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茶の世界史 中国の霊薬から世界の飲み物へ

  • 出版社:白水社
  • サイズ:20cm/283,13p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-560-08050-4

茶の世界史 中国の霊薬から世界の飲み物へ

ビアトリス・ホーネガー (著), 平田 紀之 (訳)

  • 全体の評価 42件のユーザーレビュー
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  • 税込価格:3,15090pt
  • 発行年月:2010.2
  • 発送可能日:購入できません

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商品説明- 「茶の世界史 中国の霊薬から世界の飲み物へ」

水を除き、人類が最も古くから知っていた飲み物のひとつである茶が作り出してきた豊かな文化。その変遷の歴史を豊富な資料をもとに東西交流という観点から描く。また、今日の茶貿易を取り巻く問題と状況も探る。【「TRC MARC」の商品解説】

著者紹介- 「茶の世界史 中国の霊薬から世界の飲み物へ」

ビアトリス・ホーネガー

略歴
〈ビアトリス・ホーネガー〉ローマ大学の歴史・哲学科で修士号を取得。2009年にはUCLAのファウラー美術館から始まる「茶の文化と歴史」巡回展のゲスト・キュレーターを務める。ロサンゼルス在住。

関連キーワード- 「茶の世界史 中国の霊薬から世界の飲み物へ」

ユーザーレビュー- 「茶の世界史 中国の霊薬から世界の飲み物へ」

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3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/03/13 14:56

ティーカップを持つ手がふと止まる

投稿者:ぽむ(女性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 テーマ史が好き。そして,身近なモノの歴史が好き。
 特にお茶は入試問題にもよく取り上げられる,世界史的にもおもしろいテーマだから,こういったタイトルの本はわりとよく出ているのだけど,霊薬とされていた頃から現在のフェアトレードにつながる問題までをひとつながりで扱っているのがこの本のおもしろさじゃないかな。

 各章の最初に出ている茶に関する史料文献の引用もいいね。
 それぞれの時代や地域の人の茶に対する意識がよくわかる。
 
 第一部「東から」では,中国における茶の起源や中国文化圏での茶の広がりについて,第二部「西へ」がヨーロッパ人の茶との出会いが彼らの生活にもたらした変化,そして茶の普及が背景になって起こったアヘン戦争など茶をめぐる東西交流を詳細に描いている。
 ヨーロッパで怪しげな混ぜものをしたバッタもん茶がけっこう売られていたこととか,インドでの茶栽培の試みなんかはおもしろかったな。
 第三部「珍しいもの,不明な事,まちがった呼称と事実」は,一章ワンテーマで茶に関わるさまざまな小ネタを取り上げている。
 わりと有名なのが茶の呼称“ティー”と“チャ”の違いが生まれた理由。
 授業の中でうまく使えそうなネタがたくさん。
 そして,第四部では現代における茶栽培や貿易の実情と問題点について。
 日頃何気なくもガバガバと飲んでいるお茶について,ふと立ち止まって考えてしまう。

 通しでじっくり読んでもいいし,気の向いたところを拾い読みしてもいい本だな。
 

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5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

2010/02/20 07:15

歴史を動かしたひすい色の液体

投稿者:狸パンチ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る

 茶が世界史に与えた影響ははかりしれません。それが西洋人の求めるものとなった時、最も迷惑をこうむったのは、茶を輸出する側の中国でした。西洋人は銀で茶を買いました。しかし、中国は物資の豊かな国ですから、西洋から買うものは別にありません。西洋の銀はどんどんなくなっていきます。そして青い目の欲望に満ちた人たちは、インドを産地にしてアヘンを中国に売ります。国を挙げての麻薬商売。もちろん西洋でもそんな汚い商売に倫理的に反対する人もいましたが、小さな声でした。中国も林則徐という賄賂になびかない高潔な人をアヘン取締に派遣しますが、結局は西洋が戦争をしかけます。アヘン戦争。中国はむりやりに開港をさせられ、中国人の1割はアヘン中毒となっていました。

 こうした悪名高い貿易については、角山栄さんの『茶の世界史』(中公新書)に書かれています。本書の特徴といえば、茶がどのように西洋に広まっていったのかを、とても詳しく書いていることでしょう。原題の「ひすい色の液体」はまたたく間に西洋に広がり、西洋のなかでも歴史を動かすものとなりました。

 茶が伝わる前は子供でもビールを朝から飲んでいたそうです。安全で体にいい茶はそれにとってかわります。ロンドンで政談が繰り返されたコーヒーハウスでも茶が優勢になっていきます。国が目を付けないわけはなく高い税金が課せられ、密輸が横行するとともに、植民地アメリカでは、ボストンティー事件のように、茶の課税に抗議する運動が起き、やがては独立戦争へと発展していきます。

 本書には蘊蓄も豊かです。茶とチャイはどう違うのか、ティーバッグはどのように発明されたのか、そして現在まで時間はくだり、茶農園で搾取されてきた第三世界の人々の話まで触れられています。

 西洋人の本ですから、アジアでの茶文化の発展までは詳しくカバーされていませんが、著者は千利休の茶道にとても関心を寄せています。茶は人間の精神に働き掛け、それゆえに歴史を動かすインパクトを与えたということでしょう。茶をめぐる長い歴史が網羅的に書かれていますが、それぞれのエピソードは面白く、モノと歴史を考えるには興味深い一冊と言えます。

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