- 出版社:新潮社
- サイズ:20cm/321p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-400424-9
新三河物語 下巻
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- 税込価格:1,890円(54pt)
- 発行年月:2008.10
- 発送可能日:1~3日
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商品説明- 「新三河物語 下巻」
家康の天下統一は目前となり、大坂城をめぐる最後の戦いを迎えた。だが、戦場での強さが求められる時代は過去のものとなっていた。—あらぬ罪を着せられ改易に追い込まれた大久保一族の哀しみが、彦左衛門の筆に命を吹き込む。家康の興亡とともに生きた彦左衛門が、『三河物語』を記すまでを描く感動の最終巻。【「BOOK」データベースの商品解説】
功とは、忠とは何か? 武士のあり方を生涯問い続け、家康の興亡とともに生きた忠臣・大久保彦左衛門が見る、徳川家天下統一への軌跡。下巻は家康の興亡とともに生きた彦左衛門が、「三河物語」を記すまでを描く。【「TRC MARC」の商品解説】
ユーザーレビュー- 「新三河物語 下巻」
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/01/20 19:15
「一将功成りて、万骨枯る」
投稿者:安之助(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
大久保彦左衛門といったら、小さいときに見た東映映画の「一心太助」のわき役が最初の印象で、次いでは山本周五郎の『彦左衛門外記』の主人公もろくなものではない。どちらも、頑固または偏屈な年寄りという印象だった。後になって『三河物語』を著者だと知ったが、自分では原書を読む気はないから、おそらく『三河物語』に書いてあるのも「彦左衛門の愚痴が詰まった」ものだと思い込んでいた。それを宮城谷昌光が、本書で修正してくれた。
宮城谷の著書は、おおむね“タネ本”となる史書がある。得意の古代中国を舞台にしたものがそうであり、その“タネ”を膨らまし、肉付けして、ときには想像で補う。本書は彦左衛門が『三河物語』を執筆するまでを記した作品である。
徳川家康の天下取りに、大きな寄与をした大久保党(一族)の忠誠心と活躍。それが、『新三河物語』の主題であり、彦左衛門が主人公。ただし、彦左衛門が活躍するのはかなりの後半。ちょうど同じ宮城谷昌光の『晏子』(新潮社)が、主人公は晏嬰にもかかわらず、父の晏弱にかなりの筆を割いていたように、最初に活躍するのは大久保党の一世代前の面々。最初の章の桶狭間の合戦では彦左衛門(幼名・平助)は、生まれてすらいない。
彦左衛門は案に相違して文化面ですぐれていたようだ。それは『三河物語』を著したことでも分かる。ただし、文人一辺倒というわけではなく、16歳で初陣を飾って大阪夏の陣まで、戦いに臨んでいたのだから、「文武両道」と言ってもいい。夏の陣の際には槍奉行を仰せつかって、使命を全うしているのだ。
「忠」とは何だろう。大久保党は一族を挙げ一途に、徳川家康の天下取りに、従ったのに、それが果たして報われたといえるのだろうか。「一将功成りて、万骨枯る」-彦左衛門のような才人がいないために、人知れず歴史に埋もれた旗本は、結構いるのだろう。







