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紙の本
追憶の庭 (ガッシュ文庫)
著者 栗城 偲 (著)
「少し怖い人」だと思っていた彼は、思いのほか可愛らしい人だった—大学生の大和は、亡き祖父の家で捜し物をしている。それは日本画家だった祖父の唯一の人物画。けれど、祖父の同居...
追憶の庭 (ガッシュ文庫)
追憶の庭【イラスト入り】
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商品説明
「少し怖い人」だと思っていた彼は、思いのほか可愛らしい人だった—大学生の大和は、亡き祖父の家で捜し物をしている。それは日本画家だった祖父の唯一の人物画。けれど、祖父の同居人だったその家の現在の住人・閑野の不摂生を見かね、家事もすることに。涼やかな美貌の閑野と夏を過ごすうち知らず惹かれていった大和だが、閑野が祖父の愛人だったらしいことに気づいてしまう。祖父に心をとらわれたままの閑野の姿を見るにつけ、大和は苛立ちを覚え—。【「BOOK」データベースの商品解説】
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紙の本
過去のかなわなかった恋と現在の恋
2021/09/19 05:00
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:やじやじ - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタバレあり
かなわなかった昔の恋心に引き寄せられる話
祖父の同居人だった閑野と孫の大和
大和が祖父の家に通い始める理由が
ちょっと不純でそこが良かった
(いや、綺麗な理由よりこのくらいの理由でないと
なんとなくしっくりこない感じはするので)
とにかく慶春の不器用な想いが切ない
(想い人に対してのも家族にたいしてのも)
彼の手からこぼれおちてしまったものが
本当に悲しい。
でも、慶春が決して被害者ではない。
彼がこぼしてしまった者たちが悪いわけでもないし
彼自身が落さない努力もすべきだったと思うから。
そして取り落とした妻や子の気持ちもわかるから。
閑野の振り幅も大きくて少し後退りしたりして。
まあ、最初の恋人が酷すぎたよね。
でその結果慶春にって・・・。
少し「落ち着いて」みたいな気持ちになりましたけれど
浴衣を抱いて泣くシーンは胸が痛かったです。
それと大和の
「・・・祖父ちゃん、現役だったんすね」って台詞が
かなり衝撃的でしたよ。
色々な意味で。
閑野が言うとおり大和はもう少し落ち着いた方が良いと思うけど
閑野にとってそれがとても良い存在なのだなと。
我に返してくれるというか、現実に引き戻してくれるというか。
鼎山が・・・良い味だしてます。
特に「君のそばにいて」の慶春との別れのシーンは
胸に染み入ります。
そうそう、大和の父は自分の父である慶春に
色々と複雑な思いがありながら、気持ち優しいなと。
お葬式には参列するし、大和の名前も。
で、閑野と大和の関係を知ったら・・・どうなるのかと
考えると大和父に対しては深く同情を禁じ得ません。
余談ですが
林田さんって何者っていうかすかな疑問が
ひっそりと残ってます。
☆3.5