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熊野 神と仏

  • 出版社:原書房
  • サイズ:20cm/217p 図版5枚
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-562-04513-6

熊野 神と仏

植島 啓司 (著), 九鬼 家隆 (著), 田中 利典 (著)

  • 全体の評価 51件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:2,10060pt
  • 発行年月:2009.9
  • 発送可能日:1~3日

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商品説明- 「熊野 神と仏」

熊野本宮大社宮司と吉野金峯山寺の執行長という、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」をめぐる当事者同士の「神仏習合」などについての見解を、宗教人類学者・植島啓司がナビゲーターとしてまとめる。

収録作品一覧- 「熊野 神と仏」

熊野考 植島啓司 著 1−39
あまたの神と仏 田中利典 著 40−68
熊野という原点 九鬼家隆 著 69−92

著者紹介- 「熊野 神と仏」

植島 啓司

略歴
〈植島啓司〉1947年東京生まれ。宗教人類学者。関西大学教授、人間総合科学大学教授等を歴任。著書に「賭ける魂」など。
〈九鬼家隆〉1956年和歌山県生まれ。熊野本宮大社宮司。神社本庁参与。
〈田中利典〉1955年京都府生まれ。金峯山修験本宗宗務総長・金峯山寺執行長。

関連キーワード- 「熊野 神と仏」

ユーザーレビュー- 「熊野 神と仏」

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2009/10/25 19:26

神と仏の話をしよう!

投稿者:野棘かな(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、宗教学者植島啓司氏の「熊野考」で始まり、金峯山寺執行長の田中利典氏「あまたの神と仏」、熊野本宮大社宮司の九鬼家隆氏「熊野という原点」と続く3部構成で半分、残り半分の紙面に三人による鼎談が収録され、熊野市、本宮、吉野のきれいなカラー写真や文中のモノクロ写真、挿絵もあり、文字も大きく読みやすい本だ。

それぞれの立場で世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」への研究や歴史、思いを綴りながら、タイトル通りの神と仏の話をわかりやすく紐解いている。

植島氏は、「紀伊山地の霊場と参詣道」が他の世界遺産と決定的に違うのは、熊野三山、吉野、大峯、高野山というそれぞれ異なる宗教の聖地を中心にして、まるで網の目のように参詣道が結ばれている。いわゆる神道、修験道、仏教(真言密教)という異なる宗教が道で結ばれ、それぞれに参詣する人々がそこを自由自在に移動するなどということは世界中のどこにも存在しない現象なのであると語る。

田中利典氏の言葉を借りれば、この「紀伊山地の霊場と参詣道」の世界遺産登録という大きな流れが神社界と仏教界の和合を助長させ、この流れは、今後必ず全国に波及していくに違いないという期待感もある。
金峯山寺執行長の田中利典氏は、最も日本的な仏教とは何かというと修験道こそ、その一つの形だという。山岳に対する畏れや思い、自然に対する畏れや思い、これに仏教とりわけ密教思想や、天台の本覚思想を取り込んで修験道は成立していると語る。

九鬼氏は、神道というのは神の道であり、イコール人の道でもあるわけで、初詣、お宮参り、七五三と、本来は日本人が繰り返してきた人生儀礼の一つであり、儀礼のたびに神社に詣でて、日々の健康や幸せを祈ったが昨今は核家族化が進んで神棚も祀っていないので、神社がつい日常とは隔たりがあるように感じてしまう。
神道だからと身構えるのではなく、人生の節目に限定せず、日常でもほっとしたいときに、リセットしたいとき、住まいの近くの神社を訪ね、その土地にどんな神様が祀られ手いるかを知り、楽な気持ちでお詣りをする習慣を知ってもらいたいと語る。
熊野三山のシンボルが日本サッカー協会のシンボルと同じ八咫烏という三本足の烏と知って、ちょっと親近感を覚えました。伝承では、神武天皇東征の折に、大和の国へ道案内をしたアマテラスのお使いであり、八咫とは大きく広いという意味とのこと。
勿論、熊野三山のほうがはるか先に生じたシンボル、三本足の八咫烏ですが、日本サッカー協会の八咫烏は三本の足の一本でボールを押さえ、ゴールへと導く使いとして考えられているそうだ。

後半のお三方による鼎談は、三重県と朝日カルチャーセンター共催の講座での内容を加筆修正したもので、フリートークの雰囲気が十分残っているため
三人の会話を聞いているような感じで読み進むことができる。

この本で語られる、神仏習合の話や神と仏は、あなたの嫌いないわゆる宗教ではないし、片方だけを向いている人の話でもない。
日本人の根底にある心を追求した、日本人のアイデンティティの基となる、日本人の心を癒し日本人の心にフィットするナチュラルな精神を語っている。

植島氏の言う、人を呼び寄せる何かがあった、神秘的な見えない力があったという熊野三山や吉野、大峯、高野山に行って私も確かめたいと思う。
いつもように、その場所に立ち、どんな香りがしてどんな音がするのか、どんな気持ちになるのだろう、私を受け入れてくれる場所かしらと。

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