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書店はタイムマシーン

  • 出版社:東京創元社
  • サイズ:19cm/261p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-488-02435-2

書店はタイムマシーン (桜庭一樹読書日記)

桜庭 一樹 (著)

  • 全体の評価 4.54件のユーザーレビュー
  • あなたの評価 この商品を評価して本棚に反映 評価しました! ×
  • 税込価格:1,57545pt
  • 発行年月:2008.9
  • 発送可能日:24時間
  • ガイド

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商品説明- 「書店はタイムマシーン」

きょうも早くおうちに帰って本を読もう—作家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。春には穴居人生活をしつつ、冬にはコタツで亀になりながら、今日も今日とて本を読むのだ。『赤朽葉家の伝説』日本推理作家協会賞受賞から『私の男』直木賞受賞までの耽溺の日々。【「BOOK」データベースの商品解説】

「きょうも早くおうちへ帰って本を読むのだ」 作家桜庭一樹は今日も1日、本を読む。稀代の読書魔が綴る、日本推理作家協会賞受賞から直木賞受賞までの怒濤の日々。『Webミステリーズ!』連載をまとめて単行本化。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「書店はタイムマシーン」

桜庭 一樹

略歴
〈桜庭一樹〉2006年「赤朽葉家の伝説」で第60回日本推理作家協会賞、08年「私の男」で第138回直木賞を受賞。ほかの著書に「少女には向かない職業」「青年のための読書クラブ」など。

関連キーワード- 「書店はタイムマシーン」

ユーザーレビュー- 「書店はタイムマシーン」

全体の評価
4.5
評価内訳 全て(4件)
★★★★★(3件)
★★★★☆(0件)
★★★☆☆(1件)
★★☆☆☆(0件)
★☆☆☆☆(0件)

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/08/22 15:34

桜庭さんの読書日記。

投稿者:読み人(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書は、前作、「桜庭一樹読書日記」の第二段にあたります。
 また、東京創元社のwebサイトに連載されていたものを纏めたものです。
 東京創元社の担当編集者、K島氏が認めるとおりの
作家でありながら大の読書家である桜庭一樹。
 桜庭さんの自身の「きょうも早くおうちに帰って本を読むのだ」の言葉どおり、相変わらず、読むまくっております。

 そして、東京創元社のK島氏にうまくコントロールされ、うまくオーガナイズドされて
テレビ出演、インタビュー、なんかのパブリシティもこなしております。
 前作でも気付いていたけど、けっこう本人は、天然系かも、、。
トップランナーは、見逃してたので、ちょっと残念です。このときも、
着物の着付けから、喋り方までバックアップを受けております。
緊張しているところや、天然が全開になるところ見たかったなぁ、、。
 本書では、丁度、直木賞の候補になり、一回目は落選、二回目は、受賞と
この辺の顛末もきちーんと書かれていて、大変面白かったです。
 一回目の落選の時の、みんなが変なテンションになり、各々が得意の踊りを踊っていたころ、
落選の電話が入り、「もう、、踊れない、、」の一言は、
本当は、笑っちゃいけないんだけれど、面白かったです。
 まぁ直木賞取れたのだから、良かったじゃないですか、、、。
あと、桜庭さんのお母さんの娘は成長しているのでしょうか?と
いう一言にもホロリです。

 最初、桜庭さんは、翻訳系の本をわりと多く読む人で
それで応援していたのだけど、もう直木賞受賞、その後、、出す本出す本ヒットで
もう手の届かないところへいっちゃった感じですね、、。

 本書でも、たくさん本が紹介されていて、ブックガイドとしても
使えるのですが、、前作の方が、本はいっぱい紹介されていた気がします。
 よくわからないけど、岸田今日子さんの小説がすごいみたいですね、、。
K島さんも、薦めていました。

 自身の作品の執筆もさることながら、本もたくさん紹介してくださいね、、。
桜庭さん。

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4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/03/09 21:18

