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序章と終章以外は具体例
2020/02/22 00:08
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投稿者:haineko - この投稿者のレビュー一覧を見る
序章と終章以外は具体例のため、急いでるならそこだけ読めば十分
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アイディアを印象付けるためには、
SUCESS
を意識する。
S: simple
U: unexpected
C: concrete
C: credible
E: emotional
S: Story
iTunes UのStanford大から、著者の講演も聞ける。
本とあわせることで、理解が深まる。
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アイデアを記憶に焼きつかせるプロセスは「単純明快」「意外性」「具体的」が大切。
信頼において、上司や研究所からの推薦も、外部からの信頼性も、データや細部の並列などの内在的信頼性も全く役に立たず、自らのみを持って、ピロリ菌の威力とそれを制御する薬の効用を証明したという例は非常に面白かった。
人に好奇心、興味を抱かせる隙間理論の話も興味深い。
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たしか、勝間さん推薦本で買ってみた
アイデアの生み出し方ではなく、いかに人に伝えるかを説いている
「シンプル化」というのは結構、心に刺さった
(2008.12.22、読了)
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最近読んだ中で久しぶりに良い本に出合えたと感じた。この考えのフレームワークはかなり活用できる。同じ内容でも伝え方によってこうも違いが出てくるもので、それが人生のすべてに関わってくるような気がする。決して見せかけのアピールでなく、本当にすばらしい内容であれば伝える技術も大事だと感じた。
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アイデアのちからという邦題はあまりよくなくて、原書のタイトル、ひっかかりを作ろうというのが、しっくり来る。いいアイデアもその使い方がうまくないと広まらない。アイデアを表現する方法が重要。
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どうやってアイデアを出すか学べることを期待して購入。
あるアイデアをどのように認めてもらうか、読んでもらうか、知ってもらうか、ということを学ぶ。
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プレゼンがうまく人に伝わらない。良いことをしても人にほめられない。そんな人はこれを読むといいです。
データに裏付けられているのもいいです(ザボンを人に説明するくだりはなるほどという感じです)
どうしても時間のない方は341ページから349ページを先に読むといいと思います。
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■アイデア
?六原則(1.単純明快2.意外性3.具体的4.感情に訴える5.信頼性6.物語性
?専門家とういのは、ニュアンスや複雑さに魅力を感じるものだ。そこに知の呪縛が生じる。自分が知っていることを知らないということがどういう状態か、忘れてしまう。
?あなたは、これだけの事を知っています。でも、これは知らないでしょうという風に。文脈を設定すれば相手は次が気になる。
?広告が成功しない理由で一番多いのは、自分たちの達成したいことで頭が一杯なあまり、なぜ相手がそれを買わなければならないかをいい忘れてしまうことだ。広告界では昔からメリットのメリットを述べよという。
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これは良い本です。必読。
唯一の欠点は、最後の勝間和代の解説。
「ことわざや都市伝説は忘れない、広まる」
「自動車のCMで事故」
「経済なんだよ、馬鹿」
「すぐれた文章はすべて謎かけで始まっている」
「コンピュータ革命=茶色の鞄」
「統計は数字に頼るな。(バケツとBB弾)」
「NBAの美人局的エイズ研修」
「メリットのメリットを述べよ」
「テキサスを怒らせるな」
