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今日本に必要なのは、
ライフインフラ
経済を成長させるには
国民に安心をもたらすことが大切
そうすることで、
国民が貯蓄からどんどんお金を使い、経済が活性化する。
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橋本徹知事の下、立ち上げられた『大阪維新の会』。
その本意は、目的はどこにあるのか。
橋本知事のブレーンである上山信一の語る、これからの大阪府。
一大阪府民として、知事が何をやろうとしているのか、知っておこうと思って読んでみました。
大阪府の現状、良い点悪い点、悪い点を克服するためにはどのような街を目指せばいいか、そのような街になるためには何が必要か。
大阪だけでなく、日本全体の政治について、日本をかつて高度経済成長期を生きた『ジャパン株式会社』に例えて説明してきます。
新聞で切れ切れに伝わってきた情報が、まとまった理論として説明されていたので、その点では読んで良かったと思います。
関空と伊丹の統一化や、大阪市役所を中心とした人件費カット。
その方針が、具体的な数値により説得力を増して伝わってきます。
ついつい「上手い話には裏がある」と思ってしまって、根拠もなく「こんなに全部が全部万々歳で上手くいくんだろうか……」と感じることもありましたが、そもそも根底の考え方を理解していないと、反論もままならないので。
当たり前ですが、大阪ってちゃんと考えてるんだな、と思いました。
以下はこの本の中身とは関係ないことですが、思ったこと。
橋本知事のメディアでネタになる言動は、どうも売り言葉に買い言葉風というか、注目を集める点では役に立っているのだけれど、行き当たりばったり感が強いです。
インパクトのある一言で人気を集めてしまう最近の政治家に対する批判は強いですが、小泉元首相のような『言い得て妙』みたいな言動を、ついつい自分は好意的に見てしまいます。
橋本知事の場合はその反対で、考えはしっかりしているのでしょうが、言葉の選び方が「この人、考えなしに思いついたことを言ってるんじゃないだろうか」という気を呼び起こしてしまいます。つい「本当にちゃんと考えているのか」と思ってしまう、というか。
その点では、橋本知事は不利なのかなあ、と思ってしまいました。
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勉強になった。橋本知事がなぜ大阪を変えたいのかの原理がわかった気がした。そして同時に知事の凄さも感じ取れた。其れは決断力。経営者としての能力が優れている。
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大阪維新とは? 単に府庁の改革にとどまらず、大阪の都市のあり方を大きく変えていく社会運動であり、大阪府庁の行政サービスの域をはるかに超える都市戦略である。
目的は、大阪の子どもたちが、笑顔で暮らせる、ちゃんと食べていける町にする。
当面の目標 大阪都構想…
①大阪府庁と大阪市役所を同時に廃止し、新たに大阪都をつくる。
②都庁は、交通、産業政策など広域行政に専念する。特別区の区役所、各市役所、各役場は、福祉、教育など、日常の住民サービスを担当する。
③現在24ある大阪市の区役所は、8から9程度の特別区の区役所に再編し、その上で、強化する。
④特別区の対象エリアは、現在の大阪市よりも拡張し、堺市など、周辺の10市を含む。
この実現に向けた活動が、ONE大阪である。
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最近大阪都構想の話題をよく耳にしますが、実際の中身に関してあまり知識がなかったので、何気なく読んでみました。
著者は前大阪・関淳一市長のブレインを務めて、現在も橋下知事のブレインを務める自称改革屋です。
現在の日本の政治停滞状態をよくとらえて、独自の具体的解決策を打ち出しているので、読んでいて希望がわいてきます。
今年の4月の統一地方選挙が待ち通しいです。
大阪市会議員で、大阪維新の会が多数をにぎれば、一気に都構想へ向けて加速されることでしょう。
中央政治の停滞ぶりに、ある意味あきらめが漂い始めているこの時代に、橋下知事を中心とした、地方からの改革に期待したいです。
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大阪の方々には是非一読をおすすめ。
維新の会の主旨に全面的に賛同。中央に権力まとめて機能しなくなってかなりの時間がすぎた。廃県置州という考え方も面白い。まずは府市合わせを早期現実の物とし日本、アジアに勢いをつなげて欲しい。
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大阪から日本を再生するというのは多少大袈裟だと思うが、今の大阪市に潜む問題点は網羅的に示されていると思う。