もしかして「書店はタイッムマッシーン」のほうが、今の『書店はタイムマシーン』よりよかったりして・・・でも、稀代の読書家、一樹姉さんには脱帽です、はい。それを支える家族の愛、育ってますよ、日本一の木になるかもしれない勢いで・・・

投稿者:みーちゃん(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

近年登場した作家の中で、一番面白いんじゃないでしょうか、桜庭一樹。小説は勿論ですが、言動が面白い。ま、ご本人に会ったことはないし、テレビに出演したというのも見逃していて、頼りになるのはこの「読書日記」とか、出版社の特集情報だけなんですが、やはり可愛らしくて面白い。パンダみたい・・・って、パンダほどでかくはないなあ、やっぱレッサー・パンダか・・・

ちなみに、この本のタイトルについては、84頁に

 本屋という場所には思い出が詰まっていて、だから内部だけ時空がゆがんで、あの頃の自分とも、本棚の前でふとすれちがうような気がする。あの子は、わたしの本を興味深く読んでくれるだろうか。案外、足早に素通りだろうか(そ、それはやだなぁ・・・・・・)。と、右に若い女の子、左に年配の女性が立って、わたしと同じようなポーズで本棚をみつめ始めた。ちらちらっと見たら、二人とも本読み面をしていた。ふーむ。
 まこと、書店はタイッムマッシーンである。

というところから来ている。実際には注がついていて、由来は『桜庭一樹読書日記』に遡るらしいけれど、それはともかく、「書店はタイッムマッシーン」。もしかして今の『書店はタイムマシーン』よりいいんじゃないか、やっぱり「ッ」なんてえものは簡単に外しちゃいけないんじゃないか、なんて思います。

初出は〈Webミステリーズ!〉2007年4月号~2008年3月号「続・桜庭一樹読書日記」http://www.tsogen.co.jp/web_m/。その気になれば無料で読めるという優れものです。Book Designは、『桜庭一樹読書日記』(東京創元社2007)と同じく岩郷重力+WONDER WORKZ。、Illustrationは後藤啓介。で、私は好きです、後藤啓介描くクネクネシンプルイラスト。

これって桜庭の似顔絵でしょうか。情報量ではなくて、少ない線から見るものに想像させるところで勝負しているのが流石です。ちなみに『桜庭一樹日記 BLACK AND WHITE』(富士見書房2006)は、出版社が異なるせいか、装丁/菊地博徳(BERTH Office)、装画・本文イラスト/中島 鯛となっています。こっちも好きでしたが、描かずに描く、剣の極意みたいな技で後藤啓介の圧勝。

内容は、カバー折り返し

きょうも早くおうちに帰って本を読もう――
作家・桜庭一樹は稀代の読書魔である。
春には穴居人生活をしつつ、冬にはコタツで亀になりながら、
今日も今日とて本を読むのだ。
『赤朽葉家の伝説』日本推理作家協会賞受賞から
『私の男』直木賞受賞までの耽溺の日々!

で充分でしょう。可愛らしいイラストに続き目立つのは形式です。各章?の頭に著者の撮影した身近なグッズがあって、次にその章で語られることになっている本からの引用と署名、そして身辺雑記、読書日記云々カンヌン、最後の決め技が各章の締めくくりで使われる「寝た」です。これって、もしかして寝技?なんて思いますよ。

それと、この本の核にある直木賞受賞です。それをめぐる桜庭一族の結束の固さには、ほとほと感心させられます。まさに『赤朽葉家の伝説』そのものです。直木賞をめぐる経験が小説になると、『ファミリーポートレイト』に化けます。そういう愛情溢れる桜庭家ですが、好きなのは、やはり父親との実家での暮らしでしょうか。たとえば、90~91頁ですが