「リッチになった自分を想像するのではなく、貧乏になった経緯を思い出すべき」
「三つ言うのは何も言わないのに等しい」
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人に伝えるということは難しい。分かっていてくれているつもりでも伝わっていない。そんな悩みを少しでも解決してくれそうな本でした。
そういう意味では有益。
一度聞いたら決して忘れないメッセージ、人を行動に駆り立てるような言葉についての6つの法則が書かれています。
(1)単純明快である(Simple)(2)意外性がある(Unexpected) (3)具体的である(Concrete) (4)信頼性がある(Credible) (5)感情に訴える(Emotional) (6)物語性(Story)
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これは良書
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記憶に焼きつくアイディアとは
6つの原則:SUCCESSs
単純明快さ
意外性
具体性
信頼性
感情
物語
犯人:知の呪縛
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会社の本棚に置いてあったのでタマタマ手に取っただけだったのだが、これはすべての人に読んでもらいたい素晴しい一冊。
邦題が酷いところと勝間和代もお気に入りというところが玉にキズだが、まぁ良しとしよう。原題は "Made to Stick"、本の中身はアイデアの "表現方法" についてなので、邦題の「アイデアのちから」はほとんど誤訳の部類。僕なら「アイデアの焼き付け方」とでもするかなぁ。
あなたが思いついた素敵なアイデアを、人の記憶に焼き付けるための SUCCES フレームワーク(Simple, Unexpected, Concrete, Credible, Emotional, Story)について紹介している本で、しかも、そのアイデア自体 SUCCESS フレームワークにのっとって紹介されているので、この本を読み終わった頃にはSUCCES フレームワークが記憶に焼き付き、明日から使ってみたくなること間違いなしだ。
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まだ読みかけだけど・・・
プレゼンとかに役立ちそう。
アイデアをどうやったらうまく伝えられるか。そしてそのアイデアを聞き手の記憶に残るようにするにはどうしたらいいのか。
いいこと書いてるんだけど、ちょっと長い・・・。
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記憶に焼き付くアイデアの6原則(SUCCES)
① 単純明快である(Simple)
② 意外性がある(Unexpected)
③ 具体的である(Concrete)
④ 信頼性がある(Credible)
⑤ 感情に訴える(Emotional)
⑥ 物語性がある(Story)
① 単純明快である
アイデアを相手の記憶に焼きつけるには、2つのステップがある
1. 核となる部分を見極めること
2. SUCCESチェックリストを使って核となる部分を言葉にすること
「当社は最格安航空会社である」(サウスウエスト航空)
「人名、人名、とにかく人名」(地方新聞 デイリーレコード)
核となるメッセージは何が大切かを思い出させ、誤った選択を予防する
なぜ、ジョンFケネディの方が、J、F、K、の3文字より覚えやすいのか?→JFKに関する記憶作業はすべてもう済んでいて、体にはそれに必要な筋肉が既についているから
アイデアは簡潔なほど記憶に焼きつく。だが簡潔なだけではだめで深い簡潔さを持つアイデアにしか価値はない。深いアイデアを簡潔にするためには、短いメッセージにたくさんの意味をつめこまなくてはならない。その方法が旗なのだ。聴き手の既存の記憶領域を活用する、つまり、既にあるものを使うのだ。
役立たずな正確さ…すべてを完璧な正確さで今すぐ伝えたいと誰でも思ってしまうが、本当は役立つ情報だけを与え、追加情報は後から小出しにするべき
類推 ex. ザボンはグレープフルーツに似ている 「スピード」は、バスを舞台にしたダイハード
想像しにくいものを想像しやすいものに置き換える
「創造的な比喩」 ex. 従業員を「キャスト」と呼ぶディズニーランド 行動が「キャスト」という言葉でイメージしやすくなる
② 意外性がある
どうやって関心をつかむか?どうやって関心をつなぎとめるか?
