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紙の本
RIGHT×LIGHT 5 求めし愚者と天喰らう魔狼 (ガガガ文庫)
著者 ツカサ (著)
全身を輝かせながら大地に出現した、金色の翼を持つ巨人—“天使王”。それは一瞬の出来事で、巨人はまるで幻のようにその姿を消した。再び訪れる日常…しかし、焼け野原と化したその...
RIGHT×LIGHT 5 求めし愚者と天喰らう魔狼 (ガガガ文庫)
RIGHT×LIGHT5~求めし愚者と天喰らう魔狼~(イラスト簡略版)
RIGHT×LIGHT5~求めし愚者と天喰らう魔狼~(イラスト完全版)
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商品説明
全身を輝かせながら大地に出現した、金色の翼を持つ巨人—“天使王”。それは一瞬の出来事で、巨人はまるで幻のようにその姿を消した。再び訪れる日常…しかし、焼け野原と化したその丘を踏みしめるたび、それが紛れもない事実であったことを思い出す。“天使王”が顕現したとき、封印されていた魔術が世界に溢れ出す。“群れ”たちのたくらみは、ついに成就されてしまうのか?絶望的な状況のなか、突然起こった奇跡…ぼくは亡くしたはずの妹との再会を果たす。「お兄ちゃん。もう大丈夫だよ」運命の歯車が廻りだす。宿命の対決へのカウントダウンが始まる。第1部「天使王」編、決着。【「BOOK」データベースの商品解説】
灼熱の魔術戦「天使王」編、ついに完結!
全身を輝かせながら大地に出現した、金色の翼を持つ巨人――≪天使王≫。それは一瞬の出来事で、巨人はまるで幻のようにその姿を消した。再び訪れる日常……しかし、焼け野原のクレーターと化したその丘を踏みしめるたび、それが紛れもない事実であったことをまざまざと思い知らされる。「≪天使王≫が顕現したとき、封印されていた魔術が世界に溢れ出す」……「アリッサの父親」を自称する魔術師ホリィ=ライトの預言の通り、≪群れ≫たちのたくらみは、ついに成就されてしまうのか?
絶望的な状況のなか、突然起こった奇跡……僕は亡くしたはずの妹との再会を果たす。「お兄ちゃん。もう大丈夫だよ」。三年前の海難事故に巻き込まれ行方不明になっていたはずの僕の妹が、突然、獣耳少女となって僕の目の前に再びその姿を現した。尻尾をふりながら近寄ってくる妹に違和感を憶えながらも、涙が溢れそうになる。
「あのね、本当はね、あたしとお兄ちゃんふたりで≪魔狼≫っていう魔術なの」
妹は言った。運命の歯車が廻りだす。宿命の対決へのカウントダウンが始まる。第1部「天使王」編決着。巻末には「R×L魔術師ファイルVor.02」も収録!!【商品解説】
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私の心、私の想い。あなたの中を……私で満たす!壮大な物語の第1部完結
2009/02/06 23:26
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:DSK - この投稿者のレビュー一覧を見る
充実の全392頁である。前巻からの続きでアリッサも友月も動けないというピンチの中、大活躍するのが陽名ちゃん。特に前半では影の主役でありリーダーであり名参謀であった。
啓介の魔術から生まれた子狼【リル】の捜索とその正体の判明、迫りくるホリィ=ライトと≪群れ≫からの逃亡劇が前半である。前巻の引きで既に判明していたリルの正体だが、やはり啓介にとっては感動的な再会であり、冬上にシスコン&ロリコンと疑われても致し方ないところであろう。しかし、この存在と啓介との関係が事態に大きく関与し、ホリィ=ライトの思惑が顕現する後半は壮大かつ壮絶な展開である。≪魔狼≫に飲み込まれる啓介、≪天使王≫が覚醒するアリッサ。絶望的な状況にハラハラドキドキするが、ここで逆転の発想が随所に用いられていて良かった。御される魔術を内包して御す展開に加えて、啓介が抱えるトラウマ、課せられた重荷は誰のためなのか、自分だけなら居なくなればいい、しかしそれを贖罪と決めるのは誰なのか、また他方で啓介が居なくなっては困るという人がいる。それぞれの想いが交錯する中で自分の存在が他者に与える影響、すなわち「縁」というものの存在とその影響の大きさを示唆する、実に練られたクライマックスである。そしてアリッサと啓介が力を合わせて引き出した最終魔術には「そうきたか!」というカタルシスが得られて良かった。
これで≪群れ≫との戦いはひとまず終了するのだろうが、今後の展開に含みを持たせる要素も残されており、今後の新しい展開に期待が膨らむばかりである。また、次巻が本巻で不足だったラヴコメと日常に重点を置いたものになるらしく、これまた楽しみ。なお、どーでもいい余談だが、本巻で表記されていた【ウルト】さんの「叔母」は、正確にはアリッサ(母)の姉なので「伯母」が正しい。