ゆめつげ (角川文庫)
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- 税込価格:580円(16pt)
- 発行年月:2008.4
- 発送可能日:24時間
- 本 文庫
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商品説明- 「ゆめつげ」
江戸は上野の小さな神社で神官を務める、のんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟・信行。夢に入って過去や未来を見る「夢告」が得意な弓月だが、迷い猫を捜せば、とっくに死んで骨になった猫を見つけるという具合で、全く役に立たないしろもの。が、何を見込まれたか、大店の一人息子の行方を見てほしいという依頼が。礼金に目が眩み弟をお供に出かけたものの、事態は思わぬ方向に転がって…。大江戸・不思議・騒動記。【「BOOK」データベースの商品解説】
書店員レビュー- 「ゆめつげ」

小さな神社の神官の兄...
ジュンク堂書店西宮店さん
小さな神社の神官の兄弟「夢告」が得意だが少し抜けている兄。
その兄をフォローするしっかり者の弟のコンビが巻き込まれていく
不思議で呪術的なお話です。
ラストにいくにつれて、ハラハラドキドキがとまりません!
特に陰陽師などが好きな方に是非オススメです!
ユーザーレビュー- 「ゆめつげ」
10人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/05/12 15:15
超能力禰宜さん登場
投稿者:菊理媛(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
著者の他作と比較する気はさらさらないが、人気シリーズが「水戸黄門」とすれば、こちらは「鬼平犯科長」といったところか。
勧善懲悪を見終えた後は心地よいが、かなり現実離れしている。というか、現実離れが売りなのだ。絶対安全、絶対安心、多少の危機や涙があっても、スケサン・カクサンは一騎当千の凄腕で、それでも危機一髪の瀬戸際には必ずヤシチの赤い風車が飛んでくる。ギリギリまで追い詰められようが、最後は「めでたし、めでたし」で終わるのだ。こういうストーリー展開をバカにしてはいけない。読者(視聴者)はそれを望んでいるし、だからこそ長寿番組となりうる。私も大好きだ。
これが鬼平犯科帳となると少々様相が違ってくる。もちろん勧善懲悪で、最後は「火付け盗賊改め、ハセガワヘイゾウである!」の名乗りをあげて、バッサバッサと悪人を切り倒し、血も涙もない極悪人は容赦なく切り捨てる。時には悪事を働いてしまった善人をわざとお目こぼししたりもするけれども、水戸黄門でなら死なずに済ますであろうところだが、鬼平犯科帳では死んでしまったり、ところ払いになったりする。要は比較的リアルなのだ。どっちが好きかと言えば、私はこちらに傾倒している自覚がある。「剣客商売」も大好きだ。
もちろん、鬼平犯科帳だってフィクションに違いない。あんな大根を切るように多数の悪人を一人で切り倒していけるはずもない。けれども、どこかリアルなのだ。
前置きが長くなったが、本作品はフィクションでありながら非常にリアルなところがあり、主人公が瀕死の状態にまで追い込まれてしまう。和製サスペンスと言って良いストーリー展開で、主役一家を除けば善人・悪人が定まらない状態で話が進んでゆく。もちろん、「夢告」という超能力がストーリー展開に濃厚にからんでいるので、「リアルな話」というと眉間にシワを寄せる人も多いであろうことは否定できないのだけれど。
「これも面白かったよ、畠中さん。また新作も読ませてね」と、友だち口調で話し掛けたなら作者に怒られてしまうだろうか。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/12/21 20:28
後からくる者たちへ
投稿者:桔梗(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
時は江戸時代末期
小さな神社で神官を務めるのんびり屋の兄・弓月としっかり者の弟
いつも弟に叱られているのんびり屋の弓月だが 実は「夢告(ゆめつげ)」という特技 いわば予知能力がある
その力を ひときわ高い社格の神社の権宮司に見込まれて ある大店の行方不明の息子を探して欲しいと頼まれる
ところがこのゆめつげ 当たるのやら当たらないのやら
たまに見当違いのものが見えたり やるたびに違う結果が見えたりで
現れた息子候補者のうち誰が本物なのか 見極められず迷っているうちに やっかいな騒動に巻き込まれていく
畠中さんらしい ほのぼのとした時代物ミステリー
この兄弟のやりとりを読んでいるだけで 思わず笑みが浮かんでしまう
謎は解かれ こんがらがっていた糸もやがてするりとほどけるのだが
さらに隠された別の思惑があり 弓月の力を使いたかったのは…
世の中がめまぐるしく変わる江戸末期
大きく世界を変えようとする力のある人たちもいれば
ただただその流れにのみ込まれないよう必死にもがく人たちもいる
命を失くす人もいれば 生計の道を失くす人もいる
そんな混乱の世の先に弓月が見たもの
自分の後に続く者が いつも笑って暮らせる安穏な世であるよう
その願いは誰もが同じだろう
後からくる者たちへ
大きな仕事ができる者は大きなことを
小さな仕事を重ねる者は小さなことをひとつひとつ
それぞれ皆自分の場所でなんとかやっていけばいい
いつか必ずそれは実るはず







