- 出版社:文藝春秋
- サイズ:16cm/139p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-16-775381-8
橋をかける 子供時代の読書の思い出 (文春文庫)
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- 税込価格:980円(27pt)
- 発行年月:2009.4
- 発送可能日:1~3日
- 本
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商品説明- 「橋をかける 子供時代の読書の思い出」
「読書は私に、悲しみや喜びにつき、思い巡らす機会を与えてくれました」 皇后さまが自身の読書の思い出を語りながら、時代を顧み、子供たちに将来の希望と平和を祈る。世界に感動を与えた2つの講演を収録。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「橋をかける 子供時代の読書の思い出」
美智子
- 略歴
- 〈美智子〉昭和9年生まれ。聖心女子大学文学部を卒業されたのち、皇太子・明仁親王(当事)とご成婚。初の民間からの皇太子妃として「ミッチー・ブーム」が起きた。
ユーザーレビュー- 「橋をかける 子供時代の読書の思い出」
7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/05/17 07:50
痛みを伴う愛を知るために
投稿者:夏の雨(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本には、皇后美智子さまが国際児童図書評議会の二つの大会でなされたふたつの講演と、それにいたる経緯を記した関係者の方たちの文章がいくつか収録されています。
二つの大会とは、1998年のニューデリー(インド)大会と2002年のバーゼル(スイス)の大会です。
ニューデリー大会の時の講演はビデオによるもので、この時話されたのが本書の書名ともなっている『橋をかける』です。
この大会での講演がビデオによるものとなったのは、大会の直前でインドで核実験が行われたという政治的な事情があります。それで急遽ビデオ撮影となるのですが、撮影隊に気をつかわれる皇后美智子さまのお姿など、その間のエピソードをつづった、巻末の「文庫版によせて-皇后さまのご本ができるまで」(末盛千枝子)は読む者の興味をそそる内容です。
「長年かけて準備して来たニューデリー大会に、ご自分の欠席が与えてしまうだろう傷を、最小限にくいとめようと努力」される皇后美智子さまのゆるぎのない姿、「いつも薄化粧で、(中略)そのことについて心配そうにお尋ね」になる細やかな女性としてのたしなみ、など、普段私たちが窺いしることのない皇后美智子さまの表情はとても美しい。
その美しさは、ちょうど五十年前皇太子妃になられてからのご努力もあるでしょうが、子供時代の読書体験が美しさの「根っこ」としてあることが、ふたつの講演に接するとよくわかります。
特に「橋をかける」と題された講演では、子供時代に読まれたたくさんの書名と作者たちの名前が出てきます。おそらく戦時中という出版事情が厳しいなかで、「何冊かの本が身近にあったことが、どんなに自分を楽しませ、励まし、個々の問題を解かないまでも、自分を歩き続けさせてくれたか」という思いにいたるまで、それらの本たちを慈しみ、励まされるようにして読まれていたことと想像します。
そのようにして読まれることで、「読書は、人生の全てが、決して単純でないことを教えてくれました。私たちは、複雑さに耐えて生きていかなければならないということ。人と人との関係においても。国と国との関係においても」という感慨をいだくまでになられていく。
これこそ、読書がもっている力だと思います。
この国において「皇室」の問題はデリケートですし、まして皇后というお立場であればなおさらです。
しかし、この本に収められたふたつの講演は、皇后美智子さまということではなく、昭和・平成という時代を歩んできた一人の女性の語った、きわめて良質な「読書体験」として読まれていいのではないかと思います。
◆この書評のこぼれ話はblog「ほん☆たす」で。
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/04/17 21:54
待望の文庫化、ハードカバーですが。
投稿者:栗太郎(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
1998年、IBBY(国際児童図書評議会)第26回世界大会において、美智子さまの基調講演がビデオテープにより上映されました。本書はその講演と、2002年、IBBY50周年記念大会における美智子さまのお祝いの挨拶を、二本の柱としています。
「橋をかける」と題された講演はもちろん、静かでありながら力強く、心に残るものですが、本書には講演と御挨拶の舞台裏をつづったエッセイ、解説文、随行記などが収められていて、そちらも大変興味深いものでした。とりわけ、「文庫版によせて」は、一人でも多くの人に読んで欲しいと思います。
多くの人の熱意によって実現が可能となり、何年もかけて準備された、IBBY世界大会での美智子さまの基調講演は、インドが核実験を行ったことで、夢と消えてしまうところでした。美智子さまの大会への出席が不可能となっただけでなく、大会そのものも、いっとき開催を危ぶまれ、ボイコットを申し出る国もあったのです。
けれどその中で、「子どもの本を通しての平和」という大会テーマを胸にした人々が、努力を重ね、互いを信頼し、実現させたビデオテープによる講演。それは、派手さこそないけれど、壮大で価値あるミッションだったのです。
「児童文学と平和とは、必ずしも直接的に結びついているものではないでしょう。又、云うまでもなく、一冊、又は数冊の本が、平和への扉を開ける鍵であるというようなことも、あり得ません」(p12)としても、子どもたちと本を結ぶことが、いかに尊く、必要とされる仕事であるか。
国会中継や討論番組の功罪か、とかく日本では、声が大きい人、我が強い人の主張が目立ち、取り上げられます。でもそういう言葉は、心に残りません。人を言い負かすことはできても、人を動かすことはできない。人を押しのけてしゃべる人ほど、真に語るべきものを何も持っていないようにも思えます。
美智子さまの講演は、難しい言葉も激しい口調もなく、とりわけ斬新なことが語られているわけでもありません。それでも、子どもの本のみならず、書物にかかわる多くの人々(書き手から出版者、そして読み手まで)の心を、静かに揺さぶりました。
「生まれて以来、人は自分と周囲との間に、一つ一つ橋をかけ、人とも、物ともつながりを深め、それを自分の世界として生きています。」(p12)から続く、「橋をかける」というタイトルに込められた想いは、講演から10年以上過ぎた今、より深い意味を持ち、味わいを増しているようです。
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2009/04/05 22:43
よりにもよって文春から?
投稿者:オタク。(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
内容は文句はない。親本から英語版を除いて代わりに御講演の背景になる解説を載せている。携帯し易いサイズだ。「瀬音」の新装版みたいな御歌を増補しないで装幀だけを変えていると、困るが。題名が最初の御講演だけなので、いささか不親切にしても。
ただ、この特装版の版元が例の花田某が編集者だった頃に「皇后バッシング」をした文藝春秋社だ、という事がひっかかる。もう文春など北朝鮮が未だに理想社会!と思っているらしい岩波書店と同じぐらいにしか信用していないが、今までで一番優れた皇后陛下ものの本は「祈り 美智子皇后」だが、この本も版元は文春だ。







