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やめて!

  • 出版社:徳間書店
  • サイズ:26cm/40p
  • 利用対象:幼児
  • ISBN:978-4-19-862855-0

やめて!

デイビッド・マクフェイル (作・絵), 柳田 邦男 (訳)

  • 全体の評価 53件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:1,68048pt
  • 発行年月:2009.11
  • 発送可能日:24時間
  • 絵本

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商品説明- 「やめて!」

男の子は、一通の手紙を書きおえると、封をとじ、切手をはり、ポストに出しにでかけました。そのとき、男の子のまわりで起こっていたことは…?200冊を越す絵本に携わったデイビッド・マクフェイルが、争いのない未来への願いをこめて描きました。文字のない一画面一画面が雄弁に物語を伝えます。そして、男の子が口にしたことば、それは…。すべての暴力に対して「やめて!」と訴える力強い絵本。5さい〜。【「BOOK」データベースの商品解説】

男の子は1通の手紙を書きおえると、封をとじ、切手をはり、ポストに出しにでかけました。そのとき、男の子のまわりで起こっていたこととは…? 争いのない未来への願いがこもった、心に響く絵本。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「やめて!」

デイビッド・マクフェイル

略歴
〈デイビッド・マクフェイル〉アメリカ・マサチューセッツ州生まれ。ボストン・ファインアートミュージアムスクールに入学。絵本作家。絵本に「くまくんのじてんしゃ」「ほんがすき!」など。

ユーザーレビュー- 「やめて!」

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5.0
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5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/10/28 01:02

す、すごい絵本を見つけてしまった。これぞ、絵本の中の絵本と言える傑作

投稿者:チャミ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 扉表紙に書かれているのは、男の子が「やめて!」と叫んでいる姿。絵本を開くまでは、いじめについてか、もっと些細なテーマだと思っていた。ところが、次のページで雲行きが変わる。男の子が手紙を書き終え、宛名には「だいとうりょうさま」の文字。その意味するところは…。
 それからはずっと絵だけのページが続き、語りの部分は一切なし。中ほどで出てくるのが「やめて!」という短いセリフだけ。でも、それだけで十分なのです。男の子が大統領に訴えたかったこと、それは、ページをめくり、絵を見るだけでビシビシと心に伝わってきます。頭上を飛ぶ戦闘機、街を破壊する戦車、民家に押し入る兵隊たち、表現の自由のない世界…。ポストまでたどり着いた男の子を待っていたのは、いじわるな少年。そこで初めて、男の子は「やめて!」と言います。少年は「やめて!」という男の子の強い意志に思わず怯み、やがて歩み寄ります。この瞬間から各ページの雰囲気が一変します。一言「やめて」(原文ではNO)と、拒否することで世界が変化することが絵だけで表現されています。
 作者デイビッド・マクフェイルは子供たちの世界からいじめをなくすためには、大人たちの暴力をなくすことからと考えて、この絵本を作ろうと思ったそうです。
 本来、絵本とは絵を通じて、読者の想像力を刺激し、出来る限りのわずかな語りだけで作者の想いを伝えるもの。だからこそ、児童書とは違い、文字の読めない小さな子にも楽しむことができるのだと思います。最近の絵本は単調な絵だけを繰り返し、長めの語りで引っ張ろうという傾向が多いのですが、この絵本は絵本の原点ともいうべき傑作。物語の展開を絵で見事に表現し、そこにたった一言を添えることで、強烈なインパクトを読者に与えます。ノンフィクション作家である柳田邦男さんを「すごい」と言わしめた絵本は読んでみる価値が十分にあります。

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4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/11/20 08:35

世界中のすべての人の希望が、この絵本に!

投稿者:佐々木 なおこ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

強いメッセージが心にズドンと直球で届きました。
柳田邦男さんの訳した絵本です。以前、柳田さん著『大人が絵本に涙するとき』を読んで、改めて絵本の偉大さに感じ入ったのを思い出しました。

表紙で、男の子が「やめて!」と叫んでいます。
心からの叫びを、この絵本をめくる誰もが、きっと共感するだろうと、思いました。

ほとんどセリフがない絵本です。
男の子が大統領あてに一通の手紙を書きます。
その手紙を持ってポストまで行き、そうしてポストに手紙をいれて、また家に帰って行く…。
男の子がポストへ行く道中、あちこちで戦火が広がっています。
つぶらな瞳で現実を見ている、その姿に心を揺り動かされます。
そして、ポスト前で出会った少年とのやりとり、
ポストに手紙を入れたあと、男の子とまわりで起こっている心温まるやりとり…。そのどれもが、心に深く迫ってきます。

無表情だった男の子がページが最後に近づくにつれて、すこしづつ柔らかい表情になっていきました。そうして最後の男の子の後ろ姿に、私は心安らいだ気持ちを感じました。

世界中のすべての人の希望が、この絵本にあると、思いました。

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/12/19 06:47

音に満ちた絵本

投稿者:夏の雨(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 表紙が目をひきます。防寒服でまんまるになった男の子が「やめて!」と叫んでいます。男の子特有の高く裏返った声が聞こえそうです。
 この絵本には、表紙の「やめて!」のほかにたった三つの言葉しか書かれていません。それなのに、この絵本はたくさんの音に満ちています。

 どこの国の話でしょうか。表紙に出てくる男の子が一生懸命大統領に手紙を書いています。それはどこの国だっていいかもしれません。この国は世界のどこかに、いつの時代にも存在する国です。私たちの国からうんと遠いかもしれませんし、すぐそばかもしれません。どこであってもいいのです。ただ男の子のこの国は確かにこの世界に存在することにはちがいありません。
 男の子は大統領へ手紙を出そうと、おもてに飛び出します。空にはたくさんの戦闘機が飛んでいます。そして、大きな爆弾が丘の上に落とされます。
 本のなかにはどんな言葉もどんな音も描かれていません。でも、たくさんの嫌な音に耳をふさぎたくなります。ゴー、そしてドカーン。
 町には戦車が行き来し、兵士が走り回ります。戦車の重い音、兵士のザクザクという軍靴の音。叩かれる家の扉、男の悲鳴。家のなかでひっそりと息をする人々の心臓の音。
 男の子はそんな野蛮な音に満ちた町を通り、やっとポストに近づきました。そこに待っていたのは不良少年。男の子の胸ぐらをつかんで不良少年が殴りかかるその時、男の子は叫びます。
 「やめて!」
 氾濫していた音が消え、男の子の声だけが響いてきます。

 暴力や戦争に対して「やめて!」という勇気が必要なことを、ほとんど言葉をもたないこの一冊の絵本が教えてくれます。そして、その勇気が友情をうみ、町を平和にし、たくさんの笑顔をもたらしてくれることを。
 男の子の帰り道は、そんなやさしい音に満ちています。友だちになった不良少年の軽やかな走り音、くすくす笑い、自転車のペダルをこぐ音。
 どうか、描かれていない音にじっと耳をすませてみて下さい。

 ◆この書評のこぼれ話は「本のブログ ほん☆たす」でお読みいただけます。

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