- 出版社:岩波書店
- サイズ:19cm/254p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-00-022208-2
失われた〈20年〉
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- 税込価格:1,995円(57pt)
- 発行年月:2009.2
- 発送可能日:1~3日
- 本
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商品説明- 「失われた〈20年〉」
雇用から金融まで、日本は危機にさらされ続けている。日本経済が変化の決断を下した「その時」何が起きていたのか。何が変わったのか。何が失われたのか。日本経済がたどった20年の歴史を描き、現在の意味を問いかける。【「TRC MARC」の商品解説】
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ユーザーレビュー- 「失われた〈20年〉」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2012/01/26 04:12
労働者の敗退。そしてみんな負け組に落ちる
投稿者:良泉(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
日本経済が、この「失われた20年」の間に大変なことになってきていることに気づかない人は多い。
例えば失業率が3%から5%に上がっても、それで直接的にダメージを受ける2%の人間というのは、やはり人口比率でみてもかなり少ない。
そのほかにも、ここのところ急激に増加している層として、正規雇用から非正規雇用への転換を余儀なくされた人、就職が決まらない新卒学生などもいるが、それでも決して多数派ではない。
多くの人たちが、特に公務員や大企業で働いている人たちは、「ここのところ給料が昔みたいにあがらない」とか「ボーナスが数%カットされた」とか言うのがせいぜいで、ややもすると「最近の物の値下がり競争は消費者にとってはうれしいことだ」と、このデフレを喜びさえしているのではないか。
問題なのは、この落差なのである。
人数的には少数派であっても、ダメージを受けた人たちのダメージの大きさがとてつもなく大きすぎる。一家の大黒柱が家族を養うことさえできなくなってしまうほどなのである。
それは、多数派が給料があがらないと嘆く(反面、牛丼の値下げ競争を喜びながら)大きさと比較すべくもない。
年功序列、終身雇用といった旧来型の日本型経営が、本当に良かったのか、将来ともそうあるべきなのか、それはわからない。むしろ弊害も多いはず。しかし、この失われた20年の間に起こってきた、「従業員・雇用重視」から「市場・株主重視」の考え方の変化が、日本の労働者たちを苦しめていることはまちがいない。成果主義など新自由主義的競争の急激な導入が、この国の雇用形態をズタズタにしてしまったことはまちがいない。
本書に紹介された笹森元連合会長の言葉。2002年に春闘ベア統一要求をやめた際の言葉。
『会社に残った者で〔賃上げ原資の〕ぶんどり合戦をしていてはいけない』
資本側、強い者側の一方的な強権発動に、労働者側、弱い者側が惑わされている。本来、強い者、強健を発動した側に向けられるべき敵意が、仲間に向けられている。労働者の仲間の間で、むなしい争いに少し勝利したところで、結局ほとんどの者が最終的には“負け組”にまわる。闘うべき相手を正しく見据えない限り、弱い側に勝利はない。
またまた本書より、先の笹森氏に辛淑玉さんが言った言葉。
『経営者よりあんたたちの方が悪い。〔正社員の〕組合員こそが、パートの労働条件の上にあぐらをかいて経営者以上に搾取している』
この20年間、労働者達は、なんと大きな失敗を重ねてきてしまったのだろう。
『今、労組の若い人たちには、「仮にベアが500円でも取れたら、その原資は派遣や請負の人たちに使って、と経営に言うべきだ』
もしかしたら、すでに時遅しなのかもしれなし。気づくのが遅すぎたのだ。