 この日、玄関(床が冷たくて涼しい)にうつぶせに大の字になって転がっていたら、夕方、甘辛いいい匂いが近づいてきた。ムッ、と顔を上げる。台所から出てきた父が、でっかいメバルの煮付けを皿に盛ったやつを、わたしの鼻先にドンと置いた。続いて、どんぶり飯と、ボール一杯のキャベツの甘酢漬けもやってきた。
 「おとうさーん、おーはーしー」
 箸もきた。起き上がって、モリモリ食べる。「おーかーわーりー」どんぶり飯をお代わりして。魚の煮汁をかけて
、キャベツをつまみながら握り箸でかっこんだ。
 満腹。
 「テッカンビールー」
 水道水を5百ミリリットルぐらい一気に飲んで、仰向けで大の字になって、目を閉じる。遠くから「肉と魚と野菜をたっぷり食べてりゃ、死なないヨ……」という、父の独り言が聞こえてくる。

どうです、このおおらかな愛情生活。それと直木賞受賞式がらみの着物の話。お母さん、お祖母ちゃんの優しい心遣いがいいです。最近読まなくなった群ようこの「たかりや」みたいな家族に比べることすら失礼だと思いたくなる真っ当な家族愛。これは三浦しをん一家に近いといえるでしょう。

それと215頁です。

ちょっと前にS藤女史から聞いた話によると、母が文春の親族のお世話係りの人に電話で「高校を卒業するまでは娘をなんとか育ててたんですけれど、それ以降のことがわからないので心配で。その後ちゃんと育ってるのでしょうか」と何度も聞いていたらしい。それで、お世話係りの人(一回しか会ったことない)が「育ってます育ってます」って請け合ってくれたらしい。この日の控え室でも、文春の偉い人が「アッ桜庭さんのお母様ですか!」と声をかけたら、「うちの娘は育ってますでしょうか」と心配そうに言う。偉い人が「アッ育ってます育ってます」と請け合ってくれるが、母はなんだかまだ半信半疑の顔をしている。

なんと優しい母上なんでしょう。家族への言及が目立つせいか、それとも仕事が忙しくて道場に行く時間がないのか、今回はあまり空手関係者が登場しません。私、好きだったんです、道場の仲間たちの桜庭に寄せる男気に満ちた愛が。帯を持って振り回しちゃうような、なんていうか子供や小動物を扱うような愛情表現が。

それと純文学論です。文体を読ませようとする日本の純文学に対し、物語を読みたい、素敵なキャラクターに出会いたいとする桜庭は、日本の旧態依然とした私小説ではなく海外文学を、現代のエンタメを、あるいはコミックスを己の友として選びます。全く同感です。そういえば中島梓も『ガン病棟のピーターラビット』で同様な発言をしていました。ま、二人の資質はかなり違うんですが。

私は思うんです、たかが私小説に「純」文学とはおこがましい、「準」文学だろうが、なんて、ええ。だから私は、今も昔も殆ど日本の私小説は読まない。あれはオタク文学。女にもてないガリベン野郎の自慰行為が生み出した奇形だと思っていますから。それなら海外文学とエンタメ、文学の王道は物語。その表現手段が文体。物語のない文体なんて・・・

受賞がらみでは、NHKでのメイクシーンがいいです。特に髪型に触れた部分。最近、髪が伸びたということで噂の桜庭ですが、桜庭といえば、あのペトっとした前髪。それを「触っちゃダメ!」って注意されるあたりは、子どもみたいで可愛いなあ、って思います。

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2008/10/16 00:54

「こんな本はいかがですか」と。

投稿者:sakuranonao(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

自分の好きなものを他人に勧めるのは、得てして難しい。
あまりにもそれが好きすぎて、のめりこみすぎて、冷静に、客観的に語れなくなってしまう。
あるいは、それの良さを盲目的に信じすぎて、それの良さを理解出来ない相手を心の中で下に見てしまったり……
好きだからこそ、言葉足らずになって相手に嫌な思いをさせてしまう。良くないことだ、と自己嫌悪に陥る。

