- 出版社:日本経済新聞出版社
- サイズ:19cm/62p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-532-35330-8
波乱の時代 特別版 サブプライム問題を語る
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- 税込価格:525円(15pt)
- 発行年月:2008.10
- 発送可能日:7~21日
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商品説明- 「波乱の時代 特別版 サブプライム問題を語る」
2008年9月9日に刊行された原著「波乱の時代」ペーパーバック版に追加されたエピローグを訳出。景気後退からインフレへ、経済の未来を示す。2007年夏以降の危機を読み解くヒント。【「TRC MARC」の商品解説】
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ユーザーレビュー- 「波乱の時代 特別版 サブプライム問題を語る」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2008/11/09 10:39
明日の市場はグリーンスパンにもわからない。
投稿者:悠々楽園(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
FRB議長在職時にも増して、その発言が経済・金融市場に大きな影響をもたらしているグリーンスパン氏。一部の人たちにとって彼は神のような存在かもしれない。
当たり前だが彼は神ではないが、神のもとで地球全体(といってももちろん経済の領域に限られる)を見回して世界のバランスの不均衡や不正を見つけ出し、神の意志を尊重しながら、出しゃばらず、着実に仕事をこなしていくきわめて優秀な執事のように思えた。
本書は彼の半生の総決算ともいえる「波乱の時代」の特別編として出版された。自身が「100年に1度」と語った金融危機のさなか「波乱の時代」出版後に起こったこの未曽有の経済危機をどう解釈し、どのような提言がなされているのか、誰もが興味をそそられるはずだ。
陶酔感と恐怖心の間で揺れる人間の反応こそが急激な局面変化を生み出すが、それを適切にモデル化できないために「金融市場で起こる急変をすべて予想できるようになるとは考えられない」――それがグリーンスパンの考えの基底にある。経済活動とは人間の活動にほかならず、人間を理解する努力なしに経済を予測することはできない、という当たり前の主張が新鮮である。
アメリカ経済を監視・コントロールするFRB議長を20年にわたって務めた人物としては謙虚な物言いといっていいだろう。過大な期待をする人たちには物足りないのかもしれないが、私はそこに好感を抱き、信頼に値する人物だという印象を持った。経済を力づくで抑え込もうとするような規制に一貫して反対の立場をとってきたというのも、経済の自律性に対して畏怖にも近い気持ちを抱いているからだと思う。
では、経済という時に気まぐれな暴れ牛を今後どう飼いならしたらいいのか?「最善の方法は市場がいつも十分な柔軟性と回復力をもち、保護主義や硬直的な規制にしばられておらず、危機のショックを吸収し緩和できるようにしておくことだ」
確かにその程度しか人間にできることはなさそうだ。突然の地震や台風の進路予想およびそれへの対処とほとんどかわりがないが、それだってまだまだやるべきことはたくさんある、とグリーンスパンは言う。彼はとても前向きな人だ。そういう点も要職にあって信頼を得続けた理由だろう。
今後の世界経済について「景気後退からインフレへ」という大きな流れをかなりきっぱりと予想しているが、それが「いつ」「どのように」起こるとは言っていない。言えるわけもないのは上述のとおりである。
メディアに登場するグリーンスパンという人はどちらかと言えばかなり地味なイメージだが、この本の内容はとても刺激にあふれたものだった。高度に科学的で、かつ哲学的でさえある。グリーンスパンがもともとクラリネット奏者で、それも名門ジュリアード音楽院を経たプロの音楽家だったなんてプロフィールにもちょっとびっくりした。
小さな冊子にすぎないが中身は濃い。翻訳もきわめて適切で読みやすいと思った。







