- 出版社:新潮社
- サイズ:16cm/395p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-10-216132-6
15のわけあり小説 (新潮文庫)
- 全体の評価
(1件のユーザーレビュー)
- あなたの評価
この商品を評価して本棚に反映
評価しました! ×
- 税込価格:740円(21pt)
- 発行年月:2011.5
- 発送可能日:24時間
- 本 文庫
- 今なら本も電子書籍も全て【ポイント3倍】!!
- hontoポイントスタート記念!文庫もコミックも電子書籍もCDもDVDも全てhontoポイントが3倍!
商品説明- 「15のわけあり小説」
宝石商から18カラットのダイヤの指輪をまんまとせしめる「きみに首ったけ」。大胆な保険金詐欺を企む「ハイ・ヒール」。信号待ちをしている間に恋に落ちる「カーストを捨てて」など15の短編を収録。思わず「やられた!」と叫びたくなる、驚きのエンディング。くすっと笑い、鮮やかに騙され、ホロリと涙する—。そう、面白いのには“わけ”がある。巨匠がこだわりぬいた極上の短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
収録作品一覧- 「15のわけあり小説」
| きみに首ったけ | 13−36 | |
|---|---|---|
| 女王陛下からの祝電 | 37−47 | |
| ハイ・ヒール | 49−73 |
ユーザーレビュー- 「15のわけあり小説」
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2011/12/23 21:22
香辛料が足りないが、楽しめるお馴染みの短篇集
投稿者:ドン・キホーテ(男性|未指定) - この投稿者のレビュー一覧を見る
アーチャーの短編小説集である。このシリーズはこれまでも随分発表されているが、今回は短編15篇と数も多い。そのせいか、文庫本の厚さもそれなりに厚い。最近、アーチャー作品の出来を疑問視しているのだが、短編はどんな出来栄えであろうか、確かめたくなった。結論を先に言えば、これまでの珠玉の短篇集に比べれば一つ一つの作品の質が物足りないのである。
勿論、一般と比べれば面白く読めた。しかし、これまでの出来と比べれば、驚きや奇抜さや斬新さが足りない。以前の短篇集であれば、訳の出来もあるが、いくら考えてもその物語の味噌がどこにあるのか分からないものもあった。今回の短篇集にはそれがない。したがって、比較の問題ではあるが、読者が「うーん」と唸るようなところがなかったのである。
タイトル通り、15の短編が読者の前に供されている。今までと同様によく知られた話を基にしているストーリーについては、マークが付されている。それ以外のアーチャー自身の創作によるものは5話である。この辺も最近の傾向と同じである。
アーチャーの作品には、短編に限らず美術品に関するものが多い。ここにアーチャーらしい特徴が出ている。4「ブラインド・デート」、7「私は生き延びる」、8「並外れた鑑識眼」の3話である。「ブラインドデート」は男女2人の出会いと互いの値踏みの話であるが、話題として出てくるのが美術品、彫刻である。「私は生き延びる」は所謂コン・ゲームでこれもよくある話であるが、女優に似た詐欺師がまんまと骨董品店主を騙すストーリーである。「並外れた鑑識眼」はドイツの美術品コレクター一族の話で、奇蹟、偶然の連続が巻き起こす物語である。
これらの他にもアーチャー得意の不景気と意気上がらない世の中を元気づける話がある。ある英国人が幾多の困難を乗り越えて遂に獲得したある資格に関する話で、愉快でもあるし、そこまでその資格に執着するものかと、誰しも思うであろう活躍譚である。
15話の内容は多種多様であるが、いずれもアーチャーならではの趣があり、どれも香辛料が足りないとは思うのだが、飽きさせない特有の描き方が楽しめたことは間違いない。