桜庭一樹という人は、本が、読書が本当に好きなのだと思う。
本の中の物語、登場人物の心、作者の願い。本に込められた全てをいつでも心から楽しんでいる。この読書日記からは、それらがひしひしと伝わってくる。
しかし、作者は読書をただ一人で楽しむだけにとどまらない。
作者の担当氏とお互いに本を薦めあったり、友人と感想を言い合ったり……

本書は文字通り、読書「日記」であり、単に読んだ本の感想だけでなく、作者の一年間の生活の一部も共に綴られている。
日記の中で、もはや読書は作者の生活と一体化している。
きっと作者にとって、それらは長年の付き合いでもう傍にあって当たり前のもので、それだけにそれらとの接し方も十分心得ているのだろう。

だからこそ、「本を通じて人と付き合うにはどうすればよいのか」も、作者はよく知っている。
あまりにも自然に、桜庭一樹という人は、読者に本を差し出してくれる。
読めばもっと、読みたくなる。
そんな本だ。

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/01/01 23:14

怒涛の読書記録・第2弾

投稿者:ばー(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 桜庭一樹の読書日記、第2弾。前回の読書日記があまりにも読書欲を喚起させる内容だったので、今回も期待してました。結果としては、当然の大満足!こちら側があまり読書をしていない時に、こういう「この本読んだ!」や「この本面白かった~」などのやさしい感じの読書日記は本当に励みになる。
 というか、自分をやさしく(自分に甘く)読書に持っていってくれる。ここで斉藤美奈子さんや、福田和也さんとかの書評集はヘビーすぎる。「っても」というか、「だから」だけど、当然このお二方の本は読んでません。だって怖いですやん。いきなり自分の読書傾向とかを批判されそうで凹みそうだ。うーん、「書評集」と「読書日記」は違うかな?だけどもだけども、この人たちは読書日記でも辛口発言しそうなんだけど。偏見なんだけど。

 と言いつつも他のやさしい感じの読書日記、又は書評集に比べ、桜庭さんの読書日記が飛び抜けて好きなのは、作家さん本人が個人的に好きだから、というのは置いておいて、この人の日記には必ず面白エピソード(これは、死語、なのか…?)があるからで、実は相当に、「期待」、している。毎回毎回。所々で登場するK島氏はもちろん、ご家族とか、変な人が多くて面白い(失礼)。「本を大量に読んでいるのは分かるが、特に面白くもない読書日記」とか、「ものすごい良いこと書いてあるんだけど、ちょっとお堅すぎる書評集」とか、「やさしい感じで全体をまとめようと言うスタンスは分かるが、おそらくその作家のファンしか買わないであろう読書日記」などが多い中で、桜庭さんの読書日記は非常におススメ。

 ただ、難点としては、ラノベ出身の人なので、独特の言い回しがあること、でしょうか。あと、個人的には日記冒頭の書物からの引用文はいらないと思う。おそらくは桜庭さんの気に入ったフレーズ、感動した箇所からの引用であろうが、読んでいない人にとっては、日記にするすると入り込めない、蓋のようなものになってしまっていると思う。読んでいる人にとっては気持ちいいのかな。これは桜庭検定か?(意味不明)

 日記がカバーする期間は、日本推理作家協会賞受賞から直木賞受賞までの日々。井坂幸太郎が直木賞選考辞退の際に危惧していたように、やっぱり忙しくなるんですね。前作の『私の男』執筆時の凄まじさがちゃんと報われていてよかったよかった。

 巻末には桜庭さんと読書日記常連編集さんとの対談が収められていてお得。日記では出していない、対談ならではの、素のハード桜庭さんが見られて(読めて)貴重。うーん、無骨!(失礼)こう、なんていうか、ごつごつしててクールな空手家桜庭さんが垣間見られます。

 まったく書評にはなっていなく、相変わらず桜庭・愛しか書けてないな、私。

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