇多、そして宇多の幼馴染たちは思い通りにならない人生に悩み、苦しみながらも、まっすぐに正面を見つめて一生懸命に己の道を生きていく。
読語には、しゃばけシリーズと同様のちょっぴり切なくて、そしてほのぼのとした暖かい思いを味わうことができるだろう。
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/12/23 17:23
絡まりあった赤い糸
投稿者:かつき(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
幼馴染の9人の恋模様が絡まりあった連作短編集。
でも畠中恵なので、冒頭から、そのうちの二人――
千之助と於ふじの兄妹が死んでしまい、
於ふじは幽霊になって登場します。
この兄妹は同じ日に、川にはまって死んでしまうのですが
原因も下手人もわかりません。
このミステリーを6つの短編を重ねながら
追っていくフーダニット。
下っ引きの宇多は、於ふじを想い、
お染と弥太は両想いながら、親に反対され、
おまつは弥太が好きで、重松はおまつが好き。
お絹はきっと宇多が好きで、
お品はそっと千之助を想っていました。
この絡まった糸を少しずつほどいていくのですが
弥多の自立や、重松の人生の負い方など
読ませる要素も盛り込みます。
少々、文章が雑なところもあるのですが
最後は切ない。
最後の「幼なじみ」はいいですね。
江戸っ子の潔さを感じます。
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/12/02 20:57
大森 望・豊崎 由美が『文学賞メッタ斬り!〈2008年版〉たいへんよくできました編』で畠中のことを絶賛していましたが、本当にそこまでの出来かな?そろそろ幽霊やめたら・・・
投稿者:みーちゃん(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
『しゃばけ』で有名な畠中恵ですが、どうも主人公の性格が私の趣味ではなくて、それ以降読まずにきました。ただし、我が家では高校生次女が『しゃばけ』に嵌っているので、蚊帳の外にいるのはヘタレ嫌いの私と大学生長女、そしてジジイ・夫ということになります。一応3対1で畠中劣勢ではあるんですが、ついこの間、大森 望・豊崎 由美が『文学賞メッタ斬り!〈2008年版〉たいへんよくできました編』で、ベタ褒め状態。
以来、気にはしていましたが意地でも『しゃばけ』シリーズは読みたくない。そんなとき、目に飛び込んできたのこの本。タイトルの意味は不明ながら、『しゃばけ』とは違う系列のお話らしい。ということで久しぶりに読んでみました、畠中恵。ちなみに。さやか(我が家の長女と同名!)描く装画の雰囲気はヘタウマ。鈴木成一デザイン室のブックデザインがなければ、ちょと困ったかも・・・
でも、「男女九人お江戸恋ものがたり」っていうのはドーでしょう?確かにこれ無しで『こころげそう』だけだったら、『しゃばけ』シリーズだと勘違いする人は多いと思います。私だってこの副題がなければ手にしなかった。でもねえ、それならタイトル変えればいいんだし、二昔前の連ドラじゃないんだから、ねえ。
ちなみに、ここでいう九人とは、年齢がはっきりしない人もいますが、同世代の幼なじみで、このお話では二十歳前後になっています。現代でも小学生の頃の遊び友だちは高校生くらいで進路が変わり、疎遠になったりし始めますが、彼らは男4人に女5人という構成ですから、当時だって問題発生のはずです。
ちなみに、他の本で読みましたが江戸というのは男性の数のほうが女性よりは多かったといいます。それゆえに男はなかなか結婚できなかったんですが、このお話ではそこがちょっと違います。むしろ数少ない男性を巡って女性が争うといったほうが正しい。それに江戸時代ということを考えれば、お気楽なラブコメにはなりそうにありません。九人について簡単に説明しておきましょう。