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上山さんは本当に大阪、そして日本を本気で変えようと思っている。ただ、言えることは日本の中央集権システムを変えることができるのだろうか、どのように変えるのか、既得権益を得ている官僚、国会議員、地方議員、労働組合などといかに戦うのかがということだ。
これから上山さんの授業を受けるのが楽しみだ。
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表現は行き過ぎな感じもするが、自治体の再編はもっと進めるべきだと思う。著者らの「スピード感」を不要と思うのは、危機感が足りていないからなのだろうか。
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法律の人気番組で回答者としても活躍していた弁護士の橋下氏が大阪府知事に就任してから大阪が少し元気になってきたような気がします。
本に解説されているように、橋下氏には多くのブレインが支援しているようで、大阪都構想や、関西各県をEUになぞらえた考え方についても興味深いものがありました。関西に長い間お世話になった私にとっても、大阪を中心として西日本が元気になって欲しいと思いました。
本当かどうかわかりませんが、いまだに大阪人が心の奥底では「大阪夏の陣(1615)」で豊臣家が徳川家康に騙されたという400年腰の怨念がある、というのは関西に小学校時代に行って苦労した私はなんとなくですが、理解できるものがありました。
以下は気になったポイントです。
・大阪が衰退し続ける理由は、400年前の大阪夏の陣にある、大阪は豊臣家の城下町であったがそれを徳川家が天領化(植民地化)し、住民の自治意識を骨抜きにしたから(p5)
・大阪には2つの国がある、大阪市国と大阪府国、両者の事業は重複して仲が悪い(p7)
・一人当たりGDP、自殺者数、財政赤字の3つの指標が国の健康度を示す基本数値と考えられる、最近の日本は他国と比較して3つとも異常値となっている(p16)
・この20年間は、以下の3つのメニュー間を右往左往するのみ、1)成長・規制緩和・小さな政府、2)目先の公共事業、財政出動、景気対策、3)格差是正、大きな政府(p24)
・政府は地方に対して仕送り3点セットで還元してきた、1)補助金や地方交付税、2)公共事業、3)工場進出である(p27)
・日本社会安定化の秘密兵器が、終身雇用制度と地方の公共事業、日本の社会資本(698兆円)の3割以上を占めるのが道路、以下、農林漁業・文教施設・治水・下水道等(p29)
・企業運営が破綻するパターンとして、1)債務超過で借金が返済不能、2)資産はあるが運転資金が無い場合、現在の日本な2)のケースに近い(p38)
・国民一人当たりの正味金融資産は、アメリカ(936)に次いで、847万円で二位(p38)
・医学部の定員は1998年の約7600人でずっと凍結、それが2007年にやっと見直されて、医大の新設や定員増となった(p46)
・東京や大阪など、都市部の自治体が持つ不動産に注目すべき、民主党は労働組合が支持基盤のひとつなので着手しづらいかも(p59)
・アメリカはワスプ(白人のエリート支配層)の農園主や企業家が共和党(アフリカ系は例外)、移民等の低所得労働者、マイノリティが民主党支持という階級構造がある(p75)
・大阪人の心の奥底には、「大阪夏の陣(1615)」で豊臣家が徳川家康に騙されたという400年腰の怨念がある(p93)
・大阪は明治になると、政府の中枢機能である通貨や軍事の製造拠点となった、大阪は中央権力との関係をテコに発展してきた(p97)
・関東大震災後の1930年代には、都市としては日本最大の人口を誇��町に発展するが、1945年には8回にかたる大阪大空襲で1万人の市民が犠牲になり、街並みも失った(p100)
・大阪市には大企業の本社が多数あるので、ほんの10数年前までは、市の収入の6割以上を地元の税金でまかなえていて有数な裕福な市役所であった(p109)
・大阪市役所は、ごみ処理についても、過剰コスト・過剰人員・そして過剰サービスの3点セットを貫いてきた(p113)
・府と市の機関を合体させる必要がある、ちなみに大阪府と大阪市は2つの大学に対して合計217億円も投入している、東京都(首都大学東京)へは、129億円(p156)
・日韓のFTA(自由貿易協定)は1998年から交渉されているが、韓国が課している8%の自動車関税がネックで、まとまっていない(p180)
・道州制や地域割りの話は、どうやってその地域が稼げるかという観点から考えるべき、すると4州プラス2(北海道、沖縄)となる(p187)
・関西各県をEUになぞらえると、経済の中心の大阪はドイツ、文化の町京都はフランス、海洋都市の兵庫はイギリス、和歌山はイベリア半島(スペイン)、南北に細長い三重はイタリア、バチカンに相当する伊勢もある、商才にたけた滋賀はベルギー、奈良はスイス、福井はスカンジナビア(p188)
・明治維新の功績は、廃藩置県と四民平等である、身分制度の廃止とあいまって1876年に秩禄処分によって武士の権利を剥奪した(p193)
2010/10/31作成
