民主党 野望と野合のメカニズム (新潮新書)
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- 税込価格:735円(21pt)
- 発行年月:2008.11
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商品説明- 「民主党 野望と野合のメカニズム」
新党ブームのなか、なぜ民主党だけが生き残ったのか? かつて事務局長を務めた政治アナリストが意外と知られていない歴史、人脈、選挙、政策を総点検。結成10年で自民党と肩を並べるまでになった党の仕組みを明らかにする。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「民主党 野望と野合のメカニズム」
伊藤 惇夫
- 略歴
- 〈伊藤惇夫〉1948年神奈川県生まれ。学習院大学法学部卒。自民党本部勤務などを経て、民主党の事務局長を務めた。2001年退任。明治学院大学、日本大学非常勤講師、政治アナリスト。
ユーザーレビュー- 「民主党 野望と野合のメカニズム」
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/08/20 20:53
民主党の基礎知識
投稿者:半久(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
「民主党のことがよくわかる。だが、民主党がなにをやりたいのかはよくわからない」というフレーズが、読後浮かんできた。
上記はだいぶ語弊がある。まず、なにが「わかる」のかというと、1.民主党の10年史、2.代表交代劇と人事抗争から見た歴史、3.選挙の戦績、4.主要人物・グループ図鑑、5.機構・地方組織・資金力、6.公約・マニフェストの変遷などだ。
一言でいえば「民主党の歴史と組織」ということになるだろうか。著者は過去に民主党の事務局長を務めたことがあり内部事情にも詳しいのだろうが、各ポイントとも冗長にせずに簡潔にまとめている。民主党について、ざっとでいいから知っておきたい人には好適のガイドになっている。
個人的には、グループ図鑑がとくに興味深かった。
「なにをやりたいのか」については、短期的なスパンならマニフェストを読めばわかる。問題は中・長期的なスパンということになるのだろう。著者は民主党は「国家ビジョン」を示せ、基本政策をあいまいにするなと注文をつける。本書出版後にその点が明確になったかというと、疑問の残るところだろう。
「友愛」というのは、国家ビジョンとしては抽象的にすぎる。ほかには「脱官僚」、「地方分権」、「東アジア共同体」といったキーワードがでてくるが、これが国家ビジョンということになるのだろうか?
そうだとして、今度はそれらを実現するための具体的な道筋を示しているか、示しているならそこに説得力はあるかということが問題になってくる。ただし、それを細かく検討するのはここでの目的ではない。
あえていってみたいのだが、国家ビジョンはおおまかなものでいいし、基本政策についてはものによっては幅があってもいいのかもしれないと。それでは自民党と同じだ、より厳格な基本政策(ここでは憲法や外交・安全保障などが主)を打ちだすべきというのが著者の言い分であり、それもわかる気がするのであるが。
しかし、社会保障の再設計や官僚縦割り行政の打破、特別会計と一般会計の統合整理、地方への権限移譲などは、本気でやるなら内閣がいくつもつぶれかねないような大事業だ。改革の目標はいちおう出揃っている。これらに対するとり組みを最優先にし、そこにエネルギーを集中するというのも一つの手だ。
一歩一歩、現実を変えていくことで、概念上の「国家ビジョン」が彫啄されて姿を現すのである。
それを民主党が(政権を獲ったとして)どこまで実行できるのか。それこそが誰にも「わからない」ということだろう。だから期待値と不安を天秤にかけて、どれを選ぶかという選択の夏になる。







