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- カテゴリ:一般
- 発行年月:2011.6
- 出版社: 毎日コミュニケーションズ
- サイズ:19cm/221p
- 利用対象:一般
- ISBN:978-4-8399-3919-9
読割 50
紙の本
戸辺流現代振り飛車手筋集 (マイコミ将棋BOOKS)
著者 戸辺 誠 (著)
若手振り飛車党の旗手・戸辺誠六段が、中飛車と石田流の指し方について対話形式で解説。最新の研究テーマも取り上げながら、戸辺流の序、中、終盤を徹底指導する。【「TRC MAR...
戸辺流現代振り飛車手筋集 (マイコミ将棋BOOKS)
戸辺流現代振り飛車手筋集
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商品説明
若手振り飛車党の旗手・戸辺誠六段が、中飛車と石田流の指し方について対話形式で解説。最新の研究テーマも取り上げながら、戸辺流の序、中、終盤を徹底指導する。【「TRC MARC」の商品解説】
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2011/08/15 23:49
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ココちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
自戦記や相振り飛車の定跡書を出されている戸辺六段、最新作は「現代振り飛車手筋集」でした。
阿久津七段の「必ず役立つプロの常識」と同様に対話形式ですすめられます。
本書は戸辺六段の実戦から出題してテーマとしているのですが、
序盤編はプロ流行形からの仕掛けを解説したものであり、最新定跡解説ともいえます。
その第1章序盤編、石田流、先手中飛車、ゴキゲン中飛車から、
それぞれ注目のテーマ図が挙げられます。
升田式石田流は戸辺六段の得意戦法としても有名で、7七銀型からの仕掛けがふんだんに紹介されており、
なかなかアマレベルでは後手を持って受けきるのは大変だと思います。
細かな形の違いで仕掛けが成立するかしないか変わるのですが、
基本となる仕掛けと返し技、後手の陣形の注目すべき点がきちんと書かれているのでわかりやすいです。
ただし対話形式なので、どこに何が書いてあったか探しにくいという弱点はあります。
石田流VS左美濃の手順は戸辺六段自慢の仕掛けだったようで、
実際にプロ棋戦で指されたのですが、久保二冠に受けきられるという悔しい結果になってしまいました。
というわけで修正手順待ちの状態ですが(笑)、それだけ自信のあった手を本に書いてくださった事は評価したいです。
先手中飛車VS居飛車穴熊は戸辺六段の「楽しく勝つ!力戦振り飛車」でも紹介されている、
前からあった仕掛けが成立しなくなったため修正手順が紹介されています。
これは広瀬王位VS渡辺竜王で指されており、結論不明の研究課題との事です。
先手中飛車・角交換型は後手に新工夫が多く登場しているので、最新の状況を知りたい方にオススメです。
ゴキゲン中飛車は超速▲3七銀・▲4七銀急戦(二枚銀)・居飛車穴熊に対する指し方が紹介されます。
類書の多い戦型なのでいろいろ比較してみると面白いでしょう。
簡単に挙げておきますと超速▲3七銀には3二金型、▲4七銀急戦には銀をぶつけ交換する作戦、
居飛車穴熊には△5四飛から手をつくる作戦が中心に解説されています。
第2章は中盤編で、序盤編で扱われた戦型から攻めの手筋を中心に、
ゆさぶりや粘り、玉頭戦もテーマになっています。
手筋といっても戸辺六段の実戦がもとなので簡単に決まるわけではありません。
アマでも知っている手筋であっても、実際にどう使うか?という難しい問題に挑んだ好テーマが多くなっています。
なお戸辺六段が喰らってしまった、これだけは居飛車に指させてはいけない手筋(笑)も出ています。
第3章は終盤編です。手筋一発で明快に勝利!というテーマもありますが、
基本的には難しい終盤が多く手筋よりも考え方の解説が重視されている感じです。
対話形式を活かして一番普通の順ではどうしていけないかが上手く解説されています。
レベルの高い章ですが、かなりわかりやすく解説されているので、何度も並べて感覚を掴みましょう。
序盤編は他にも定跡書がいろいろとありますが、
中盤編・終盤編は類書が少ない上にアマの特に弱いところですから非常に役に立つと思います。
考え方は身につきさえすれば実戦で応用しやすいので、一気の棋力向上も狙えそうです。
振り飛車党であれば級位者から有段者まで、幅広くお勧めできる1冊だと思います。