プールの底に眠る (講談社ノベルス)
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- 税込価格:840円(24pt)
- 発行年月:2009.12
- 発送可能日:1~3日
- 本 新書
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商品説明- 「プールの底に眠る」
夏の終わり、僕は裏山で「セミ」に出逢った。木の上で首にロープを巻き、自殺しようとしていた少女。彼女は、それでもとても美しかった。陽炎のように儚い一週間の中で、僕は彼女に恋をする。あれから十三年…。僕は彼女の思い出をたどっている。「殺人」の罪を背負い、留置場の中で—。誰もが持つ、切なくも愛おしい記憶が鮮やかに蘇る。第42回メフィスト賞受賞作。【「BOOK」データベースの商品解説】
【メフィスト賞(第42回)】夏の終わり、裏山で自殺しようとしていた少女に出会い、陽炎のように儚い1週間の中で、恋をした「僕」。あれから13年、「僕」は「殺人」の罪を背負い、留置場の中で彼女の思い出をたどっていた…。【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「プールの底に眠る」
白河 三兎
- 略歴
- 〈白河三兎〉「プールの底に眠る」で第42回メフィスト賞を受賞しデビュー。
ユーザーレビュー- 「プールの底に眠る」
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/01/19 22:05
つよくて、やさしくて、よわい
投稿者:はぴえだ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めると、揺らぎの中に嵌り込む。
過去に引きずられて、引きずられて、抗って。
前を向こうとして、無理をして。
その姿が、強くて、優しくて。
それでも、音を立てて崩れ落ちた時の脆さ。
壊れた時にまた新たに見えるものがある、未来。
キャラクターに温度感が感じられず、うすっぺらかったり、脆弱なイメージを抱かせたりもするのだか、それがこの作品の特徴であり、ガラスのような繊細さを際立たせている。
ストーリー運びもまどろっこしいくらいに動かない。
それこそプールに沈んで、じっと浮上を待つ感じで。
急激な変化を見せない。けれども変化しないわけではなく、緩やかなもので。実際のところ、現実もそんなものだし、その辺りがリアルで秀逸。
ピンポイントで、アラサー世代の話だと思われるのだが、それ以下、それ以上でも重なる部分はあるはず。青春が誰にでもあるように。
大人びていたあの日。
大人になりきれていない現在。
揺らぎと閉塞感。
明日への一歩。
それらを淡々と描き出した、青春の終焉の物語である。
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/01/25 12:32
僕の呼び名に関する青春の記憶
投稿者:かつき(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
1995年、17歳の少年と中学1年の少女が出会う話と
13年後、殺人罪で捕まった元少年の留置所での回想を
クロスカッティングしていきます。
この頃、流行りの軟弱な草食系男子の「僕」は、
少女との間では「イルカ」と呼ばれ、
もう一人、物語の主要登場人物の由利など
友だちには「マザ」というあだ名で呼ばれます。
この呼び名ひとつにしても
「名前っていうのは付けられるもので、名乗るものじゃない」
など、独特の世界観を最初から醸し出します。
さらに小学校時代の同級生の死など、
暗さをまとった小説として冒頭から惹きつけられます。
また、もう一人の強い女子「由利」の存在がいい。
僕との友情の強さを感じるし、それを言葉ではなく、
BFの嫉妬、彼女の父親の死などエピソードで語っているのが秀逸。
女子と男子の友情をうまく描き出しています。
欠点はあるものの、殺人罪、同級生の死の意外な真相など、
隠されたものが出てくれば出てくるほど
物語がおもしろくなっていきます。
巧みなリーダビリティで、読者を引っ張る力を感じました。







