- 出版社:学苑社
- サイズ:19cm/184p
- 利用対象:教員
- ISBN:978-4-7614-0724-7
障害の重い子とともにことばを育む 通じ合う喜びの中でコミュニケーションが生まれる
小川原 芳枝 (編著), 谷 俊治 (監修), 「あ」の会 (著)
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- 税込価格:1,890円(54pt)
- 発行年月:2009.7
- 発送可能日:24時間
- 本
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商品説明- 「障害の重い子とともにことばを育む 通じ合う喜びの中でコミュニケーションが生まれる」
子どもにとって、表情・発声・からだの動き・身ぶりなどはこころを表す「ことば」です−。重度の発達障害のある子どもたちを対象に行われた実践記録をもとに、ことばを生み出すためのヒントを提供する。【「TRC MARC」の商品解説】
ユーザーレビュー- 「障害の重い子とともにことばを育む 通じ合う喜びの中でコミュニケーションが生まれる」
9人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2009/08/03 13:20
障害の重い子ども達のことばを育むために~表情や発声、からだの動きや身振り、体調(発熱)、そして、パニックやいたずらに至るまですべてが子どもたちの全身をかけたことばなのです
投稿者:まざあぐうす(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
心身に重い障害を抱えて生まれてきた子ども達は、様々な痛みや不快感に耐え、自らの生命維持のために多くのエネルギーを費やさなくてはならず、言葉を発することや書くことに多大な困難を生じます。また、ことばを発することや書くことができても、ことばをコミュニケーションの手段として用いることができないことが多いのです。
本書は、「障害児のためのことばあそび」の実践を通して、どんなに障害が重い子でも、大人のかかわり方次第で自分の中のことばに気付いていくことができるという確信を得た小川原芳江氏や佐藤真理子氏を中心とする「あ」の会のメンバー(養護学校・小学校教師、保育士、看護師、施設職員、保護者)が、「子どもの心に添う」「子どもの表現力を育てる」というテーマで、発語が困難な状態の子どもたちのことばを生み出すための研究を重ねていた時期の実践記録です。
特筆すべき点は、監修の谷俊治医師をはじめ執筆者全員が、文字言語や音声言語にとどまらず、表情や発声、からだの動きや身振り、そして、体調(発熱)に至るまで微細なサインを子ども達のことばとして受け止めていること、そして、五感の全てで「ことば」を発している子ども達の思いを自らの五感を総動員して受け取り、受け取った「ことば」を私たちが普通に使う「ことば」へと導いていく研究を重ねている点にあります。また、ことばは強制的に教えて言わせたとしても決してその子のものにはならず、ことばとしての意味も機能ももたず、拡がっていかない。自分から使おうという気持ちが育ってはじめて、自分のものとしてとりこみ、使えるようになるという教育観が基本にあります。
子ども達が起こすパニックやいたずらに関しても、ことばの宝庫と見なし、より良い形のコミュニケーションへと導いていきます。子どもの心の微細なサインを見逃さないためにはどのようにしたらよいのか、また、子ども達が自分の中のことばに気付くためにはどのように子ども達を導いたらよいのか…、思い込みで子ども達の思いがわかったつもりにならないように常に問題意識を新たにしています。
私の娘も、点頭てんかんという重い病を抱えて生まれてきました。歩くことも話すこともままならない乳幼児期の娘から声にならない思いをたくさん受け止めてきました。障害を抱えた子どもの母親として、ことばを教え込むことや障害を治すことではなく、子ども達に安心して話せる場を提供し、子ども達の思いを真剣に聞き取ろうとしてくれる指導者の存在は頼もしいものです。また、どんなに重い障害を抱えていても、子どもたちは生きていくことを楽しみたいと思っているのです。ことばの育つ土台は楽しい経験にあるという「ことばあそび」から得られた確信に深く共感を覚えます。監修の谷俊治医師のコメントにより研究への示唆と学問的意味づけがなされ、研究書としての価値が本書に付加されています。障害の重い子ども達の人間存在をかけたことばを育むために本書を執筆者の一人として推薦させていただきます。「障害児のためのことばあそび」の実践に関しては『あたしのあ あなたのア』を、家庭指導に関しては、『救いを求める子どもたち―病気・問題行動が訴えるもの―』を合わせてお薦めします。