宇多 :江戸・橋本町で暮らす22歳になる下っ引きで、親代わりは42歳になる岡っ引の長次です。
於ふじ:大和屋という小間物屋の娘で、宇多がひそかに思いを寄せていましたが、思いを伝える前に彼女は亡くなってしまいます。父親の由紀兵衛は、それがもとで店を畳んでしまいます。
千之助:於ふじの兄で、大和屋の若旦那でしたが、妹と一緒に死んでいるのが発見されました。
重松 :口入屋・永田屋の手代で、有能なだけではなく人柄もいいため人望も篤い立派過ぎる21歳の若者。永田屋の主・総八は息子の市助ではなく重松に器量良しの娘と娶わせ跡を継がせたいと思っています。しかし重松が好きなのは、幼なじみのおまつです。
お染め:大工の娘で、家をついで欲しいと思う親が持ち込む大工の縁談は多いのですが、彼女は幼なじみで棒振りの弥太と好きあっています。ただし、押しかける勇気はありません。
弥太 :青物を扱う棒振りで、その日暮が出来ていればそれで十分と思っている気のいい男。お染めの父親からは、職業だけでなく、その良くのなさから婿にはふさわしくないと思われていますし、当然ながらそれに反発する気持ちもありません。
おまつ:多分、女性陣のなかでは一番の美女でしょう。茶屋で働く看板娘で、美貌ゆえに縁談の話は多く、永田屋の総領・市助に口説かれたりもします。ただし彼女が好きなのは弥太で、それを隠そうとはしません。
お絹 :長次の娘で、宇多にとっては妹のような存在です。設定からして、もしかして宇多のことが好きなのでは?なんて思わせますが、この二人にはその気配はまったくありません。宇多の於ふじへの想いを知っているからかもしれません。
お品 :美人かどうかは判然としませんが、於ふじ亡きあとでは九人のなかでお嬢様と呼ばれるに相応しいのは彼女でしょう。表店の娘でおとなしい性格で、亡くなった千之助のことが好きでした。
要するに九人の思いは全て微妙にすれ違っています。好きあっているお染め、弥太にしても、どこか腰が引けたというか、他人任せ、相手を天秤にかけているようなところもあります。そういう意味では、ヘタレ大好き、恋愛恐しという現代若者好みの設定かもしれません。私には、宇多のあまりの鈍感ぶりに、これで十手もたれたら冤罪ばかりだろうな、なんて思ったりします。
一応、各話の初出と簡単な内容紹介をしておきます。
◆恋はしがち(「小説宝石」2004年7月号):下っ引き宇多が、思いを伝えられぬまま亡くしたはずの、於ふじが幽霊となって帰ってきた。宇多と於ふじが挑むのは、町の娘に「死んじゃあいなかったんだ」と声をかけてくる気味の悪い男の謎・・・
◆乞目(「小説宝石」2005年4月号):重松が何者かのてで川に突き落とされた。しかし、何も奪われたものはなく身に覚えもないという・・・
◆八卦置き(「小説宝石」2005年9月号):お品とお松の喧嘩のもととなった易者の言葉、その人気の八卦置きが姿を消した。死んでいて、それで姿を見せないのではと長次はいうが・・・
◆力味(「小説宝石」2006年6月号):一枚絵になったおまつのもとには数多くの縁談が、そしておまつは思い切って弥太のもとに押しかける。そんなところに現れた老人は・・・
◆こわる(「小説宝石」2007年6月号):由紀兵衛から大和屋を買い取って店を開いた丸中屋、でもその商売のやり方はどうもおかしい。潜入した宇多は・・・
◆幼なじみ(「小説宝石」2007年10月号):於ふじの目の前でお品が川面に浮かんでいた。助けようにも幽霊の於ふじには手を出すこともできない。友だちを助けられなかった於ふじは・・・
大森 望・豊崎 由美絶賛ですか。私は今、藤沢周平全集を読み直していますが、藤沢に並ぶにはもう一つ化けないと、とても敵わないんじゃないでしょうか。直木賞取るには、幽霊とヘタレばかりのこのままでは役不足だと思います。







