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紙の本
「金正恩の北朝鮮」と日本 「北を取り込む」という発想 (小学館101新書)
著者 辺 真一 (著)
拉致問題を解決するためにも、日本は発想を転換し、今こそ金正恩の北朝鮮を取り込んで、対中・対韓のカードにするべきだ! ナンバー1北朝鮮ウォッチャーが、「新体制の北朝鮮」を日...
「金正恩の北朝鮮」と日本 「北を取り込む」という発想 (小学館101新書)
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商品説明
拉致問題を解決するためにも、日本は発想を転換し、今こそ金正恩の北朝鮮を取り込んで、対中・対韓のカードにするべきだ! ナンバー1北朝鮮ウォッチャーが、「新体制の北朝鮮」を日本が活用する道を探る。【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
戦略思考で考える対北朝鮮外交
2012/03/16 16:45
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:としりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
2011年12月、金正日が死去した。
諸外国は弔意を表明するなどしていたが、日本政府は何も反応しなかった。これには評者は違和感を抱いたものである。
昔から「村八分」という言葉がある。これは、絶交しても火事と葬式は別で、その際には協力をするということのはずである。
国家においては、火事は大災害であり、葬式は国家指導者の死が相当するだろう。
小泉元首相が弔辞を送ったので若干は救われたが、日本国政府としても公式に弔意を示すべきだったのではないか。そうしておいても何も損することはないはずだ。
そう思っていたら、まさに本書の中で著者がまったく同じことを書いている。
本書は、対北朝鮮政策を考える上で、新鮮な視点を提供している。
本書後半部分、「第八章 拉致問題解決への道」「第九章 朝鮮半島での日本の国益とは何か」「第十章 したたかな戦略外交を」という3章がポイントである。この3章だけでも熟読したい。
現在の東アジア情勢を見ると、東シナ海から尖閣諸島強奪の野心を隠そうともせず、拡張主義・侵略主義まるだしの中国が存在する。まちがいなく、日本にとっての最大の脅威である。
そして、日本の対北朝鮮経済制裁によって最も漁夫の利を得ているのも中国である。北朝鮮の中国依存が深まり、中国は北朝鮮国内の鉱山や港湾の権益を着々と取得中である。
そして、もし日本海に中国の軍港が出現したなら、日本にとっての悪夢だろう。
また、半島の南北関係では、日本は一貫して韓国を支持している。にもかかわらず、その韓国は竹島を不法に占拠し実効支配を強め、日本の抗議には一向に耳を貸そうとしない。
おまけに、最近ソウルの日本大使館前に「慰安婦の像」なるものを建立、首脳会談ではその大半を使って慰安婦問題で日本に解決を迫るなど、極めて非礼であり非友好的な対日姿勢に終始している。
実にムカつくかぎりだ!
そうした東アジア情勢を客観的・冷徹に観察すれば、韓国からは距離を置いて北朝鮮に接近する、というのも戦略として面白い。ムカつく韓国など相手にしない!といきたいものだ。
ただ、日朝間には拉致問題や核、ミサイル問題もある。韓米同盟もあり、現実的にはかなり難しい選択だろう。
それにしても、本書は極めて知的刺激になる書である。対北朝鮮といえば強硬一辺倒!という思考停止に陥らないために。