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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2009.8
- 出版社: 創元社
- サイズ:19cm/222p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-422-75114-6
読割 50
紙の本
後手番一手損角換わり戦法 一気に敵陣撃破! (スーパー将棋講座)
著者 青野 照市 (著)
わざと一手損をすることで、攻めの桂が攻防に自在となり、痛快に敵陣を破ることができる「後手番一手損角換わり戦法」。相手の気風にかかわらず、自分の得意戦法に引きこむ新たな指し...
後手番一手損角換わり戦法 一気に敵陣撃破! (スーパー将棋講座)
後手番一手損角換わり戦法
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商品説明
わざと一手損をすることで、攻めの桂が攻防に自在となり、痛快に敵陣を破ることができる「後手番一手損角換わり戦法」。相手の気風にかかわらず、自分の得意戦法に引きこむ新たな指し方を解説する。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介
青野 照市
- 略歴
- 〈青野照市〉昭和28年静岡県生まれ。将棋棋士、九段。43年4級で広津久雄八段の門下に入る。第8・11回「達人戦」優勝。平成10年第21回「升田幸三賞」、12年将棋栄誉賞(600勝)受賞。
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紙の本
ついに登場
2009/11/19 23:44
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
将棋ファン待望の後手一手損角換わりを一から学べる本がついに発売されました。
著者は対振り飛車の「鷺宮定跡」を開発するなど、精密な研究で知られる青野九段です。
しかも青野九段はA級順位戦ではじめて後手一手損角換わりを指した棋士です。
今ではタイトル戦でも指されていますが、青野九段も最初は指すのにためらいがあったそうです(笑)。
この戦法の本の著者としてこれほどふさわしい方もいないでしょう。
第1章は相腰掛け銀で、まずは基本となる先後同形型の解説がされます。
本書は青野九段らしく丁寧に書かれていて、一手損角換わりのメリットから説明があります。
飛車先を保留しているので、桂跳ねや作戦の幅があること、逆に相手には飛車先を決めさせていて動きづらいこと、
これらは有名ですが具体的にどういう手順で良さにつなげるかを解説されています。
一手損はもちろん角換わり自体の本が少ないので、
基本がわからないアマ(私ですね)は多いと思います。
なので角換わり特有の攻め筋、受け方、手筋満載の本書は勉強になりました。
後手△6五歩の位取り型(先後逆表記なので実際には先手▲4五歩位取り型ですね)
も最後に少し解説されています。
第2章は対急戦早繰り銀。相腰掛け銀とはガラリと指し方が変わります。
第1章では飛車先の保留がポイントだったのですが、早繰り銀を見てこちらも飛車先を決めます。
これで純粋な一手損になるのですが、早繰り銀は腰掛け銀に相性が悪いので充分とのこと。
これは知らないと指せない構想で驚きましたし、実際にとがめ方も解説されます。
また定跡となっている反撃手順の継ぎ歩攻めにも感心しました。
第3章は対急戦棒銀、現在プロではこの対策が主流のようです。
棒銀に対してはいくつか受け方があり、好みで選べるように書かれています。
たとえ反撃重視の指し方でもきちんと受ける必要があるようで、
相手のいろいろな攻め筋とそれに対する受け方が解説されます。
相手の動き方次第で右玉にする展開も解説されています。
第4章は実戦編ですが、なんと青野九段が指した将棋ではないものが載っています。
後手一手損角換わりの元祖であり升田賞受賞者である淡路九段の将棋です。
青野九段らしいですし、元祖への敬意が感じられて面白く感じました。
本書は後手一手損角換わりの基礎として文句ない出来になっています。
とにかく戦法特有の手筋・指し方が多いので、今まで漫然と指していた方は目から鱗でしょう。
また相手を誘導しやすい戦法でもあるので、得意戦法にうってつけです。
お勧めの一冊だと思います。