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  4. プロコフィエフ短編集

プロコフィエフ短編集

  • 出版社:群像社
  • サイズ:17cm/217p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-903619-16-3

プロコフィエフ短編集 (群像社ライブラリー)

セルゲイ・プロコフィエフ (著), サブリナ・エレオノーラ (訳), 豊田 菜穂子 (訳)

  • 全体の評価 41件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,89054pt
  • 発行年月:2009.8
  • 発送可能日:24時間

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商品説明- 「プロコフィエフ短編集」

20世紀はじめのロシアを代表する作曲家プロコフィエフが不思議な魅力にあふれた短編小説をいくつも書いていた!エッフェル塔が突然歩き始め、キノコ狩りの子どもは地下王国に迷いこみ、ニューヨークの摩天楼に現れたエジプトの王がアメリカの石油王と奇妙な対話を繰り広げる…。今世紀になってはじめてその存在が明らかになった音楽的小説の世界を日本で初めて紹介。日本滞在中の日記もおさめた音楽家プロコフィエフの耳で読み、眼で聞く物語の世界。【「BOOK」データベースの商品解説】

エッフェル塔が歩き始め、キノコ狩りの子どもは地下王国に迷いこみ、エジプトの王と石油王が対話する…。20世紀はじめのロシアを代表する作曲家プロコフィエフによる不思議な魅力にあふれた短編小説集。【「TRC MARC」の商品解説】

収録作品一覧- 「プロコフィエフ短編集」

いまわしい犬 15−28
毒キノコのお話 29−54
彷徨える塔 55−72

著者紹介- 「プロコフィエフ短編集」

セルゲイ・プロコフィエフ

略歴
〈セルゲイ・プロコフィエフ〉1891〜1953年。ロシア帝国領(現ウクライナ)ソンツェフカ村生まれ。作曲家、ピアニスト。作品に、バレエ音楽「ロメオとジュリエット」、交響的物語「ピーターと狼」など多数。

ユーザーレビュー- 「プロコフィエフ短編集」

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10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/10/07 17:34

作曲家は、奇妙で面白いファンタジーを、日本で、書いていた

投稿者:うみひこ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 プロコフィエフ、あの作曲家の?日本に来たことがあったの?え、小説も書いていたの?
 これが、この本を知ったときの正直な感想だ。でも、『ロミオとジュリエット』のあの不可思議な旋律を鼻歌で歌いながらこの本のページをめくってみると、思いもかけない奇想天外な物語に魅了されてしまった。
 
 エッフェル塔がバビロン目指して歩き出す『彷徨える塔』、赤外線と紫外線の姉妹のせいで、アメリカ人の石油を手に入れた実業家が、エジプトのファラオと出会う羽目になる『紫外線の気まぐれ』。奇妙きてれつで、見事な短編が、次々現れる。
 なかでも楽しい物語は、五歳になるターニャちゃんがベニテングダケと地下世界に出かける『毒キノコのお話』だ。ロシアの森のキノコ狩りの楽しさを思わせるこの物語を読んでいると、中国の蟻の国へ出かける冒険談、李公佐の『南柯太守伝』や、転がったおむすびを追いかけて鼠の国へ行く、日本の『おむすびころりん』を思い出す。
そして、話の中に引き込まれて、思わず、
「ターニャちゃん、スミレ色のドアを開けて」
と、声をかけたくなってしまう。

 この他、ここに納められた全部で11編の短い物語は、プロコフィエフがロシアを抜け出してニューヨークへ渡った、前後3年の間に書き上げられたという。このうち、どの物語が日本で書かれ、或いは、日本で着想を得たのかは、読んでからのお楽しみだ。

 第二部の日記によると、彼は、1918年革命の翌年に極東ロシアを経由して日本に渡り、そこからアメリカに至ったという。最初の予定では、南米へ行くつもりで、そのための「船を待つ間」の短い滞在だったらしい。その間に、3回の演奏会の他、プロコフィエフは、大阪、京都、奈良へと足を伸ばし、横浜や箱根や軽井沢へも出かけている。 
 あのプロコフィエフが、東京駅のステーションホテルに泊まったり、大阪人のせわしない扇の使い方を見たり、京都の疎水を舟で巡ったり、奈良の鹿にパンをやって、鹿に取り囲まれたりして、日本を楽しんだのかと思うと不思議な気がする。徳川頼貞侯爵に500円で小曲をひとつ作曲する約束もしたのだが、アメリカ行きのために駄目になったのは、実に残念な話だ。

 『三つのオレンジの恋』のオペラの構想を練ったり、『意志と表象としての世界』を読み耽ったりしているプロコイエフの姿を垣間見ることもできるこの日記は、ファンにとって、実に興味深く、楽しめるものだろう。
そして、同時に、当時の日本人が、どのように、そしてどの程度の西洋音楽を鑑賞することができたのかを知ることのできる、貴重な資料だとも言えるだろう。


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