関心をつかむ最も基本的な方法は、パターンを破ること。人間は一貫したパターンがあるとすぐ順応する。同じ感覚的刺激を繰り返し受けると、それに注意を払わなくなる。
雑然とした環境を突破して相手の関心を掴まない限り、メッセージは伝わらない。また、メッセージの多くは複雑だから、相手の関心をつなぎとめない限り、やはり伝わらない。→驚きと興味
「計画的な意外性」
感情によって私たちは行動や思考を用意する。怒りは戦いの、恐怖は逃走の用意である。だが、感情と行動の結びつきが微妙で分かりにくい場合もある。例えば、怒りには自分の判断への確信を深めさせる二次的効果があると、最近の研究で分かった。腹が立つと、自分は正しいと確信する。
感情に生理的目的があるとするなら、驚きの目的は何だろう?驚きは注意を喚起する。イメージが機能しないと私たちは驚き、機能しなかった理由を知ろうとする。推測機械が働かないと、驚きが注意を喚起する。そして、私たちは今後に備えて推測機械を修復できる。
人は驚くと答えを見出そうとする。いったい、なぜ自分は驚いたのか、という疑問を解消したくなるからだ。驚きが大きければ、それだけ大きな答えを求める。注意を払ってくれるよう相手を動機づけたいのなら、大きな驚きの威力を利用すべきだ
人を驚かせるためには、先が読めてはならない。だが、相手を満足させるためには、驚きは「後から考えれば理解できる」ものでなければならない。 ex.エンクレーブ vs. アウトポスト.com
アイデアを記憶に焼きつきものにしたければ、相手の推測機械をいったん壊してから修復しなさい、ということ。予想外のアイデアから何がしかの洞察を得られるようにするには、聴き手の推測機械の核となるメッセージに関わる部分を狙うのが一番。
アイデアを記憶に焼きつくものにするには
1. 自分が伝えるべき中心的メッセージを見きわめる(核となる部分を見きわめる)
2. そのメッセージの意外な点を探し出す(核となるメッセージが言外に示す意外なことや、当たり前のようなのになかなか実現しない理由など)
3. どきりとさせる意外なメッセージの伝え方で聴き手の推測機械を破壊する。推測機械が作動しなくなったら、今度はその修正を促す。
サウスウェスト航空 1最格安航空会社 → 2チキンサラダは出さない
デイリーレコード 1人名、人名、とにかく人名 → 3できることなら電話帳をそのまま印刷してでも人名を載せたいほどだ
世間の常識は、記憶に焼きつくメッセージの大敵。常識のように聞こえるメッセージが、右の耳から左の耳へと抜けていくのは当然。言われなくても直感的に分かることなら、わざわざ記憶に焼きつけるまでもないから。メッセージの常識に反する部分をさらけ出す事が、伝えるものの仕事。
結論:人々の関心をつかむ最良の方法は、既存のイメージを単刀直入に打破すること
関心をつなぎ止めるには、「謎」を作る
事前に「はぁ?」と思わせておくと「なるほど」の満足度が増す
科学のプロセスは謎解きのプロセスに驚くほど似ている
好奇心とは、疑問を解消し、曖昧な状況をはっきりさせようとする知的欲求だ。ストーリーは、この普遍的欲求を逆手に取り、疑問を提示して状況を曖昧なままにする(脚本家 ロバート・マッキー)
「隙間理論」 好奇心が生じるのは、自分の知識に隙間を感じたとき(ジョージ・ローウェンスタイン カーネギーメロン大学)
隙間は苦痛を生む。その苦痛を取り除くためには、知識の隙間を埋めなければならない。 ex.ハリウッド映画、completeさせたいポケモンカード
隙間を埋める前には、隙間を作る必要がある。ついたくさんの事実を告げたくなるが、その前にまず、その事実の必要性を相手に認識させる必要がある。まず、相手の欠けている知識に光を当てること
結論:聞き手の興味をつなぎ止めたければ、好奇心の隙間理論を利用すればいい。ちょっとした謎が大きな効果を発揮する
コミュニケーションの効果を高めるには、「どんな情報を伝えるべきか」から「どんな疑問を抱かせたいか」という考え方に切り替える必要がある
人が有名人のゴシップが好きなのは当の人物のことはよく知っているのに足りない情報があるから。
テーマに関心を持たせるには、知識の隙間を指摘すればいい。だが、相手にたいした知識がなく、隙間どころか大きな穴がぽっかりと空いていたら?その場合は、穴を埋めて隙間程度にするための知識を与えるしかない。
背景情報を与えて関心をつかむ
