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「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む(生活人新書)

「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む (生活人新書)

コリン・ジョイス (著), 谷岡 健彦 (訳)

  • 全体の評価 41件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:77722pt
  • 発行年月:2009.6
  • 発送可能日:1~3日
  • 新書

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商品説明- 「「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む」

「ニッポン社会」への入門を無事果たした英国人ジャーナリストの次なるターゲットはアメリカだった。スポーツ、ユーモア、社交、格差、幸福感…。母国イギリスとの様々な比較から見えてきた「アメリカ社会」の意外な素顔とは?【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む」

コリン・ジョイス

略歴
〈コリン・ジョイス〉1970年ロンドン生まれ。オックスフォード大学卒。92年来日し神戸で日本語を学ぶ。高校英語教師等を経て、英高級紙『デイリー・テレグラフ』記者。2007年渡米しフリージャーナリスト。

関連キーワード- 「「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む」

ユーザーレビュー- 「「アメリカ社会」入門 英国人ニューヨークに住む」

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9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/07/16 21:02

「そうだ、アメリカへ行こう!」

投稿者:半久(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

15年暮らした日本を離れ、著者は2007年にアメリカに移住した。大半がニューヨークでの体験で期間は短いが、本作でもその鋭い観察眼がいかんなく発揮されていて、たんなる二番煎じにはなっていない。ちょっと頑なに思えるところがあるのだけれど、さほど鼻につく感じはしない。
ほろ苦いユーモアをひとつまみ入れた、滋味あふれる紅茶のような味わいのアメリカ見聞記だと思う。

著者は、冒頭から読み手の興味を誘う。

《成人してから、ぼくはふたつの国に住んだ。いずれも母国イギリスではない。日本とアメリカだ。どちらの国に、より強い違和感を覚えるかと聞かれたら、ぼくは間違いなくアメリカと答えるだろう。》

ステレオタイプなイメージとしては「もの静かなイギリス人」(これじたい前作でくつがえされるが)と「騒がしいアメリカ人」(陽気な人は多いと思うが)というのはある。だが、マイノリティ文化は別として、アングロ・サクソン同士には根本的なところで強い同質性があると考えがちだ。では、なぜ「強い違和感を覚える」のがアメリカのほうなのか。それは経験・心理的な効果が関係している。
著者は、日本に来る前には、イギリスとはまったく違った国であると想像していた。ところがだ。

《長く住むうちに、最初はとまどった習慣も、しだいによく理解できるようになり、結局人間のすることはどこでもたいして変わらないという考えに行き着いたのである。》

いわゆる、「特殊性」から「普遍性」へと回路が開かれていくわけだ。
アメリカのばあいは、話が逆になるのだそうだ。

《ぼくは、アメリカ人はだいたいイギリス人と似ているだろう、ちょっと変わったところもあるらしいが、それは織り込み済みだと考えて、アメリカにやって来たのだが、完全に間違っていた。いろいろと見聞きし、この国について知れば知るほど、ますます、まだまだわからないところがたくさんあると思ってしまうのである。》

アングロ・サクソン同士の「普遍性」から「特殊性」への経路である。ありうることだと思う。
不幸な帰結となった、ある連想をした。それは、開発計画が降ってきた地方自治体で賛否がまっぷたつに分かれ、それまで仲のよかった住民同士が激しく反目しあうという話。「同質的」なはずの右翼や左翼が、内ゲバをくりかえすといった話だ。
「仲間なんだから理解しあえるはず」、「あいつらとは違いすぎるから理解しあえない」。どちらも、たんなる「思いこみ・幻想」でしかないことは、しばしばある。

「結局人間のすることはどこでもたいして変わらないという考えに行き着いた」のだから、コスモポリタン的な資質が身についてきているのだろう。もっと長く住んでいるうちには、わからないところも減って、この地でも日本で行き着いた境地が強くなってくるのではなかろうかと想像する。だから、10年後にまた著者のアメリカ論を読んでみたいと思った。
いや、経験を積んで円熟の域にはいりつつあるのだから、そんなにはかからないかもしれない。

まあ、肩ひじ張らずに《魅力的で奇妙な国》(たいていの国にいえることだろう)、アメリカを楽しめばよいのだとも思う。
内容のごく一部を紹介したい。

・ イギリスの「特権階級」の存在について首を横に振るアメリカ人。しかし、アメリカのビーチにある「階級」はどうなの?!
・ 《交友関係が仕事に役立つというのは、友達づき合いのあくまでも副産物でしかない。》というのが著者のポリシーだ。だけど、アメリカ流「ネットワーキング」はまったく違う。
・ とある多国籍的なシンポジウムでプログラムにない自国歌を歌いだし、それに拍手を送るアメリカ人。場所柄もわきまえず「愛国心」を誇示しがちになる傾向。
・ ニューヨーカーのことを「世界でもっとも無礼な人たち」とけなす人がいる。著者の経験ではまったく正反対。親切で礼儀正しいそうだ。でも、それでは終わらず、素敵なオチがついている。
ぜひ読んでみていただきたい。

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