進化考古学の大冒険 (新潮選書)
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- 税込価格:1,260円(36pt)
- 発行年月:2009.12
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商品説明- 「進化考古学の大冒険」
私たちの祖先はなぜ土器に美を求め、農耕とともに戦争を始め、巨大な古墳を造ったのか? 旧石器時代から古墳時代まで、モノを分析して「ヒトの心の歴史」に迫り、日本人の原像をも問い直す考古学の最先端!【「TRC MARC」の商品解説】
著者紹介- 「進化考古学の大冒険」
松木 武彦
- 略歴
- 〈松木武彦〉1961年愛媛県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学准教授。専攻は日本考古学。「列島創世記」でサントリー学芸賞受賞。他の著書に「人はなぜ戦うのか」など。
ユーザーレビュー- 「進化考古学の大冒険」
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2010/01/11 16:16
進化考古学という魅力的な方法論
投稿者:FAT(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、小学館版の「全集 日本の歴史」の第一巻『列島創世記』の著者が「自然科学の分野で飛躍的に発展した進化科学の成果に導かれて、考古学者がこれまで本業としてきた土器や石器、住居や墓などの解釈を、もっと科学に近づけてみよう、というのが本書のねらいである。」として、進化考古学(あるいは認知考古学)を平易に紹介するものである。
進化考古学(認知考古学)を評者なりに解釈すると、個々の人工物の製作「意図」ではなくて、人工物がヒトにどのような心理的・認知的効果を生み出し、それがどのように「共進化」してきたのかを解明する知的営み、とでもなろうか。
非常に魅力的な歴史へのアプローチではなかろうか。
本書の最終章において著者は、無文字社会と文字社会とでは、人工物に込められている人間の想念というか、「知の共有にかかわるときのありよう」が異なると、強調している。文字社会であえて人工物の存在形とそこから喚起される個々人の認知を直結させてしまうと、一種のフェティシズム、「へうげもの」で描かれるような世界にいってしまうのかもしれない。それ故、文字社会における「直結」を戒める著者の姿勢は、確かにそうあるべきなのだろう。
しかし、本書で展開されている進化考古学のロジック・分析手法を現代の社会分析に転用して、人工物、例えば服飾のデザインや流行色の短期的な変化に対し、そんな解釈を施してみたくなるのも確かだ。
つまるところ、文字資料は嘘をつくが、人工物は解釈は難しいが嘘はつかないということかもしれない。その解釈において、禁欲的・抑制的でいられるならば、進化考古学という方法論は、先史時代を解明する非常に優れた方法論ということになる。
本書によって、その進化考古学のパースペクティブの広がりを知ることができる。