アドバンスオーガナイザー 新しい題材に生徒の関心を引きつけるため生徒が既に知って���ることに光を当てるという考え方 ex. プレートテクトニクス理論の前に、地震の写真を持って来させる
知識の隙間は興味を生み出す。だが、知識に隙間があることを実証するためには、まず何らかの知識に光を当てる必要がある。「あなたはこれだけのことを知っています。でも、これは知らないでしょう」という風に文脈を設定すれば、相手は次に何が起きるか気になる
「ポケットに入るラジオ」井深大
「60年代の終わりまでに人類を月に着陸させ、無事地球に帰還させる」ジョンFケネディ
どちらも知識の隙間を生み出す。知識の隙間が苦痛であることを忘れるな。意外なだけでなく、知識の隙間を大きく開く。ただし、埋めるのが無理と思えるほど大きな隙間ではない。
③ 具体性がある
特定の人々の特定の行動である場合が多い 一流の顧客サービスvs.顧客のシャツにアイロンをかけるノーディ
具体的な言葉は新しい概念の理解を助ける
具体的であることは、協調を促す。 ex.ポケットに入るラジオ、60年代の待つまでに人類を月に立たせる
具体的であることは知識を総動員する。 ex. 白い物を思いつく限り書き出しなさい。vs.冷蔵庫の中の白い物を思いつく限り書き出しなさい。
冷蔵庫の問題の方が簡単に思いつく。それは、具体的であることが脳の力を動員し、焦点を絞り込ませるための一手法だから。
過去10年間に世界の人々がした愚かな事を5つ思い浮かべなさい。vs.過去10年間にあなたの子供がした愚かな事を5つ思い浮かべなさい。
核となるメッセージを見出すことはとても難しい。また、アイデアに意外性を持たせるにはかなりの努力と創造性を要する。だが、具体性を持たせるのは難しくないし、それほど努力もいらない。唯一の問題は、つい忘れてしまうこと。私たちは自分が抽象的な物言いをしていることを、つい忘れてしまう。
④ 信頼性がある
外部からの信頼性…地位やステータスがあるからではなく、誠実で信用できるからという理由で発信者が権威者として認められる場合もある。
「内在的信頼性」…メッセージ内容がメッセージを保証しなければならない
内在的信頼性をもたらす三要素 細部、統計、シナトラ・テスト
伝説の信頼性と効果の大部分は、その地域ならではの細部が与えられている
細部はメッセージに具体性と実感を与える事により、メッセージの現実味を増し、より信じられるものにしてくれる
鮮明な細部描写は信頼性を高める。ただし、その細部は、偽りのない細部、核心に迫る細部でなければならない。「ダースベイダーの歯ブラシ」と同じくらい印象的で人間味があり、それでいてもっと意味のある細部、核となるアイデアを象徴し、裏づける細部を見出さなくてはならない
統計の利用
統計はそれ自体が役立つわけではない。役に立つのは、尺度と文脈。
統計を人間的な喩えに置きかえる ex.会社の協力態勢のない統計をサッカーのチームに置き換える
事例を用いること
「シナトラテスト」 ここでうまく行けば、どこへ行ってもうまく行くさ
仕事を獲得するために過去の事例を出す
検証可能な信頼性=聞き手の信頼性 自分の目で確かめて ウェンディーズ "Where is the beef?"
他人が他人を陥れようとした話より、自分が陥られそうになった体験の方が記憶に焼きつく
⑤ 感情に訴える
Truthキャンペーン 権威に対する怒りという若者の典型的感情に訴えている タバコを吸う事での反抗 → 大手タバコ会社は欺瞞に満ちている → タバコを吸わないことでの反抗 という構図へ
関連づけを利用する(あるいは、安易な関連づけを避ける)
意味の拡張
自己利益に訴える
アイデンティティに訴える
「なぜ」と問うことを繰り返すことによって、アイデアの根底にある核となる価値、つまり核となる原則を思い出させてくれる。
アイデアを心にかけてもらうにはどうすればよいのか?相手の「分析の帽子」を脱がせる。特定の個人への共感を生み出す。アイデアを相手が既に心にかけていることと関連づける。相手の自己利益に訴えるが、同時に自分らしさにも訴える。そこには実際の自分らしさだけでなく、なりたい人物像も含まれる。そして、聴き手にとって「どんなメリットがあるか」を考えるときには、マズローの欲求段階の底辺部を脱するように心がける。250ドルの特別手当よりも「美」や「卓越」への欲求が満たされることの方が相手にとっては「メリット」かも知れない。
理性的に自己利益に訴えるよりもアイデンティティに訴える ex. テキサスを怒らせるな
