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紙の本
荒地の恋 (文春文庫)
著者 ねじめ 正一 (著)
五十三歳の男が親友の妻と恋に落ちた時、彼らの地獄は始まった。詩神と酒神に愛された男・田村隆一。感受性の強いその妻・明子。そして、北村太郎は明子に出会って家庭も職場も捨て、...
荒地の恋 (文春文庫)
荒地の恋
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商品説明
五十三歳の男が親友の妻と恋に落ちた時、彼らの地獄は始まった。詩神と酒神に愛された男・田村隆一。感受性の強いその妻・明子。そして、北村太郎は明子に出会って家庭も職場も捨て、「言葉」を得る—。宿命で結ばれた「荒地派」の詩人たちの軌跡を直木賞作家が描く傑作長篇小説。第三回中央公論文芸賞受賞。【「BOOK」データベースの商品解説】
【中央公論文芸賞(第3回)】【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
詩人の謎の世界
2010/09/30 14:27
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:碑文谷 次郎 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここに妻子ある一人の中年男がいる。彼の恋人はあろうことか中学・高校の同級生であった親友のれっきとした妻である。彼は職場と妻子を捨て、恋人は夫を捨てて、同棲生活を始める・・・と、まるで安直なTVドラマの筋書きであるが、彼は「北村太郎」という詩人であり、友人は「田村隆一」という戦後を代表する高名詩人である。この小説は、二人が実名で登場して、一人の女を対称点にして愛憎入り混じった友情と嫌悪をぶつけ合う顛末を丁寧に描いた作品である。詩人と言うものは洋の東西を問わず、いつの世も、タンポポの種子のようだ。彼の糟糠の妻も、結婚を控えた娘も、スーパーで働く長男も、けなげに辛抱強く種子の着地を待っているのだが、タンポポは風に吹かれお日様に誘われて漂うばかりである。最後は年若い、別の恋人とも遭遇し、モテモテのまま、69歳で死んでいった彼「北村太郎」とは、漂いながらどういう世界を見、又、どんな魅力を持った男だったのだろうか?TVドラマなら”ありえない”と一蹴できるのに、巧みな小説の仕掛けは、詩神にとりつかれた人間にのみ理解できるのであろう別世界を垣間見せ、生活常識人には大きな謎だけが残る。
紙の本
筆が生きている
2014/03/29 10:53
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:八犬伝 - この投稿者のレビュー一覧を見る
人の心理や情景が、生き生きと描かれている。
読み進むのが楽しい。
そんな1冊に巡り合えた。