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プールの底に眠る(講談社ノベルス)

プールの底に眠る (講談社ノベルス)

白河 三兎 (著)

  • 全体の評価 4.52件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:84024pt
  • 発行年月:2009.12
  • 発送可能日:1~3日
  • 新書

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商品説明- 「プールの底に眠る」

夏の終わり、僕は裏山で「セミ」に出逢った。木の上で首にロープを巻き、自殺しようとしていた少女。彼女は、それでもとても美しかった。陽炎のように儚い一週間の中で、僕は彼女に恋をする。あれから十三年…。僕は彼女の思い出をたどっている。「殺人」の罪を背負い、留置場の中で—。誰もが持つ、切なくも愛おしい記憶が鮮やかに蘇る。第42回メフィスト賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】

【メフィスト賞(第42回)】夏の終わり、裏山で自殺しようとしていた少女に出会い、陽炎のように儚い1週間の中で、恋をした「僕」。あれから13年、「僕」は「殺人」の罪を背負い、留置場の中で彼女の思い出をたどっていた…。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「プールの底に眠る」

白河 三兎

略歴
〈白河三兎〉「プールの底に眠る」で第42回メフィスト賞を受賞しデビュー。

ユーザーレビュー- 「プールの底に眠る」

全体の評価
4.5
評価内訳 全て(2件)
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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/01/19 22:05

つよくて、やさしくて、よわい

投稿者:はぴえだ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み始めると、揺らぎの中に嵌り込む。
過去に引きずられて、引きずられて、抗って。
前を向こうとして、無理をして。
その姿が、強くて、優しくて。
それでも、音を立てて崩れ落ちた時の脆さ。
壊れた時にまた新たに見えるものがある、未来。

キャラクターに温度感が感じられず、うすっぺらかったり、脆弱なイメージを抱かせたりもするのだか、それがこの作品の特徴であり、ガラスのような繊細さを際立たせている。
ストーリー運びもまどろっこしいくらいに動かない。
それこそプールに沈んで、じっと浮上を待つ感じで。
急激な変化を見せない。けれども変化しないわけではなく、緩やかなもので。実際のところ、現実もそんなものだし、その辺りがリアルで秀逸。

ピンポイントで、アラサー世代の話だと思われるのだが、それ以下、それ以上でも重なる部分はあるはず。青春が誰にでもあるように。

大人びていたあの日。
大人になりきれていない現在。
揺らぎと閉塞感。
明日への一歩。

それらを淡々と描き出した、青春の終焉の物語である。

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2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/01/25 12:32

僕の呼び名に関する青春の記憶

投稿者:かつき(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

1995年、17歳の少年と中学1年の少女が出会う話と
13年後、殺人罪で捕まった元少年の留置所での回想を
クロスカッティングしていきます。

この頃、流行りの軟弱な草食系男子の「僕」は、
少女との間では「イルカ」と呼ばれ、
もう一人、物語の主要登場人物の由利など
友だちには「マザ」というあだ名で呼ばれます。

この呼び名ひとつにしても
「名前っていうのは付けられるもので、名乗るものじゃない」
など、独特の世界観を最初から醸し出します。
さらに小学校時代の同級生の死など、
暗さをまとった小説として冒頭から惹きつけられます。

また、もう一人の強い女子「由利」の存在がいい。
僕との友情の強さを感じるし、それを言葉ではなく、
BFの嫉妬、彼女の父親の死などエピソードで語っているのが秀逸。
女子と男子の友情をうまく描き出しています。

欠点はあるものの、殺人罪、同級生の死の意外な真相など、
隠されたものが出てくれば出てくるほど
物語がおもしろくなっていきます。
巧みなリーダビリティで、読者を引っ張る力を感じました。



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