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館島(創元推理文庫)

館島 (創元推理文庫)

東川 篤哉 (著)

  • 全体の評価 51件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:81923pt
  • 発行年月:2008.7
  • 発送可能日:24時間
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商品説明- 「館島」

天才建築家・十文字和臣の突然の死から半年が過ぎ、未亡人の意向により死の舞台となった異形の別荘に再び事件関係者が集められたとき、新たに連続殺人が勃発する。嵐が警察の到着を阻むなか、館に滞在していた女探偵と若手刑事は敢然と謎に立ち向かう!瀬戸内の孤島に屹立する、銀色の館で起きた殺人劇をコミカルな筆致で描いた意欲作。驚愕のトリックが炸裂する本格ミステリ。【「BOOK」データベースの商品解説】

ユーザーレビュー- 「館島」

全体の評価
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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2011/11/17 02:05

小さいことにクヨクヨしてしまう人にも、大きな壁を前にあきらめてしまう人にも贈りたい

投稿者:けい(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ミステリ好きの好きな言葉。「館」と「島」。この鉄板ワード二つがあわさったタイトルの作品を紹介します。
 推理小説には「館もの」と呼ばれるジャンルがあります。奇妙な外観や不思議ないわくのある建物で事件が起きる、というのが一つのパターン。綾辻行人先生の作品が代表でしょうか。そして、もう一つ、「孤島もの」と呼ばれるジャンルもあります。多くは絶海の孤島で連続して起こる事件を扱うもの。外部から隔絶されていて、登場人物の出入りがなく、限定された人物の中に犯人がいる、被害者が出るたびに容疑者の数が減っていくというサスペンスがスリリングです。代表作はやはりクリスティの『そして誰もいなくなった』でしょう。
 今回、紹介する作品でも、清く正しく美しい本格ミステリらしく、孤島の奇妙な館で事件が起きます。すべての真相が明らかになった後で、読み手はタイトルの意味に気が付き、うならされるでしょう。
 「館」であり「島」である。同時に「館」でもないし「島」でもない。まさしく「館島」としか言いようのない「館」と「島」の正体には、ビックリするはずです。チェスタトンの逆説にも通じるとんでもないミクロとマクロの逆転。傑作、名作揃いの館もの、孤島ものを向こうに回すような、無効にするような大胆な試み。ありとあらゆる館もの、孤島ものを痛烈に揶揄したパロディともとれる挑発的な作品です。
 仕掛けられている大掛かりなトリックは、島田荘司先生のある作品を思い起こさせます。笑いの印象が強いせいか、なかなか言及されませんが、これは新「××屋敷」だと思うのです。
 ギャグが巧妙に手掛かりや伏線をカムフラージュしているのも、見事。東川先生の真骨頂ともいうべき、笑いと本格ミステリのコラボレーションを堪能していただきたいです。腹を抱えて笑えるシーンにこそ、ご用心。

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