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紙の本
不安定からの発想 (講談社学術文庫)
著者 佐貫 亦男 (著)
ライト兄弟はどうして大空を飛べたのか。それを可能にしたものは、勇気と主体的な制御思想だった。空が不安定なものであることを受け入れ、過度な安定に身を置かず、自らが操縦桿を握...
不安定からの発想 (講談社学術文庫)
不安定からの発想
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商品説明
ライト兄弟はどうして大空を飛べたのか。それを可能にしたものは、勇気と主体的な制御思想だった。空が不安定なものであることを受け入れ、過度な安定に身を置かず、自らが操縦桿を握ることで安定を生み出すのだと。それはわれわれの人生に重なる発想ではないか――。現代社会を生きる人々に航空工学の泰斗が贈る不安定な時代を生き抜く逆転の発想。(講談社学術文庫)
なぜライト兄弟は空を飛べたのか――
安定を捨てよ!
不安定なシステムをみずから操縦し、自由な大空へ飛び立て!
ライト兄弟はどうして大空を飛べたのか。それを可能にしたものは、勇気と主体的な制御思想だった。空が不安定なものであることを受け入れ、過度な安定に身を置かず、自らが操縦桿を握ることで安定を生み出すのだと。それはわれわれの人生に重なる発想ではないか――。現代社会を生きる人々に航空工学の泰斗が贈る不安定な時代を生き抜く逆転の発想。
われわれは安定という表現を誤って理解し、誤って使用していたのではなかろうか。(略)われわれは人生を、また社会を、手放し飛行で飛んでいるのではない。われわれは自分を、会社を、政体を完全に、あるいは部分的でも操縦、すなわち、制御する能力があり、責任があり、可能性がある。そのとき、人生または社会が安定であることは望ましいが、たとえ不安定であっても希望はある。むしろ、不安定な人生や社会を乗りきろうとするときこそ、積極的に変革しやすいかもしれない。――<本書より>
※本書の原本は、1977年、ダイヤモンド社から刊行されました。【商品解説】
目次
- 安定序説──安定に埋没するよりも積極的な制御へ
- I 飛行機安定への遠い路
- II 安定の思考
- あとがき
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紙の本
不安定な現代においてこそ、希望をもって積極的に挑戦していくことで、道が開けると説いてくれる一冊です!
2020/03/27 10:01
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、現代の不安定な時代を生き抜くための新しい考え方を教示してくれる一冊です。その際、同書では、ライト兄弟がなぜ飛行機というものを発明し、空を飛べたのか?という具体的な例を提示し、それは不安定なものをコントロールしようとする勇気と主体的な制御思想があったからだと説きます。そして、この思想は、私たちが生きていく人生一般にも適応できるのではないかということで、「不安定な人生や社会を乗りきろうとする時にこそ、強い希望をもって積極的に挑戦していくことで、人生が良い方へ開けていくのではないか」と私たちを勇気付けてくれます。現代の社会に不安を感じておられる方には、ぜひ、読んでいただきたい勇気付けられる一冊です。
紙の本
「飛行の夢」に挑み続けた鳥人間たちの苦闘を教えてくれる名著
2019/01/06 01:26
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:永遠のチャレンジャー - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書が文庫本で刊行・流通していることを偶然に知って、漸く念願だった読破が実現しました。
ダ・ヴィンチに始まる「飛行の志」が実は凶暴な夢であったことを、鳥人間たちの苦闘の歴史を紹介しながら、著者は航空力学、機械力学の見地から、人間の営み(人生や社会組織)にまで踏み込んだ考察を展開しています。
ライト兄弟による有人動力飛行初成功の鍵が、他者と違って「安定」を放棄したこと、そして「操縦」で制御したことにあったとの指摘に驚かされます。
更には、「第二部 安定の思考」の力学的考察(ヘリコプターは皿回し、コマは小宇宙、おっちょこちょいの効用、利け者の条件、ごますりの力学など)に、目からウロコが何度も落ちました。
考察の一例を引用すると、「デモクラシーの基本は線型システムにあると考えられる。なぜかというと、その原理が不変であり、平等であり、暗黒の存在がない自由を保障しているからである。」(第二部 201ページ)
これは、正直者という線型特性を示す部下に親しみ、逆に気心がつかめない非線型特性の部下では何をしでかすか不安でしょうがない上司の気持ちを、著者が代弁してみせたものです。
「人間生活のよろこびの尺度は、具体的には生活水準の加速度ではないかと考える。生活水準は速度のようなもので、一度向上したらもはや慣れっこになってしまって、変化を感じない。」「生活水準は速度のようなもので、他人と比較しないかぎり、自分の速度を知ることは不可能である。」(第二部 221ページ)
科学者らしい記述が続きます。
「名将の資格は、部下の特性識別とその使い分け、およびタイミングであった。配役がぴったりときまったとき、その演劇は半分成功したといわれるとおりで、あと半分の成功要因は出番の秒読みである。」(第二部 223ページ)
「操縦」「操舵」などの航空用語を、安易に安定を求めてはならないという人生の処世法になぞらえるなら、本書を優れたビジネス書、人生哲学の著作として読み解くことが可能です。
紙の本
過度の安定を求めるのではなく、不安定を受け入れ操縦していく
2018/07/14 20:02
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:aki - この投稿者のレビュー一覧を見る
ダヴィンチからライト兄弟まで、有人飛行機開発の歴史。
ライト兄弟までは飛行機の安定性が追及されていたが、ライト兄弟は違った。
乗っている人は、景色を楽しむためではなく、飛行機を操縦するために乗っているという当たり前のことに気づき、飛行機の安定性を放棄し、積極的で効果的な操縦することにしたことがライト兄弟成功の秘訣だった。
しかし、ライト兄弟の成功も長くは続かなかった。飛行機の釣り合いと安定、さらに操縦に天才的直観をもっていたのに、人世の釣り合いと安定の必要に思いが至らず、最後まで自分たちだけで世俗的な事件まで処理しようとして自滅した。
飛行機だけでなく、人生も同じではないか。