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リンゴの丘のベッツィー

  • 出版社:徳間書店
  • サイズ:22cm/286p
  • 利用対象:小学生
  • ISBN:978-4-19-862644-0

リンゴの丘のベッツィー

ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー (作), 多賀 京子 (訳), 佐竹 美保 (絵)

  • 全体の評価 41件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,68048pt
  • 発行年月:2008.11
  • 発送可能日:24時間

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商品説明- 「リンゴの丘のベッツィー」

赤ちゃんのときに両親を亡くしたベッツィーは、町に住む大おばさんのもとで、それはそれは大切に育てられました。ところが、九歳になったある日、大おばさんが病気になり、ベッツィーは、田舎の親戚の農場に行くことに。泣き虫で人に頼ってばかりいたベッツィーは、まったく新しい生活をはじめることになりますが…?アメリカ・バーモント州の美しく豊かな自然を舞台に、厳しくも温かい家族に見守られ、さまざまな経験をとおして成長していく少女の姿を、のびやかに描いた物語。一九一七年に出版されて以来、世代を越えて読みつがれてきた、アメリカ児童文学の名作古典です。小学校低・中学年〜。【「BOOK」データベースの商品解説】

甘酸っぱいリンゴ、かわいい子ネコ、温かい家族…。わたし、ここが大好き! アメリカ・バーモント州の美しく豊かな自然を舞台にした、少女の成長物語。世代を越えて読みつがれてきたアメリカ児童文学の名作古典。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「リンゴの丘のベッツィー」

ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー

略歴
〈ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー〉1879〜1958年。アメリカ生まれ。児童文学作家。ブック・オブ・ザ・マンス・クラブの選書委員。57年、ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー・チルドレンズ・ブック賞が設立。

ユーザーレビュー- 「リンゴの丘のベッツィー」

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6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/05/25 16:04

女の子はみんなバター作りを見るのが大好き

投稿者:うみひこ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ある町で、ちょっと神経質で恐がりなフランシスおばさんに、大切に大切に育てられていたベッツィー。お父さんもお母さんもいないけれど、大おばさんと召使いと3人の生活は、ベッツィー中心に廻っていた。
 ところがある日、大おばさんが病気だったことがわかり、ベッツィーは、田舎の農場の親戚に預けられることになる。
そこは、フランシスおばさんが大嫌いな、
「…子どもたちに、家事や農場の仕事を手伝わせていたんだから。まるで使用人みたいにね」
と、いうひどいところ。
 それなのに、あれよあれよという間に、ベッツィーは汽車に乗せられ、迎えに来た大おじさんの荷馬車に乗せられて、農場に向かうことになる。
それどころか、大おじさんは、
「ほれ、ちょっとのあいだ、これを持っていてくれんかね。」
と、言って、ベッツィーに手綱を渡して、紙と鉛筆を出して、計算に夢中になってしまう。
 でも、ここからが、不思議なところ。生まれて初めて手綱を握ったベッツィーは、悲鳴を上げたり泣き出したりしようとしたのに、それより、右に行きたければ右の手綱を引き、左に行きたければ左を引くという、荷馬車を走らせることの方が、面白くなってしまう。気がつくと、馬を走らせるということはどういう事か、自分の考えを夢中になって大おじさんに話してしまう。
「ああ、そうだよ、そのとおり」

 この始まりからして、何か思い出されないだろうか。無口なおじさんに夢中で話す孤児の姿。彼女は、手綱こそ取らなかったけれど、ベッツィーと同じように、わかってもらえたというこの気持ちを一生大事にして育っていく。そう、この物語は、あの『赤毛のアン』の9年後に出版された、アメリカの古典的な児童文学なのだ。先日も、ミステリーマガジンに連載されている女流探偵小説家サラ・パレツキーの伝記の中にー『理解されたベッツィ』…のようにーと書いてあって、ああ、現代の作家たちもこの物語を読んで育ってきたのだなと思ったところだ。

 さて、この後、ベッツイーは、無事農場に着き、おおらかな農場風の夕食をお腹一杯ご馳走になる。そして、この農場での生活、自分のことは自分でする生活に慣れていく。町の家でのように、召使いが手伝いに来るのを待たずに、身なりを自分で整え、食後の食器を自分で洗い、少しずつ家事を手伝い、農場の仕事を覚えていく。
いつの時代も女の子が大好きだった、と、大おばさんが言う、バター作り。世界一おいしいアップルソース。壁に吊してある大きな黄色いトウモロコシから作るポップコーン。雪の上に好きな絵を描いて固まらせて食べるメイプルシロップキャンディー等々、素朴でおいしそうな食べ物と、その作り方を覚える様子が、描かれていく。
 そして、前述したサラ・パレツキーも憧れたという、様々な学年の生徒たちが一緒に学ぶ一教室だけの小さな学校。ここで、作者はベッツィーに学校というものの本質、学ぶと言うことの意味を考えさせていく。
 自力で考えて、解決策を探る。作者は、そうやって育ってくれるように、丁寧に丁寧に、ベッツィーの成長を願って書いていくようだ。
 だから、次から次へ、ベッツイーの生活は思いがけない事件が起きる。狼穴に落ちたモリーを救い出す方法。「靴下まで飲んで」しまう義父と暮らす少年を、幸せにする方法。小さなモリーと二人で出かけたお祭り、家畜の品評会の会場から、馬車も知り合いもお金もないのに、何とかして帰る方法。はらはらどきどきする場面が一杯だ。ベッツィーは一生懸命考え、様々なことを感じていき、無愛想なアンおばさんとも暖かい絆を作っていく。
 そして、最後に、フランシスおばさんが迎えに来たとき、ベッツィーはどうするか。これは、最後の素晴らしい大団円として語らずに取っておこう。
 いつの時代もへらでバターをまとめるのが好き、そんなアメリカで受け継がれてきた少女の物語。子供の成長する能力への期待に満ちた、作者の心が読み取れる物語でもある。

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