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おはようございます。
写真の本、2008年から大阪府の特別顧問をされている元マッキンゼーの上山信一さんが昨年出された本。
先日読んだ橋下徹大阪府知事(次期大阪市長)の堺屋太一さんとの共著の内容と一貫しており、かつ、こちらの方がその根っこのところから掘り起こして論述されている。
つまり、橋下市長が主張されている「政策ではなく体制変革が必要」ということの背景が大阪だけの問題ではなく国政レベルでわかりやすく詳述されており、とても興味深く読んでいるところ。
大阪維新の会が大阪市長、大阪府知事ともに当選した今、読んでおくべきかと思う本。
大阪の問題は日本全体の問題の縮図であることが理解できる。
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上山信一さんの『大阪維新』読了。
「成長期においては、集権と分権のファインチューニングはあまり必要ではありませんでした。成長が、かなりの問題を覆い隠してくれたからです。
ところが、右肩上がりの成長は終わったのです。今は改革の定石に従って、日本国全体として管理すべきところは中央集権でがっちり管理をする。そして、細かなことはすべて現場(各州)にまかせてしまう。「大阪維新」の主張は、こうした国家経営の基本原則に立ち返ろうというものなです。」
という著者の結びの言葉にいたく共感。同感。
橋下徹氏が大阪市長、松井氏が大阪府知事となった今、読んでおくべき本です。
橋下さんが本当にこの本に書かれていることを目指そうというのであれば、私個人としては全面的に支持します。
「廃藩置県」ならぬ「廃県置州」、個々の政策だけでは不十分、統治体制の変更こそ今の日本に必須な改革なのですから。
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数字での検証が少ないけれど、これから気概の本ということで☆4。近畿ってユニットで見たら世界で指折りの経済圏な訳だから、元気な地域になって欲しいと切に願う。とりあえず、不便な交通網はなんとかして欲しい。
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大阪市・大阪府ともに、特別顧問などで行政に関わった「改革屋」である著者が、大阪だけでなく日本全体を見据え、歴史的事実からこれからの大阪の行方を斬る。
これは橋下徹氏がまだ府知事だった頃に書かれている。橋下徹氏の政治センスがべた褒めされていた。
大阪に住んでた割には二重行政のことも意識してなかったし(市外やったし)、阿倍野区役所職員の残業代不正受給も知らんかった。
府庁がWTCに移って、やったーと軽く思ったくらいやった。笑
そこに至るまでにどんなプロセスがあったか、勉強になった。
選挙前に橋下さんが「今の大阪は最低だと思ってます」って言ってた理由がよくわかった。
大阪維新の会のこれからに期待したい。
橋下さんがんばってほしい!
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次々と明らかになる大阪市の事実。橋下市長のやり方は単なるぶっ壊しに終わるのかもしれないが、不公平な世の中は一度ぶっ壊す必要があるのかも。
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本書は(題名通り)大阪維新の解説書である。
著者の上山信一氏は行政経営などをも行う経営コンサルタント(確か)であり、その視点から書かれた本は以下の特徴を持ち合わせている。
まず、第一章から第三章にかけては、現代日本の実情を経済や政治を軸に解説しているが、この本の趣旨からややずれるかもしれないが、見事に簡潔にしかも正確に日本の実情を描写できているという点で高く評価できるように思われる。この3章は後の大阪維新に関する解説の礎となる。
続く第四章から第六章は、大阪の現状をふまえた上での大阪維新の(執筆当初(2010年9月時点)の)構想を解説している。今から約1年前であり、具体的な構想まではたどり着けていないが、その骨格は読み取れると思う。しかしながら、(これはいかなる政治の抗争においても言えることかもしれないが)やや楽観的に感じ取れてしまう部分も多々ある。そういう点もありつつも、全体的には説得的に書かれていて興味を引き立てる内容である。
最後の第七章は筆者の専門分野である行政経営の視点からの解説であり、そこの部分に置いては価値ある知見が提供されていると言って良いかと思う。
以上見てきた通り、本書はいくつかの特徴を持ち合わせた新書であり、全体としてはかなり価値のある本だと思うし、同時に大阪維新について読者にもっと詳しく知りたいと思わせるという意味でも意義ある本だと思う。
当然ながら、大阪維新について知るためにはこの一冊だけでは不十分であり、現在どうなっているかという現状把握と、大阪維新に対する批判的(≠非難した)見地からの意見というものを網羅した上で読者一人一人が大阪維新について考える必要はあるかと思う。しかしながら、その導入という意味で本書は良書であると言えると思う。