- 出版社:河出書房新社
- サイズ:21cm/222p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-309-01933-8
村上春樹『1Q84』をどう読むか
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- 税込価格:1,260円(36pt)
- 発行年月:2009.7
- 発送可能日:24時間
- 本
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商品説明- 「村上春樹『1Q84』をどう読むか」
村上春樹の「1Q84」は大傑作なのか、それとも問題作なのか。35人の論客が、様々な角度から「1Q84」を照射し、作品の謎を紐解く。「1Q84」をめぐるカルチャー・キーワード84も収録。【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧- 「村上春樹『1Q84』をどう読むか」
| あからさまなエンターテイメント性はなぜ導入されたか | 加藤典洋 著 | 6−12 |
|---|---|---|
| 王を殺した後に | 安藤礼二 著 | 13−18 |
| これは「卵」側の小説なのか | 島田裕巳 著 | 19−24 |
ユーザーレビュー- 「村上春樹『1Q84』をどう読むか」
5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/02/16 23:21
格好の入門書にして深い読解への手がかり
投稿者:けんいち(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
昨2009年は、村上春樹『1Q84』に沸いた1年だったと言っていいだろう。それは、狭義の読書界にとどまらず、もはや社会現象とまで呼ぶべきスケールで展開された。すでに第三巻の予約も始まっており、まだまだ村上春樹『1Q84』旋風はおさまることなく続いていきそうである。もちろん、そこには、世界的に話題になったエルサレム賞受賞や、品切れが続出するという販売戦略(?)もあったはずだけれど、やはりここまで『1Q84』が売れ、騒がれ、読まれ、語られているということの根因は、小説それ自体の「力」によるものだといえよう。エンターテイメントとして面白いばかりでなく、様々な歴史・宗教・サブカルチャーが取り込まれつつ、普遍的なテーマも盛り込まれ、そして何より「村上春樹らしさ」がちりばめられている『1Q84』は、評価は措くとしても、現代において重要な小説作品であることは間違いない。
とはいえ、そうした様々なソースや相貌を抱えこみ、複雑に構成された『1Q84』を読み切る、理解し尽くすことはそれゆえ難しい。『1Q84』ではじめて村上春樹を読む、あるいはエンターテイメントとして読んでも謎が多いし、これまでの村上春樹ファンにとっても、その新境地をどのように読むかは、決して簡単なことではない。そうした『1Q84』であるから、新聞・雑誌・TVでのコメントや論評はもちろん、すでに何冊もの「『1Q84』解説本」が出版されている。その中でも本書は、複数の観点からすぐれていて、どのような読者(『1Q84』への好悪や、村上春樹読書歴の長短など)にとっても、その興味に応じて格好の導き手となっている良書である。
何より、様々な立場・業界の人が、それぞれの興味で『1Q84』について書いた文章が並んでいる点が魅力的である。そして、それぞれの文章が短いことも、読みやすく、各論者の観点が端的に示されていてわかりやすい。さらにいえば、各論のタイトルもまた、『1Q84』の多様な相貌を照らし出していて、本書自体も興味を惹かれる構成になっている。そうした意味において、本書は『1Q84』への「格好の入門書にして深い読解への手がかり」といってよく、類書を超えたクオリティを低価格で実現した良書といえる。