⑥ 物語性がある
頭の中でシュミレーションするとなぜうまく行くのか。それは、出来事や経緯を思い描くと実際に活動していたときと同じ脳の部位が呼び覚まされるから。
頭の中でのシュミレーションは、問題解決に役立つ。スーパーに買い物に行く自分を想像すれば、同じショッピングセンターにあるクリーニング店にも立ち寄れると気づく。
シュミレーションを行うと、技術も向上する。つまり、シュミレーションには、実際の行動ほどではないにせよ、それに準じる効果がある。
適切な物語とは要するにシュミレーション。看護士と心臓モニターの物語を聴くのと、その場に居合わせるのとは同じではないが、物語にはその場に居るのに準じた効果がある。
物語が効果的なのは、抽象的な文章にない文脈を与えてくれるから。
記憶に焼きつくアイデアは、必ずしも自分で生み出す必要はない。たいていの場合、「発見する」方が簡単だし、役に立つ。
戯曲には、4種類の筋書きがある。単純な悲劇、単純な幸運、複雑な悲劇、複雑な幸運(アリストテレス)
25のジャンル(Robert Mckee)
人を励ます物語は、基本的に3種類の筋書き。
1. 「挑戦」の筋書き 困難の克服
主人公が圧倒的な障害に直面する 「挑戦」の筋書きは私たちを元気づけ、行動へと駆り立てる
2. 「絆」の筋書き 他人との関係
絆の筋書きに触れると、他人を助け、もっと寛容になり、協力し、人を愛したくなる
3. 「創造性」の筋書き
精神面で突破口を開いたり、長年の謎を解いたり、革新的な方法で問題に取り組んだりする話
自分が求めているものが何かを把握すること。創作したり、誇張したり、チキンスープ物語のようにメロドラマ調にする必要はない。必要なことは、ただ一つ。人生が贈りものをくれた時、それに気づくことだ。
議論をふっかければ、相手は���ちらの言い分を値踏みし、検証、反論、批判してくる。だが、物語を使えば聴き手を関与させることができる。相手をアイデアに巻き込み、参加を求める。
跳躍台となる物語は、聴き手に登場人物の物語を解決させるだけでなく、聴き手自身の問題解決も促す。
物語を効果的に使ううえで最も難しいのは、核となるメッセージを反映した単純明快なものにすること。素晴らしい物語を語るだけでなく、論点を物語に反映させる必要がある
物語には、シュミレーションと励ましという、驚異的な二重効果がある。しかもこれらの効果は、それほど創造性がなくてもたいてい使いこなすことができる。必要なのは、日常生活が生み出す優れた物語をいつでも発見できるよう、アンテナを立てておくことだ
終章
アイデアの発見が難しいのは、私たちが逸話と抽象概念を異なる方法で処理しがちだからだ。
私たちの頭の中には、物語のように小さな構図と大局を示す大きな構図とを隔てる一種の壁がある。アイデアを発見するためには、この壁を崩さなくてはならない。
アイデアを発見するのが得意な人は、創造が得意な人に必ず勝てる。なぜなら、どんなに創造性があるといっても、一人の生み出す優れたアイデアの数は、世界に生まれ続ける優れたアイデアの数にはかなわないから。
「知の呪縛」はある意味必然。メッセージを相手に届けるプロセスには2つの段階がある。「答え」の段階と「他者に伝える」段階だ。「答え」の段階では、専門知識を駆使して人に伝えたいアイデアに到達する。博士は10年も研究を重ねて「答え」を出そうとし、企業経営陣は何ヶ月も検討を重ねて「答え」に到達する。問題は、「答え」の段階では強みになったものが、「他者に伝える」段階では裏目に出ることだ。「答え」を出すには専門知識が必要だが、専門知識は「知の呪縛」と切っても切り離せない。他人が知らないことを知っていて、それを知らないということがどんなことか忘れてしまっている。だから、「答え」を伝える段階になると、相手が自分と同じ人間であるかのような伝え方をしがちだ。「答え」を見つけるときに必要だった統計をやたらと紹介しても、誰にも思い出してもらえない。何ヶ月にも及ぶ調査と分析から得た結論だけを伝えても、現場の社員に「株式価値の最大化」を説くCEOと同じでその結論が日常業務とどうつながるのか全くわかってもらえない。
アイデアを焼きつけるためには、聴き手を次のような状態にする必要がある
1.関心を払う → 意外性がある
2.理解し、記憶する → 具体的である
3.同意する、あるいは信じる → 信頼性がある
4.心にかける → 感情に訴える
5.そのアイデアに基づいて行動できるようになる → 物語性がある